オーストラリア発の食事療法
過敏性腸症候群に有効な
低FODMAP食
参考記事
●過敏性腸症候群(IBS)に有効な食事療法低FODMAP、ビフィドバクテリウム入りのプロバイオティクス併用を考慮
目次
■低FODMAP食とは
オーストラリアの
ピーター・ギブソン医師が中心となり提唱している食事療法です。
お腹のはり、腸の過敏は
腸内で発酵する物質を制限、
主に糖質を制限する食事です。
FODMAP(フォドマップ)は
Fermentable(発酵性の)
Oligo-saccharides(オリゴ糖)
Disaccharides(二糖類)
Mono-saccharide(単糖類)
and
Polyols(ポリオール類)
の略です。
■低FODMAP食の腸内細菌叢への影響
SF36やIBS-QOLなどのスコアで評価すると
過敏性腸症候群の症状を低FODMAP食は
有意に改善しています。
低FODMAP食は、過敏性腸症候群で生活困っている方にとって福音となりそうです。
(Citation: Whelan K et al. A Diet Low in FODMAPs Reduces Symptoms in Patients With Irritable Bowel Syndrome and A Probiotic Restores Bifidobacterium Species: A Randomized Controlled Trial.Gastroenterology. 2017 Oct;153(4):936-947)
低FODMAP食を4週間食べた人を調べると、
どうもビフィドバクテリウムが減ってしまうようです。
ビフィドバクテリウム、聞き慣れないことばですが
分かりやすくいえば、ビフィズス菌と思ってください。
善玉菌です。
ビフィドバクテリウムは、糖質
とくに、オリゴ糖を材料として
酢酸や乳酸などの
体によい物質を作ります。
低FODMAP食のOはOligo-saccharides、オリゴ糖のOです。
低FODMAP食では、オリゴ糖を制限します。
結果、善玉菌である、ビフィドバクテリウムが減ってしまうようです。
■低FODMAP食に、ビフィドバクテリウム入りのプロバイオティクスを併用したらどうなる
低FODMAP食に、ビフィドバクテリウム入りのプロバイオティクスを併用したら
ビフィドバクテリウムが減りませんでした。
低FODMAP食には、プロバイオティクスの併用を
考慮してもよいかもしれません。
低FODMAP食に関する、研究はスタートしたばかります。
今後の動向注視していきたいところです。
この研究で使われているプロバイオティクス
こんな成分です。
Streptococcus thermophilus DSM 24731
Bifidobacterium breve DSM 24732
B. longum DSM 24736
B. infantis DSM 24737
Lactobacillus acidophilus DSM 24735
L. plantarum DSM 24730
L. paracasei DSM 24733
L. delbrueckii subsp. bulgaricus DSM 24734
8種類ものプロバイオティクスが含まれています。
日本では売っていないのですが、
ヨーロッパではVivomixx
アメリカではVisbiome
の登録商標で売られています。
ネットで調べてみると
Visbiome High Potency Probiotic
60 Caps
$54.89
Visbiome 60錠 6000円ぐらいみたいですね。
まとめ
低FODMAP食は過敏性腸症候群(IBS)に有効な食事療法
低FODMAP食に関する研究は始まったばかり
低FODMAP食にはビフィドバクテリウム入りのプロバイオティクス併用を考慮
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