前回ブログの続きです。内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)はこんな機械です。
地味な機械ですが、効果は抜群です。
内視鏡本体の横にあるのが医療用炭酸ガスボンベです。
炭酸ガス送気装置を介し圧を調節、内視鏡に送ります。
従来は、腸内に入れた空気は、「おなら」として放出されるのを待つ必要がありましたが、炭酸ガスは放出する必要なく、すみやかに体内に吸収され、呼気(息)として排出されます。
お腹のガスはたまると、「おなら」として体内に出るまでは、不快感や場合によっては痛みの原因となりますが。炭酸ガスは、即体内に吸収されるので、大腸の中でガスとして残らず、不快感がありません。
空気の代わりに炭酸ガスを用いると言うシンプルなアイデアですが、炭酸ガス併用の大腸カメラ、ホント楽です。
炭酸ガス導入前、大腸検査後の患者さんとの会話はこんな感じでした
「大腸検査後おなかのはりどうですか?」
「まだ、ちょっとはりが残っています」
もしくは
「トイレでおならが出たら、楽になりました」
それが、炭酸ガス導入後、患者さんとの会話はこんな感じに変わりました。
「大腸検査後おなかのはりどうですか?」
「なんともないですが」
検査後お腹のはり感や違和感がほとんどないので、お腹の具合わざわざ確認されるまでもない感じです。
現在、西宮市内のクリニックで内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)を導入している施設は当院含め5施設のみです。
今は導入している施設は限られていますが、非常に優れた方法です、炭酸ガス併用大腸検査、今後普及していくのではないでしょうか。