過剰な糖質制限で死亡リスクが高まる|炭水化物論争に終止符となりうるコホート研究、実に意外性のない結論に

白ご飯おいしいですよね。 あつあつの白ご飯なしの生活考えられない人がいる一方、 糖質制限、ローカーボンダイエットなど、糖質を一切食べない、極端に制限している人もいます。

糖尿病の方がローカーボンダイエットすると、するすると体重が減って、糖尿病の治療指標であるHbA1cがどんどんよくなること、多々経験します。

炭水化物(糖質)どれぐらいが適量なのか、さらには炭水化物はそもそも不要なのか、明確な答えはでていません。

炭水化物論争に終止符となりうるコホート研究論文が発表されたので紹介いたします。

■どれぐらい、炭水化物をとるのが理想か

平成14年の健康増進法に基づき策定されている基準があります。国民の健康の保持、増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギーおよび栄養素の量の基準です。

厚生労働省からは発表されている「日本人の食事摂取基準の概要2015年版」では炭水化物は50-65%とされています。

炭水化物の取り過ぎは肥満、糖尿病の原因となるり、過剰にとる必要がないのは当然です。

糖質制限やローカーボンダイエットなどにみられるような、そもそも炭水化物や糖質は不要もしくはごく少量で十分、制限食を励行している方もあります。

炭水化物通常量 vs 制限 vs 一切不要 この結論はでていません。

炭水化物は取り過ぎなければよいものか、意識して制限するべきか、この答えはコホート研究の結果でしか語れないものです。

この疑問の答えとなる規模コホート研究は残念ながら少し前まで存在しませんでした。ゆえに誰もこの疑問の正解をもっていませんでした。

待ちに待った、大規模コホート研究報告がついに出ました。

■炭水化物取り過ぎと死亡リスクの関係

2017年11月ランセットに報告された論文はインパクトがありました。

世界18カ国の食生活と疾病リスク調査です。

高所得国(カナダ、スウェーデン、UAEアラブ首長国連邦)、中所得国(アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、イラン、マレーシア、パレスチナ、ポーランド、南アフリカ、トルコ)、低所得国(バングラデシュ、インド、パキスタン、ジンバブエ)

2003年から2013年の10年間、35-70才、13万5335例を登録し中央値で7.4年間の追跡調査しています。

・炭水化物摂取量が増えると死亡リスクが上がる

・脂質摂取量が減ると死亡リスクが上がる

やっぱり、炭水化物は「悪」的な結果でした。

全摂取カロリーの60%以上の炭水化物は明らかに取り過ぎと考えてよいでしょう。

(Citation: Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study investigators. Associations of fats and carbohydrate intake with cardiovascular disease and mortality in 18 countries from five continents (PURE): a prospective cohort study. Lancet. 2017 Nov 4;390(10107):2050-2062. )

この結果をもって、炭水化物はやっぱり制限するべきと思い込みそうなところですが、そうではありません。この報告で分かったのは、炭水化物の過剰摂取は「死亡リスク高まる」過剰摂取はよくない、ということです。

この結果をもって、炭水化物制限や糖質制限を推進するのは拙速です。ひとつ言えるのは、白飯食べ過ぎはダメ。炭水化物制限や糖質制限の善し悪しはこの結果からは判断できません。

そして先日、炭水化物適量 vs 制限 どちらかがよいのか明確な結論となりうるコホート研究が発表されました。

■炭水化物制限と死亡リスクの関係

45-64才、1万5428人を25年間にわたり追跡調査しています。炭水化物の量、死亡率を検討しています。

全カロリーの20%以下の人から80%以上の人までいることに驚きます。炭水化物80%以上の生活となると、白ご飯ばかりの食事、逆に20%以下となると相当ストイックに炭水化物を制限しないと達成できません。

私は高血圧、糖尿病など持病がないので計算したことはありませんが、炭水化物大好きなので60%位でしょうか?

結果は実に意外性のないところに収まっています。

50%前後が死亡リスクが低く、炭水化物割合高すぎても低すぎても死亡リスク高まっています。

炭水化物30%以下が最もリスク高くなっており、過剰な制限はすすめられない印象です。

炭水化物、取り過ぎも制限し過ぎともによくない。特に制限しすぎはリスク高める。炭水化物制限/糖質制限やり過ぎはダメ。

(Citation: Solomon S. et al. Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis. Lancet Public Health. 2018 Sep;3(9):e419-e428.)

炭水化物はそもそも、栄養として不要説を支持、完全炭水化物/糖質ゼロ生活をしている患者さん多々お会いするのですが、今回の結果をみる限り、完全炭水化物/糖質ゼロ生活はやめた方がいいといえます。

話題性としては、糖質制限、ローカーボンダイエットなどの方が興味深いのですが、コホート研究結果からは、過剰な炭水化物制限はすすめられ『ない』と判断できます。

実に意外性なく凡庸な食事指導となりますが、炭水化物は普通でよい、取り過ぎダメ、制限不要です。

■まとめ
・炭水化物取り過ぎ、制限し過ぎ、どちらも死亡率リスク高まる
・炭水化物は全カロリーの50%前後がおすすめ

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