便潜血陽性
貧血
大腸内視鏡(大腸カメラ)をうけるきっかけは
さまざまですが
大腸がんが内視鏡で見つかることがあります。
患者さんと、今後どこの施設で精密検査
そして治療に取り組んでいくか
話し合いの中で、
免疫療法やハーブなどの
標準標準治療以外の相談をうけることが
多々あります。
判断の一助となる報告がありますので、紹介いたします。
参考記事
●検便でわかる?20人に1人は大腸がんが便潜血で見つかる事実
●大腸がん検便検査(便潜血検査)『陽性』を放置するリスクを計算してみた
■代替医療/治療(Alternative Medicine)とは
ことばの定義としては、通常医療の代わりに用いられるすべての治療をさすのですが、通常医療の範囲が曖昧です。
通常医療としての標準治療は、手術、抗がん剤(ホルモン療法も含む)、放射線を単独もしくは組み合わせた治療とかんがえてよいでしょう。
それ以外の、免疫療法、温熱療法など、現在は標準治療として確立はされていないものの、効果を期待される治療は代替医療の範疇です。
温熱療法は、標準治療と併用して有効性を
示した報告などありますが、
併用した時に効果があったとの報告です。
単独治療として生命予後を改善しているわけではありません。
■標準治療と代替治療(Alternative Medicine)の生命予後を比較した報告
J Natl Cancer Inst医学誌に今年の1月報告された報告です。
(Citaton: Johnson S et al. Use of Alternative Medicine for Cancer and Its Impact on Survival. J Natl Cancer Inst. 2018 Jan 1;110)
代替治療(Alternative Medicine)を選択した280人
標準治療を選択した560人
生命予後を
をさまざまな部位のがんで検討しています。
代替治療
標準治療
死亡リスクが代替治療の法が2.5倍
の結果でした。
乳がんは5.68倍
肺がんは2.17倍
治療の第一選択は
標準治療です。
この報告は、
stageII、stageIII
の転移のないがん患者さんを対象として検討してるところに意義があります。
余命数ヶ月と、癌が広がってしまった状態
であれば、
がんの治療よりも
痛みをとる、
病院より家で過ごす、
など他のことが重要になってきます。
この報告では、
がん根治をめざし。治療に取り組んでいく
stageII、stageIII段階を対象としており、
stageIVは含まれていません。
stageII、stageIII
の段階で
標準治療と代替治療の比較です。
■大腸がん、標準治療と代替治療(Alternative Medicine)の生命予後を比較した報告
全てのがんで比較すると、代替治療の方が2.5倍死亡リスクが高い結果でした。
大腸がんの死亡リスクは
代替治療は、標準治療の
4.57倍
肺がん
乳がん
と同じく
大腸がんでも
代替治療の方が、標準治療に比べ
死亡リスクが明らかに高いのです。
今後代替治療の研究がすすめば、
状況はかわる可能性ありますが、
現段階では、第一選択は標準治療です。
■まとめ
大腸がん、第一選択は標準治療です。
代替医療(Alternative Medicine)を第一選択とするのは、勧めがたい。とくにstageII、stageIII。