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■胃バリウム検査のAI(人口知能)による画像診断
ブログでAIによる胃バリウム検査の画像診断力はここまでヒトに追いついてきている
話を紹介しました。
(参考記事)胃透視検査(胃バリウム検査)でピロリ菌感染を判断するAI(人口知能: artificial intelligence)
2100症例、計16,800枚の画像をAIで判断させています。
AI(人口知能: artificial intelligence)による
バリウム検査でのピロリ菌感染有無の判断
感度88.4%
特異度89.5%
90%近くAIが正確に判断するところまできています。
バリウム検査でAIが判断できるなら
胃カメラの画像でも
と期待してしまいます。
■胃カメラ画像のAIによる診断
研究段階ですが
胃カメラで撮った画像を
ピロリ菌感染している胃の画像
ピロリ菌未感染の胃の画像
に分類
AIに学ばせます。
そして、さまざまな胃画像をAIに見せ、
ピロリ菌に感染している胃
か
ピロリ菌に感染していない胃
を判断させます。
すごいところまできています
■胃カメラ画像をAIに学ばせる
研究方法
397症例からの11,481枚の内視鏡画像をAIに学ばせます。
397症例のうちピロリ感染は72症例、残り325症例はピロリ未感染です。
(Citation: Tada T et al .EBioMedicine. Application of Convolutional Neural Networks in the Diagnosis of Helicobacter pylori Infection Based on Endoscopic Images. 2017 Nov;25:106-111)
AIは
ピロリ感染胃と、ピロリ未感染胃、
多数の写真を読み込むことで、
それぞれの画像の違いを認識します。
22階層からなるニューラルネットワーク構造をもつ
GoogLeNet (https://arxiv.org/abs/1409.4842)
AIを用いています。
■AIにピロリ菌感しているか、写真判定させた結果
ピロリ菌感染有無の正解率
AI 87.7%
医師 82.4%
医師による診断正解率を上回っています。
もっとも、医師正解率82.4%は、
熟練医、修練医含めた全ての数値です。
エキスパート医師の正解率は88.9%と
AIより勝っています。
経験の浅い医師の正解率は75.6%程度です。
■AIはヒトにどこまでおいつおているのか
エキスパートには、AIはまだ追いついていない、
経験の浅い内視鏡より判断は上
内視鏡画像診断の分野でも
すごいところまでAI、進化してきています。
この、論文を読んである研究会でのことを思い出しました。
年間1000人以上の内視鏡検査を施行している
熟練した内視鏡医のみでのみが参加できる
研究会でのことです。
その研究会は、NBI(狭帯域光観察)など特殊光の有用性の話でした。
講演途中で
ピロリ菌感染している胃
ピロリ菌未感染胃
ランダムに何枚か提示して、
参加者にピロリ菌いるかいないか
挙手してもらう場面ありました。
演者が予定していた流れとしては、
参加者の意見が、
ピロリ菌いる、いない
分かれる。
ピロリ菌いる、いない、判定が難しい画像でも
特殊光観察したら、はっきり判定できるのです
と話したかったと思うのですが、
演者の期待に反して、
参加している内視鏡医はみんな、目が肥えていて
全員が、ピロリ菌いるいないの判定正解してしまった、のです。
経験を積んだ内視鏡専門医の、判断力
なかなかのものです。
AIの追い上げ勢いありますが
はまだまだ、経験を積んだ内視鏡専門医の判断力はこせていません
■まとめ
AIによる画像診断能力、エキスパート医師には及ばないが、内視鏡をはじめたばかりの医師よりは上