アナフィラキシーと言う言葉をご存じでしょうか。
スズメバチに刺される(2回目に刺された時)、そばアレルギーを持っている方が知らずに蕎麦粉が入っている食べ物を食べてしまった時などに起きる、数分から数十分以内に起きる急性の強い全身アレルギーのことです。
重症の場合は呼吸困難、血圧低下、意識障害を引き起こし、死につながることもあります。
激しい全身アレルギーであるアナフィラキシーを起こした時の最も重要かつ速やかに行うべき処置は「エピネフリン」の投与です。
医療機関に直ぐに行くことができればよいのですが、山中で林業に従事している時にハチに襲われたりしたと時など近くに医療機関はありません。またアナフィラキシーは分単位で進行しますので、医療機関に行く余裕がない場合もあります。
そこで、開発されたのがエピネフリン自己注射液「エピペン」です。
名前の通り、エピネフリンが充填されているペンです。林業に携わる方や重度の食物アレルギーを持っている方が万が一の時に備え携帯することができます。
2003年に薬事承認されたアナフィラキシーショック補助治療薬「エピペン」ですが、保険適応が無く、全額自費で購入する必要がありました。
このたび通常の保険診療で処方することが出来るようになり、重度の食物アレルギーを持っている方、林業に携わる方にとって朗報です。