たばこを吸っているほうがアルツハイマーになりにくいのは本当ですか?

一昨日、関西学院大学人間福祉学部4年生N君に「禁煙外来」について熱く語りました。
「なぜ喫煙をやめられないのか」を研究テーマとして卒業論文に取り組んでいて、実際にどのような治療に取り組んでいるかについてインタビューを受けました。

ニコチン依存症とは
ニコチン依存症の判断基準
禁煙治療成功率
禁煙治療外来とは別に、日常で禁煙をする方法
などについてお話いたしました。

熱心に参考資料を集め、真摯にインタビューしている姿、感銘をうけました。
すばらしい卒業論文になると期待しております。

さて、外来でよく聞かれる質問があります、
「たばこを吸っているとアルツハイマーになりにくいのは本当ですか?」
「たばこを吸っている方が、ぼけにくいと読んだのですが」

答えは「NO」です。
タバコで、アルツハイマー病は増えます。

1990年前半に、
「タバコはアルツハイマー病発症予防に働く」
趣旨の論文報告がいくつかありました。

これらの論文の多くはcase control study(症例対照研究、後ろ向き検討)の手法を用いた検討です。
アルツハイマー病を発症した人、していない人の2群に分けて、それぞれの群がたばこを吸っている人が多いが少ないか比較するのです。

この方法で調査すると、アルツハイマー病を発症した人の喫煙割合が、発症していない人の喫煙率より低いデータがでました。
この結果から
「タバコはアルツハイマー病発症予防に働く」
と解釈したのです。

しかし、この検討には非常に大きな落とし穴があります。
喫煙者は肺がん、脳梗塞などさまざまな血管の病気のために、寿命が短い傾向があります。
喫煙者は他疾患で亡くなる人が多いため、アルツハイマー病を発症する人が相対的に減ります。

これが、タバコを吸う方がアルツハイマー病が減るように見えた理由です。

タバコとアルツハイマー病の関連を調べるためには、
case control study(症例対照研究)の後ろ向き検討ではなく、
タバコを吸う人、吸わない人を選んで、今後どのような病気なるかを年数かけて観察する、前向き検討であるcohort study(コホート研究)が理想です。

1990年後半になり多くのコホート研究の結果がでました。
その結果はいずれも、
たばこは、アルツハイマー病のリスクを高める結果でした。

(Citation: Breteler MM et al. Smoking and risk of dementia and Alzheimer’s disease in a population-based cohort study: the Rotterdam Study. Lancet. 1998 Jun 20;351(9119):1840-3)

喫煙のアルツハイマー病発症リスクは2.2
タバコで倍に増えます。

まとめ
たばこを吸っているほうがアルツハイマーになりにくいのは本当ですか?
いいえ、逆に増えます。

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