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■麻しんが流行、不安になる心理理解できます
2年前のインドネシアからの兵庫県西宮市への 麻しん持ち込み騒動のデジャブ状態です。
2年前も麻しんに関する問い合わせの電話が鳴り止みませんでしたが、今回も同じ状況になっています。
どのように対処するれば良いのか、 インターネットを検索すると さまざまな情報が錯綜しています。
迷う気持ちわかります。
(citation: http://www.pref.okinawa.jp)
■麻しんに関するFAQ その1:麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?
私が患者さんに一貫して説明していることを書いておきます。
よく聞かれる質問 麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?
- すでに麻しんワクチンを2回接種している人
- 麻しんに感染したことがある人
上記1. 2.は抗体をすでに獲得している(抵抗力がある)ので、その確認のために血液検査(抗体価)を調べてよいでしょう。 もし抗体価が低ければ、ワクチン追加です。
その他
1.ワクチンをうった事がない人
2.ワクチンを1回した打ったことがない人
3.母子手帳をなくして、ワクチン打ったかどうか分からない人
4.子供のころ麻しんに感染したような話を親から聞いているが、昔のことで麻しんだったのかよく分からない人
上記1-4は、抗体検査をするよりも、直接ワクチン接種です。
■麻しんに関するFAQ その2:抗体検査をせずワクチンを打っていいのでしょうか?
抗体検査をせず、ワクチンを接種しても大丈夫です。
過去にワクチンを受けたり、感染したことがあり、 すでに抗体価(抵抗力)をもっているのに、 その上にワクチンを接種したらどうなるかと 懸念されての相談ですが、 ワクチンを接種して問題ありません。
ワクチンを過去に接種したことがある場合 →ワクチン追加接種で、下がりかけている抗体価(抵抗力)が上がります。
過去に麻しん感染したことがある場合 →年月とともに下がってきている抗体が、ワクチン追加接種で上がります。
麻しんは一度かかると終生免疫が出来る(抵抗力が一生保たれる)と昔は言われていましたが、年月とともに抗体価が低下することが分かっています。
昔に麻しんに感染した人や、 ワクチンをうったことがある人は、 麻しんの人と接触があると、 感染しなくとも抗体が上がります。 ワクチンを接種したかのようにな効果が得られます。(ブースター効果)。
今の日本のように麻しんの流行が限りなくゼロとなると、このブースター効果が期待できません。 せっかく獲得した抗体も、年月とともに落ちてきます。 ワクチンの追加が必要となるのです。
■まとめ
麻しん血液検査(抗体価)とワクチン接種どちらを優先するか。麻しんワクチン2回接種を終えている方、麻しんに感染したことがある方「以外」はワクチン接種を優性
■参考記事:麻しんに関するブログ
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