下腹部が痛いときに考えられる7つの病気

救急車を呼ぶような激痛ではないけれど、下腹部がしくしく痛む時について考えられる病気についてご説明いたします。

まず下腹部にどのような臓器があるでしょうか。
大きく分けると3系統に分かれます。
消化器系(大腸、小腸)
婦人科系(子宮、卵巣)
泌尿器科系(膀胱、前立腺)
が下腹部にある臓器です。

消化器系(大腸・小腸)などの痛み

大腸にばい菌がつくと当然痛みがでます。

食あたり(感染性腸炎)、憩室炎、急性虫垂炎です。
大腸の動きが過敏になりすぎても、しぶる痛みがでます。

過敏性腸症候群です。

大腸の流れが悪くなる病気でもお腹が痛くなります。
大腸がんで腸の中が狭くなると便秘、痛みががでてきます。

婦人科系(子宮・卵巣)などの痛み

子宮内膜症では、生理周期毎に痛みを繰り返します。
卵巣に出血がおきても、下腹部痛をおこします。

泌尿器科系(膀胱・前立腺)などの痛み

膀胱にばい菌がつく、膀胱炎は、下腹部の重だるい痛みの原因となります。
前立腺にばい菌がつく、前立腺炎は、高熱がでたり、下腹部痛の原因となります。

下腹部が痛いときに考えられる7つの病気

1.急性虫垂炎(盲腸)

いわゆる、盲腸です。

激しい痛みで病院を受診するイメージがあります。
腹膜炎や穿孔(腸に穴があく)を起こすと激しい痛みをともないますが、比較的ゆるやかな経過の急性虫垂炎もあるのでご注意ください。

痛みの性状としては、右下腹部が痛い、歩くとひびく、笑うとお腹にひびく痛みです。
「ひびく痛み」がくせ者です。
「ひびく痛み」があるときは腹膜炎といってばい菌がお腹に散らばっていることがあるので急を要します。
腹部の触診(お腹を押した時の痛み、堅さ)、血液検査、腹部エコー、CTなどで診断します。

2.憩室炎(けいしつえん)

年齢とともに大腸にポケットのような袋がでてきます。
このポケットにばい菌がついて痛むのが憩室炎です。
急性虫垂炎と症状は似ていて、痛みの性状としては、右下腹部が痛い、歩くとひびく、笑うとお腹にひびく痛みです。
腹部の触診、血液検査、大腸カメラ、腹部エコー、CTなどで総合的に診断します。
食事制限などで腸をやすめることと、抗生物質が治療の中心となります。

3.感染性腸炎(食あたり)


生の鶏を食べた数日後にお腹が痛む。

バーベキューで火の通っていない肉を食べる等して数日後に腹痛や下痢、発熱を起こします。
特にホルモン等は内蔵なので、もともと菌を持っているので「腸管出血性大腸菌(O157、O111など)」や「カンピロバクター」による食中毒の危険性もあります。

食事内容(過去数日を振り返ってなにを食べたか)、渡航歴(外国旅行先での食事、水)など経過が診断に大切です。
血液検査、便培養(便の雑菌を調べる)などを併用して診断します。

4.過敏性腸症候群

腸の動きが過敏になりすぎるとお腹が痛くなります。

便が出る時にお腹痛くなることは誰でもありますよね。

このような腸がしぶる痛みを繰り返す病気です。
過敏性腸症候群には、下痢型、便秘型、混合型があります。
腸がうまく動けない、逆に動かなくていい時に動き過ぎるので痛みがでます。

お腹が調子悪くなった経過、腹痛の度合いなどから診断します。

腸に痛みの原因となる他の病気が潜んでいないかどうか確認が大切ですので、大腸カメラによる大腸のチェックは大切です。

過敏性腸症候群だろうと、自己判断は禁物です。
過敏性腸症候群は、下痢型、便秘型に応じて、薬、食事など生活改善で治療できます。

5.大腸がん

大腸がんによる痛みは、がんが大きくなり腸の中が狭くなることからくる痛みです。

癌で狭窄して便が通りづらくなるので便秘をともなうこともあります。

便がしっかりと太い便であったのが、便が細くなるこもあります。
大腸カメラによる大腸の精密検査が何より重要です。

治療方針をきめるために腹部CTやPET検査などを併用して総合的に癌の広がり(ステージ)を診断、治療です。

6.子宮内膜症

子宮内膜は生理の周期で、増殖、剥離(はがれ落ちる)をくりかえしています。

子宮内膜症とは、子宮の内側(内側)にしかない子宮内膜の細胞が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜、大腸など)で増殖と剥離を繰り返すときに起きる病気です。

子宮内膜症は、婦人科での内診、エコー、その他MRI検査など総合的に診断します。
生理周期を止める治療が中心となります。

ホルモンで擬似的に妊娠状態として生理を止める、逆にホルモンを抑えて擬似的に閉経後状態として生理をとめる治療などがあります。

7.膀胱炎

体の外と膀胱は距離的に近いために、外からばい菌が入って膀胱炎を起こします。

特徴的な膀胱炎の症状は、トイレ(尿)になんども行きたくなる、おしっこが出るときに痛い(排尿時痛)です。
多くの場合下腹部の重だるい痛みもともないます。

尿の検査(おしっこの中にばい菌と戦う白血球が出ているかどうか)で診断をします。
治療は抗生物質の服用です。

 

 

下腹部の痛みは、内臓以外にも原因があるかもしれない

下腹部にある主な臓器は、大腸、子宮、卵巣、膀胱ですが、痛みの原因となるのは内臓だけではありません。
内臓以外に神経、皮膚などが原因の痛みもあります。

帯状疱疹は、こどもの頃にかかった水ぼうそうウイルスが大人になってから悪さをする病気です。
神経の中に潜んでいる水ぼうそうウイルスが活動すると、帯状疱疹を起こします。皮膚に横一列にならぶ赤いぶつぶつが出てくる痛い病気です。
下腹部がなんとなく痛いと思っていたら数日後に皮膚にぶつぶつが出ている経過をとります。
非常に痛い病気ですが、特効薬があります。
ゾビラックス、バルトレックス、アメナリーフがウイルス増殖をおさえる特効薬です。特効薬をすみやかに服用することで何年も続く帯状疱疹後神経痛をさけることができます。

まとめ

下腹部が痛いときに、便秘だろうと自己判断せず、どこからの痛みであるか診断をうけることが大切です。
かかりつけの先生に相談、診察をうけましょう。
かかりつけの先生に、血液検査、大腸カメラ、腹部エコー検査(超音波検査)など必要な検査、診察で総合的に判断してもらいましょう。

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