ドックや検診で便を取る容器をもらいます。
最近では、容器を検査会社に郵送するタイプの検査もあります。
2回日をかえて、取って提出する便の検査です。
便の中に目にみえないような少量でも、血液が混ざっているかどうかをチェックする検査です。
便検査の再検は無意味
便潜血検査で
陽性や+の結果で帰ってきた時にどうするべきか
コレステロール値が高いと言われたら、
食事や運動など生活習慣の改善して「再検」です。
痛風の数値(尿酸値)が高いと言われたら、
生活習慣改善後に「再検」です。
では、便潜血検査が陽性だったら
どうしましょう。
「再検」ではありません。
便潜血は便が大腸を通って出てくる途中で、たまたま付着した血液をチェックしています。
大腸に病気があっても、常に便潜血が陽性となるわけではありません。陰性のことが多々あります。
便潜血検査を再検して陰性であっても、大腸を直接診ているわけではありませんので、大丈夫とは全く言えません。
便潜血検査陽性の時、5%もの人に大腸がんが見つかります。
便潜血でひっかかった人の20人に1人に大腸がんが隠れていることになります。
(参考記事)
大腸がん検便検査(便潜血検査)『陽性』を放置するリスクを計算してみた
https://www.nakajima-clinic.com/2017/07/1620/
便潜血陽性を指摘された時は、
便潜血検査の再検は不要です、大腸カメラ(大腸内視鏡)による大腸の精密検査が必要です。
大腸がんの便検査(便潜血検査)のしくみ
便潜血検査は、大腸がん便検査ともいわれます。
大腸がんの検査といわれていますが、大腸がんがあるかどうかを調べているわけではありません。
便の中に血液が入っていないかどうか
を調べています。
非常に鋭敏な検査で、目に見える血液はもちろんのこと、目に見えない、微量の血液も検出できます。
大腸がんは非常に組織がもろく、表面からじわじわと微量の出血をしています。
その血が、便に付きます。
ひどい場合は血便として見た目に便に血が混ざっていることがわかります。
微量血液は目ではわかりませんので、これをチェックするのが便潜血検査です。
大腸がん 出血しやすい
↓
便に血が付着する
↓
便に血が付いているかチェックすることで、大腸癌を早期発見できる
のが便検査の原理です。
大腸がんを早期に発見するために、
便を取って、便の中に入っている血液の有無を調べます。
方法はいたって簡単です。
1.トイレで排便
2.検査キットのブラシ状の棒を便に刺す
3.違う日に2回便をとる
4.検査キットを病院や検査センターに提出
1週間ほどで結果が分かります。
大腸がんの便検査(便潜血検査)の効果
大腸がんの便検査は、検査を受けることで大腸癌の予防効果が証明されています。
便の検査を受けて放置せず、もし結果が陽性であれば、
きちんと大腸カメラで精密検査を受けることが大切です。
便潜血で陽性の時に、大腸カメラを受けることで
・大腸がんが早期発見できる
・大腸ポリープがあれば内視鏡で切除することで、将来ポリープから大腸がんになることを予防
上記の2つの効果で大腸癌での死亡率をさげることにつながります。
大腸内視鏡(大腸カメラ)は楽に受けることができます
大腸カメラ、何となく恥ずかしい、痛いのではないか、など不安かもしれません。
安心してください。
昔と違い検査技術の著しい進歩のおかげで、熟練した内視鏡医が検査をすれば全く恐くない検査です。
まとめ
・便潜血検査陽性の時、便潜血検査の再検は無意味
・大腸カメラ(大腸内視鏡)での精密検査が必要
悩んでいないでお気軽にご相談ください