中国武漢市で多数の肺炎患者を発生させている新型コロナウイルス、日本でも渡航歴ない方、濃厚接触歴のない方の発症が報告されています。
飛行機、新幹線など交通手段が高度に発達した現在、感染拡大予防の困難さが顕性化しています。
■新型コロナウイルス(COVID-19)肺炎のCT像
学会誌Radiologyに新型コロナウイルス(COVID-19)の症例報告がアップされています。特徴的なCT像を呈しております。
(Citation: Radiology. 2020 Feb ahead of print
Time Course of Lung Changes On Chest CT During Recovery From 2019 Novel Coronavirus (COVID-19) Pneumonia.)
(Citation: Radiology. Jan 31 2020 CT Imaging of the 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Pneumonia)
■胸膜直下から始まるすりガラス陰影
CT像は細菌性肺炎のように、片方の肺の区域が真っ白になる像とは異なります。
初期は胸膜直下から始まるすりガラス陰影を呈するのが特徴のようです。
CT showed multiple peripheral ground-glass opacities in both lungs (Figure, A) that did not spare the subpleural regions.
■まとめ
新型コロナウイルス(COVID-19)肺炎のCT像
・両側(とは限らないが)
・胸膜直下から広がる像
・すりガラス陰影(ground-glass opacities; GGO)
日本でも接触歴、渡航歴のない方から新型コロナウイルス(COVID-19)陽性者がでています。
上記をCTにて認めたときには、新型コロナウイルス(COVID-19)を鑑別疾患に入れるフェーズに入ったと考えておく必要がありそうです。