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骨折のAI診断|アメリカでは医療現場へのAI導入が加速

■囲碁と人工知能AIの勝負

将棋やチェスのプロが人工知能(AI: Artificial Intelligence)を擁するコンピューターに負けても、局面のバランスを考えながら展開する囲碁で負けるのはまだまだ先と思われていました。楽観的な予想に反し、2017年5月には囲碁AIアルファ碁が世界最強棋士の柯潔(カ・ケツ)との勝負を制しました。

驚異的なスピードで進化している人口知能です。アメリカでは医療の世界でも活用されはじめています。

■胃カメラ、バリウム検査と人口知能AI

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)やバリウム検査(胃透視検査)診断においては人口知能はまだ実用段階にはいたっていません。

研究段階ですが、ピロリ菌感染有無に関して、胃カメラ写真を人とAIの診断能力を比較したデータは報告されています。

参考記事

●ここまできた、AI(人工知能)による胃カメラ画像診断能力 |ピロリ菌感染があるかどうかを医師とAIどちらが正確か比較

●胃透視検査(胃バリウム検査)でピロリ菌感染を判断するAI(人口知能: artificial intelligence)

ピロリ菌感染診断、熟練した医師にははかなわないけれど、AI(人工知能)かなりのレベルまで達しています。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)やバリウム検査(胃透視検査)の最終目標はAIによる「がん」の早期発見です。

「がん」は陥凹型、平坦型、隆起型、がんの種類、進展度(広がり)により複雑に形が変わります。胃カメラでは表面の色や粘膜の凹凸などを総合的に判断します。今のところ人口知能AIのおよぶ分野ではなさそうです。

楽観視していた囲碁が、あっと言うまにAIに負かされてしまったように、胃カメラ、バリウム検査にAIが導入される日が来るかもしれませんが、現段階では内視鏡医の眼、判断がはるかにAIより勝ります。

■糖尿病による眼底変化を人口知能AIが判断

2018年4月、アメリカでAIによる糖尿病性網膜症診断機器が認可されました。4ヶ月前アメリカからのニュース衝撃的でした。

参考記事

●アメリカでAI(人工知能)による糖尿病性網膜症診断機器が実用化|FDAが人工知能検査機器「IDx-DR」認可

糖尿病性網膜症の有無(糖尿病で網膜が傷ついていないか)を調べるためには、眼底写真を撮影します。

眼底写真を熟練した医師が判断します。眼底写真を人口知能が判断するのです。人口知能が、感度87%、特異度90%と高い診断能をもっています。 感度、特異度は、100%に近ければ近いほど高い精度をもつことを示す指標です。

■骨折の人工知能AIによる診断、アメリカで認可

今年4月の眼底診断機器のFDA認可衝撃的でしたが、さらに先日8月に、骨折診断ソフトがFDAの認可をうけました。

イマジェンテック社(Imagen Tech)の「イマジェン・オスティオディテクト(Imagen OsteoDetect)」ソフトです。

(Citation: https://www.fda.gov/newsevents/)

(Citatiion: https://www.empr.com/news/osteodetect-imagen-artificial-intelligence-algorithm-wrist-fracture-detection/)

手首レントゲン写真の骨折部位を見つけてマークスしてくれます。AIによる手首の骨折診断アルゴリズムがソフトに組み込まれています。

手の骨、特に手根部は8個のブロック状の骨が複雑に組み合わさってできていますので診断難しい部位です。

AIの進歩めざましいものがあります。想像をはるかに超えるスピードで医療へAI導入が実用化されています。

■まとめ

・アメリカではAIによる糖尿病眼底診断機器が実用認可、2018年4月

・アメリカではAIによる手首骨折診断ソフトが実用認可、2018年8月

・想像をはるかに超えるスピードで医療へAI導入が実用化されています。

オトナのVPD(ワクチンで防げる病気)

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会 が提唱していることば「オトナのVPD」、つい最近はじめて耳にしたことばです。
(Citation: http://otona.know-vpd.jp) オトナのVPD

VPD、こどもの病気につかうことばと思っていました。

おとなのVPDと言われ思いつく病気としては、肺炎球菌、インフルエンザ、帯状疱疹予防の水痘ワクチンでしょうか。高齢者を対象とするワクチンが真っ先に思いつきます。

オトナのVPDは世代で必要なワクチンが変わる

「オトナのVPD」ホームページをみてみると、10代、20代、30代・・・世代毎に推奨するワクチン一覧があります。

おとなに必要なワクチンと言われると、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンなど高齢者を対象とするワクチンが話題になるのですが、なるほど世代によって必要なワクチンはかわります。

オトナのVPD、ホームページをみてみると
・思春期・青年期子育て世代
・現役ミドル世代
・シニア世代
と世代ごとに推奨のワクチン一覧があります。

海外からの沖縄への麻しん持ち込みは記憶に新しいところです。麻しん風しんの抗体価が低い30代(子育て世代)に必要なVPDとなると、麻しん風しんです。

B型肝炎ワクチンは10代から60代まで全年代に推奨されています。B型肝炎は血液、精液を介して感染しますが、B型肝炎ワクチン3回の接種で予防できます。

60代から上(シニア世代)となると、帯状疱疹予防の水痘(みずぼうそう)ワクチン、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンが中心となります。

『オトナのVPD』という発想、ことばは定着するかどうかは分かりませんが、VPDは子供だけの話ではなく、大人もワクチンで予防できる病気がありますよ、とのメッセージの提案すばらしい活動だと思います。

まとめ
・オトナのVPD、思春期青年期子育て世代、現役ミドル世代
、シニア世代、世代により接種推奨ワクチンがかわる

猛暑を乗り切る、知っておきたい3つのこと

夏には患者さんに、3つのことを伝えています。

1.がんばり過ぎない、やめる勇気
2.熱中症が多いのは7月
3.スポーツドリンクは砂糖水

■年々気候のダイナミックレンジが広がっている

小学校のときは30度を越すときは真夏でも数日だったのですが、今や7月でも軽く30℃を越す日が続いています。

7月23日には、埼玉県熊谷市では41.1度の国内観測史上最高気温を更新しています。

夏がどんどん暑くなっているだけでなく、冬もラニーニャ現象の影響か、昨年の冬は西日本32年ぶりの寒さなど厳しい冬となりました。

地球温暖化というより、年々気候が暑さ寒さ極端にダイナミックレンジが広がっています。

■熱中症が多いのは7月

最も暑くなるのは8月ですが、熱中症が多いのは7月です。もちろん8月も熱中症は多いのですが、7月は体が暑さに順応していないので熱中症になりやすいのでお気をつけください。

体がまだ暑さに慣れていない7月の、屋外での作業、スポーツなどはゆっくりのペースで取りくむようにしましょう。

どういいう人が熱中症になりやすか。意外性はまったくないのですが、太っていて、持久力がない方が熱中症になりやすい傾向があります。

参考記事
●熱中症が一番多いのは8月ではない、7月が最多

■がんばり過ぎない、やめる勇気

毎日のウオーキングや外での作業など、がんばり過ぎないことが大切です。特に体が暑さになれていない7月は、しんどかったり、異常に汗をかいたときには、無理せず、やめる勇気をもつことが大切です。

テニスやゴルフなどスポーツは何人かで楽しむので、途中で自分が抜けると他の人に迷惑がかかると気兼ねして、ついすい無理をしてしまう傾向があります。

異常に暑い日は無理をせず、途中でやめる勇気です。

■ネーミングの妙、スポーツドリンク

ネーミングのインパクトはすごいですね。スポーツドリンクなんだか体によさそうなイメージがあります。

脱水が恐いのので、夏はお茶をやめてスポーツドリンクをお茶代わりにしています。スポーツイドリングを水筒に入れて、のどが乾いていなくても飲むようにしています。こんな声を患者さんからたびたび聞かされます。

健康のために、脱水がこわいので

参考記事
●スポーツドリンクに含まれる糖分

スポーツドリンクは砂糖水です。もちろんミネラルも入っているのですが、それにしてもお砂糖が多すぎます。

スポーツドリンク500mlペットボトル1本に約30gの糖分です。

コーヒーに入れるスティックシュガー1本が3g、スティックシュガー10本分の糖分に相当します。

1.5Lのスポーツドリンクペットボトルを1本飲むと、お砂糖30本分の糖分です。

体が必要なのは、水分、ミネラル、そして「少量」の糖分です。

スポーツドリンクによる糖分過剰摂取が糖尿病悪化の要因になります。

■暑さ指数とは

気温だけでなく、「湿度」も熱中症の大きく影響します。 同じ30渡でも湿度50%と90%では不快さが全くことなります。

汗をかくことで体温を調節しますが、湿度が高いと思うように汗が気化(蒸発)せず、熱を逃がすことができません。日本の夏は高温、多湿です。

暑さ指数、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)をご存じでしょうか。

人間の熱バランスに影響する、気温だけでなく、気温、湿度、輻射熱を取り入れた温度の指標です。

WBGTは乾球温度計(気温)、湿球温度計(湿度)、黒球温度計(輻射熱)を使って計算されています。

WBGT=0.1 × 乾球温度+0.7 × 湿球温度+0.2 × 黒球温度

気温 1  湿度 7 輻射熱 2 の割合です。

WBGTは湿度に重きをおいた指数です。

環境省からWBGT発表されています。

環境省熱中症予防情報サイト

■まとめ
・がんばり過ぎない
・やめる勇気・熱中症が多いのは7月、体が熱さに順応していない7月は要注意
・スポーツドリンクは砂糖水
・湿度が高いときは熱中症になりやすい

睡眠薬のリスクとベネフィット

■眠れないのはつらい

寝つけない、夜中になんども起きてしまう、ぐっすり眠れない、眠りに関する悩みは多いものです。

有名なシェイクスピアの戯曲「マクベス」にも眠りの描写があります。マクベスはダンカン王を暗殺して、王になります。

天から聞こえてくる声、Sleep no more(眠りはないぞ)Macbeth does murder sleep(マクベスは眠りを殺した)。 眠りを奪われたマクベスの運命は暗転します。

不眠の治療は生活習慣の改善が基本です。昼間の運動、寝る前にスマホを避ける、規則正しい生活習慣、特に起きる時間を一定にする、などの取り組みが有効です。

とは言え、さまざまな理由での不眠、睡眠剤を使わざるをえない時は多々あります。

睡眠薬には、ベンゾジアセピン系(ハルシオン、デパス、レンドルミン)、メラトニン受容体作動薬(ロゼレム)、オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ)などがあります。

ベンゾジアセピン系睡眠薬についてのお話です

■ベンゾジアセピン系睡眠薬の効果(ベネフィット)

ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクとベネットを検討した医学雑誌British Medical Journalに報告されたメタアナリシスを紹介いたします。(Citation: Jennifer G et al. Sedative hypnotics in older people with insomnia: meta-analysis of risks and benefits. BMJ. 2005 Nov 19; 331(7526): 1169.)

メタアナリシスとは多数の研究報告を統合した研究報告のことです。複数の研究を統合しているので結果にバイアス(かたより)がすくないのが特徴です。

ベンゾジアセピン系睡眠薬が、そもそも睡眠薬として効くかどうかについてです。

睡眠薬をのんだ人、のまない人を比べたところ、平均で25.2分睡眠薬をのんだ方が長時間睡眠が確保できています。当たり前のことならが、睡眠薬としてベンゾジアセピン系睡眠薬は効きます。

夜中になんども起きて寝つけない。これも睡眠にかんする多い悩みのひとつです。

中途覚醒回数もベンゾジアセピン系睡眠薬は減らしてくれます。夜中に途中でおきてしまう回数は-0.6回減ります。

睡眠の質についても検討されており、標準化平均値差にして0.14と有意差をもって睡眠の質も改善しています。

ベンゾジアセピン系睡眠薬は、客観的な指数である睡眠時間が増え、途中覚醒が減り、睡眠の質も高まる、ベネフィットがあります。

■ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスク

リスクにはどのようなものがあるか、そしてリスクの程度、非常に大切です。

ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクとしては「転倒」です。睡眠薬でからだがふらつき転倒。高齢者でこの傾向はつよくでます。

転倒のリスクはオッズ比2.6

睡眠薬として避けがたい副反応転倒リスクは2倍以上あります。

日中の倦怠感のオッズ比3.8

睡眠薬が夜だけ効くわけでなく、昼間にも少し効果がもちこしてしまうことで日中の倦怠感がでてしまいます。日中の倦怠感と随伴するリスクとして認知機能の低下、要は判断力の低下です。

どのような薬でも、効果とリスク、両方を知っておくことが大切です。

睡眠は、生活習慣をかえることでかなり改善できます。夜10時以降パソコンで仕事しない、寝室でスマホを見ない、アルコールを睡眠薬代わりにしない、起きる時間を一定にするなどできることから取り組んでみましょう。

と書いている私自身、夜にブログ書くことが多いのですが、これはよくないですね。反省です。

■まとめ
・ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクは転倒と日中の倦怠感
・高齢者では転倒に留意

ピロリ菌と胃内常在細菌叢|ピロリ菌最新研究の潮流、キーワードはDysbiosis細菌叢の多様性低下

オーストラリアの病理学者Warren博士と内科医Marshall博士が発見した胃にすみつくばい菌、ヘリコバクター・ピロリがLancet医学誌に報告されたのが1983年です。

ヘリコバクター・ピロリ菌が慢性胃炎をひきおこし、胃がんの発生と密に関連することが明らかになりました。

胃内は強酸性のため雑菌がすめないと思われた常識を覆し、ヘリコバクター・ピロリ菌を発見したしたWarren博士とMarshall博士に2005年にノーベル生理学医学賞が授与されました。

胃において、ヘリコバクタ・ピロリ菌の発見とともに医学がしてきた30年でしたが、ここにきて新たな展開です。

■ヘリコバクター・ピロリ菌感染と胃がん

ヘリコバクター・ピロリ菌がいない胃は、慢性胃炎がなく、非常にきれいです。一方ピロリ菌がいる胃は、胃粘膜全体的に赤く、ただれ、慢性の炎症が続きます。

慢性胃炎が続くと、胃の粘膜は胃よりも腸に近い形にかわってきます。これが腸上皮化生で、腸上皮化生は胃がんの前がん状態ともいえます。

正常胃粘膜→慢性胃炎→腸上皮化生→胃がん

ヘリコバクター・ピロリ菌が慢性胃炎をひきおこし、腸上皮化生に至り、さらには胃がんの発生につながることは明らかです。

逆にヘリコバクター・ピロリ菌を除菌することで、慢性炎症が治まり、胃がんの発生がへります。

■ヘリコバクター・ピロリ菌による胃がん発生率は国によってことなる

日本を含む東南アジアはヘリコバクターピロリ感染率も高く、胃がんが多い傾向にあります。一方、アメリカやヨーロッパはヘリコバクターピロリ感染率が低く、胃がんは比較的まれな病気です。

国により胃がん罹患率に多い少ないがあるのは、単にヘリコバクターピロリ感染率の多い少ないと思われていましたが、それだけではないのです。

もちろん、ヘリコバクターピロリ感染率が低ければ、胃がんも少ないので罹患率と胃がん発がん率は大いに関係あります。

ヘリコバクターピロリ感染している欧米人と東南アジア人を比べてみても、欧米人は発がんが少なく、東南アジア人は高率に胃がんがみつかります。

この差はヘリコバクターでも地域によって種類に差があり、その発がん性に違いがあると、説明されていました。

ヘリコバクターピロリ発見から30年余り、ここにきて新たな展開があります。

■キーワードはDysbiosis(細菌叢の多様性低下)

何百年もの間、胃の中は強酸のため、細菌がすめないと思われた常識を覆し、30年前に発見されたのがヘリコバクター・ピロリ菌です。

次世代シーケンサーによる16S rRNA メタゲノム解析でどのような細菌がいるかを調べることができるようになりました。

次世代シーケンサーによる16S rRNA メタゲノム解析を胃粘膜で行うと、おどろいたことに、胃にも常在細菌叢があることがわかったのです。

少し前までは胃は、ピロリ菌感染か未感染のどちからしかないと考えられていました。私も、そのように思っていました。

次世代シーケンサーで調べると、強酸下の胃内に多数の常在細菌が棲みついていることがわかりました。

(Citation: Noto J, Peek RM Jr. The gastric microbiome, its interaction with Helicobacter pylori, and its potential role in the progression to stomach cancer. PLoS Pathog. 2017 Oct 5;13(10))

30年前には無菌と思われた強酸下の胃にピロリ菌がいることで驚き、近年、ピロリ菌以外の菌が胃に棲みついていることを知りさらに驚いています。

胃の細菌叢にも多様性があります。実社会と同じで細菌の世界でも多様性が重要です。さまざまな細菌がひしめきあって、多様性を保っているので病気にならず安定しているのです。

この多様性が胃細菌叢にもあり、ピロリ菌に感染すると多様性が低下するのです。

Dysbiosis(多様性の低下)が、胃がんの発生とかかわっているという説が浮上しています。

正常胃粘膜→慢性胃炎→腸上皮化生→胃がん

この流れは正しいのですが、ピロリ菌に感染していても、胃がんになる人、ならない人がいます。

胃がんになるならないの違いが、Dysbiosis(多様性の低下)の違いによるのではないか、が最新研究の新たな潮流です。

今後研究が進展すれば、胃がんになりやすい人の細菌叢パターン、胃がんになりにく人の細菌叢パターンが明らかにできそうです。

ピロリ菌に感染すると胃内Haemophilus属、Campylobacter conicisusが減少する報告もあり、細菌叢の変化が同定されてきています。

胃がん患者でLactobacillus coleohominis、Lachonospiraceが増え、逆にPorphyromonas、Neisseria属が減ることも分かってきています。

さらに、胃がんを抑制する胃内細菌の存在が特定できれば、胃がん予防のプロバイオテクス(良性細菌)の開発につながる夢のある話です。

胃がんを完全に予防できる時代は遠くなさそうです。

■まとめ
・ヘリコバクター・ピロリ菌感による胃内常在細菌叢の多様性低下(Dysbiosis)が胃がんの発生母地となる

無症候性(症状のない)サルモネラ菌保菌の治療|無症候性サルモネラ陽性をみたら胆のうをチェック

腸炎ビブリオ、キャンピロバクターとならんで食中毒の原因としてサルモネラ菌、代表的な原因です。

サルモネラ菌はトリ、ブタなどの腸管に常在していますので、汚染された食べ物から容易に食中毒をおこします。

■職場の検便検査でサルモネラ陽性

嘔吐、腹痛、下痢、発熱あり病院受診。問診、触診で食中毒が疑われ、原因特定のため検便(便培養)したらサルモネラが原因であることが判明。というのが多くの場合です。

ところが、サルモネラには「保菌状態」があります。症状なにもないのに、検便(便培養)したらサルモネラ菌陽性がおこりうるのです。

健康で過ごしている人に検便検査をすることは病院やクリニックではありませんので、サルモネラ保菌状態が見つかるのは職場での検便検査です。

給食などの調理や食品関係の仕事についていると、食品衛生の観点から定期的に検便検査をおこないます。

元気に働いているのに、ある日突然呼び出され食中毒の原因であるサルモネラ陽性結果を告げられます。

「食中毒の菌が出てしまって、健康なのに」今後どうしたらよいのでしょうかと、相談にクリニックにこられます。

■サルモネラ感染症の治療

健康な方がかかる、食中毒としての軽症のサルモネラ感染症には、抗生物質による治療は必要ない場合がほとんどです。

逆に抗生物質の使用が、サルモネラの保菌を促してしまうことがあります。

とはいえ、全身状態、経過によって必要時は、クラビット、オゼックス、シプロキサン、ホスミシンなどを投与します。

乳幼児、高齢者、免疫不全状態(ステロイド内服中、抗がん剤投与中)は敗血症など重症化することがありますので、より慎重な治療が必要となります。

■無症候性(症状のない)サルモネラ保菌者の治療

職場の検便検査で見つかった、無症候性(症状のない)サルモネラ保菌どう治療するか。

症状がなくても食品関係にたずさわっているので、抗生物質による除菌となります。これは治療というよりは、社会的な理由からです。

クラビット、オゼックス、シプロキサンなどのニューキノロン系抗生物質やホスホマイシン系が治療の中心です。

施設に入所中に偶然見つかったサルモネラ保菌など食品にたずさわらず治療を急ぐ必要がない場合があります。抗生剤投与せず、ミヤBMなどの整腸剤で腸内バランスを整える治療をおこないます。西宮中島クリニックでも抗生剤を投与せず整腸剤で、サルモネラが陰性化(消える)を多数経験しています。

■無症候性サルモネラ、胆のうをチェック

サルモネラ菌陽性の時に、胆のうをチェックしておくこともポイントのひとつです。

胆石があると、抗生物質で治療して一旦消えても、しばらくしたら再度サルモネラ陽性になることがあります。

サルモネラ菌は胆石の表面に多糖類からなるバイオフィルム(バリアーみたいなもの)をつくって隠れます。そのため抗生物質が効かなくなるためです。

慢性のサルモネラ菌保菌者の8割に胆石ふくめ肝胆道系の病気が隠れているという報告もあります。

西宮市中島クリニックでも無症候性サルモネラの方は必ず、腹部エコーで胆石含め肝胆道系に異常がないかチェックしています。

個人的な印象ですが、肝胆道系疾患有病率8割の報告ありますが、実際にはそんなに多くないような。むしろ少数です。

胆石をもっているとサルモネラ菌、治療抵抗性なので胆のう摘出術が必要です。

■まとめ・無症候性(症状のない)サルモネラ菌陽性をみたら胆のうをチェック・胆石があり何度除菌治療しても陽性になるときは胆のう摘出術考慮

便秘で脳卒中、心筋梗塞が増える|ひどい便秘で心血管疾患リスクは1.4倍

たかが便秘されど便秘。便秘慢性の便秘で困っている方は人口の16%、6人に1人が便秘で悩まれています。

■便秘の治療

トイレでいきんでも出ない。便がででもすっきりしない。便秘は不快でOQL(生活の質)を著しく低下させます。

刺激性下剤(ラキソベロン)や緩下剤(酸化マグネシウム)などの便秘治療が中心でしたが、数年前から新しい作用機序の便秘治療薬が開発されています。

従来の便秘治療は大腸で効く薬が中心でしたが、新しいタイプの便秘治療薬は小腸ではたらいて効果がでます。

薬が効くところ、作用点が違うので、従来の下剤で効果ない時にも効果が期待できます。刺激性下剤(コーラック)は腸を無理矢理動かして便を出すので、腹痛やお腹のしぶりを伴うことが多いのですが、新しいタイプの下剤は腹痛やしぶりが少ないのが特徴です。

従来型の便秘薬に加え、アミティーザ、リンゼス、グーフィス錠など新しいタイプの便通を改善する薬、症状に応じて、自分にあう薬を選択できる時代になりました。

参考記事 ●グーフィス(胆汁酸トランスポーター阻害薬)新しい作用機序の便秘薬がもうすぐ処方できるようになります。

●便秘に悩む人必見!便秘解消には角度と時間が重要なワケ

■便秘と脳卒中、心筋梗塞との関係

不快で生活の質を落とす(QOL低下)する便秘ですが、不快なだけでなく便秘は脳卒中、心筋梗塞など血管が詰まる病気を増やすことがわかってきました。

(Citation: Honkura K et al. Defecation frequency and cardiovascular disease mortality in Japan: The Ohsaki cohort study. Atherosclerosis. 2016 Mar;246:251-6)

宮城県大崎地域に住む「大崎国保コホート研究」40才~79才の男女45,112人を対象に13.3年間の心血管系死亡との関連を解析した結果です。

排便回数で「1日1回以上」「2~3日に1回」「4日に1回以下」のに分けて調べています。

13.3年のフォロー期間中2,028人が心血管疾患で亡くなり、排便頻度との関連を解析しています。

毎日便がでている人とくらべ、「2~3日に1回」、「4日に1回以下」の心血管死亡リスクは1.21(95%CI:1.08-1.35)、1.39(95%CI:1.06-1.81)

排便頻度「2~3日に1回」 リスク1.21倍

排便頻度「4日に1回以下」 リスク1.39倍

4日に1回も便がでない方は、脳卒中や心筋梗塞など血管系の死亡危険度が1.4倍にもあがります。

一般的にトイレでいきむと40mmHgぐらいはあがります。

たかが便秘、されど便秘、あなどれません。

■まとめ
・便秘で脳卒中や心筋梗塞など血管系の死亡リスクがあがる
・たかが便秘されど便秘、生活習慣改善、薬で適切な治療

ダイエットは最初の1ヶ月がポイント|一気に体重を落とすべきか、ゆっくりと体重を落とすべきか

糖尿病や高血圧、食事や運動による体重コントロールが効果的です。

病気の治療でなく、少しでもやせて、きれいになりたい、かっこよくなりたい、今年こそは夏に向けてダイエットすると心に決めたかたも多いでしょう。

ダイエットに関する、興味深い報告を紹介します。

ダイエットゆっくり体重を落とすのと、一気に体重を落とすのか、どちらが効果的か。

■ゆるやかなダイエットと一気に体重を落とすダイエット比較

ダイエット、ゆっくり体重を落とす、一気に落とす、どちらが効果的でしょうか?

ゆっくりと体重を落とした方が、リバウンドしづらくダイエットに成功する。

一気に体重を落とすと、リバウンドして、すぐにもとの体重にもどってします。

上記が私もふくめ、みんながもっているダイエットに対するイメージではないでしょうか。

診察の時も食事療法を頑張ります!と宣言する患者さんに、頑張り過ぎず、半年で体重3kgほど落とすのを目標に続けましょう、などと伝えていました。

この常識というかイメージを180度ひっくり返す報告があります。

一気に体重を落とした方が、ゆるやかに落とすより、ダイエットの効果が高いのです。

(Citation: Nackers LM et al. The association between rate of initial weight loss and long-term success in obesity treatment: does slow and steady win the race? Int J Behav Med. 2010 Sep;17(3):161-7)

■ゆっくりダイエット、中ぐらいダイエット、一気にダイエット比較

肥満女性(平均59.3才、BMI36.8)250人を減量スピードで、ゆっくり、中ぐらい、一気にの3群に分けて比較しています

・ゆっくりは0.23kg/週以下、月0.92kg以下・中ぐらい0.23~0.68kg/週・はやくは0.68kg/週以上、月2.72kg以上

最初の1ヶ月間の体重減で3グループに分けています。

最初の6ヶ月間、食事を中心にダイエット指導、その後12ヶ月間はケアプログラムのみで様子見。

はやくダイエットした人は、よういにリバウンドして体重は元の木阿弥。ゆっくりダイエットした人は、リバウンドせず、体重減維持。の結果とおもいきや。

結果は全く逆でした。

最初の1ヶ月にはやいペースで体重落としたグループが、6ヶ月後に一番体重減っていて、さらに1年半後もほとんどリバウンドせず体重が一番へっていました。

ゆっくり体重を落とした方が、リバウンドせずダイエットに成功するわけでもないようです。

最初の1ヶ月にグッと体重が落ちると、ダイエット頑張った効果が体感でき、その後の生活スタイルがよい方向にかわるのがダイエット成功のひけつなのでしょうか。

この報告で注目するべきは、6ヶ月のダイエット後の過ごし方です。面談、電話、手紙など何らかの方法で月2回、ダイエットをした方に連絡をとり続けています(ケアプログラム)。月2回の連絡が、ほとんどリバウンドせずにすごせた影の立役者だと思われます。

ごくごくシンプルにまとめるとすると、

ダイエットは最初1ヶ月とくに頑張る、

目に見えて体重減、

とにかく6ヶ月間ダイエット続ける、

その後は誰からでもでもいいので時々励まされながら、リバウンドしないように意識して生活ですね。

■まとめ
・ダイエットは最初に1ヶ月がポイント
・最初の一ヶ月はやいペースで体重を落としたほうが、ダイエットに成功する

こどもの頃(乳幼児早期)の抗生剤使用はアレルギー疾患を増やす

■アレクサンダー・フレミングによる抗生物質の発見

1929年のアレクサンダー・フレミングによる抗生物質(ペニシリン)の発見以降、 感染症の脅威から人類は多大な恩恵を受けてきました。

抗生物質の発見と公衆衛生的環境の改善が、寿命をのばしたことに大きく寄与しています。特に乳幼児死亡率の低下に貢献してきたことは間違いありません。

■抗生物質とアレルギー疾患の関連

人類に多大な恩恵をあたえてきた抗生物質ですが、抗生物質とアレルギー疾患の関連が話題になることがあります。
抗生物質使用がアレルギー疾患を増やす、報告が相次いでいます。

中島クリニックが専門とする消化器疾患領域では、炎症性腸疾患の発症率と幼少期の抗生物質使用頻度の関連に関する報告があります。

(関連記事)
●幼少期の抗生物質投与、こんなにも影響するものなのか。炎症性腸疾患発症率との関連

■乳幼児期(2才まで)の抗生物質使用とアレルギー疾患発症リスク

乳幼児期(2才まで)の抗生物質使用とアレルギー疾患発症リスクのメタアナリシス(多数の論文を解析した結果)の報告がありました。

(Citation: Ahmadizar F et al. Early-life antibiotic exposure increases the risk of developing allergic symptoms later in life: A meta-analysis. Allergy. 2018 May;73(5):971-986. )

花粉症
湿疹
食物アレルギー
特異的IgE抗体価
などについて調べています。

1966年から2015年の論文を探索しています。

■乳幼児期(2才)までの抗生剤使用は、花粉症、湿疹などのアレルギー疾患リスクを増やす

図(フォレストプロット)の数値が1より大きければ(右)は、アレルギー疾患と関連あり、1より小さければアレルギー疾患と関連が乏しいことを示します。

図をみて分かるように、花粉症、湿疹、いずれも1より大きい数値、アレルギー疾患と抗生剤使用の関連を示しています。

花粉症のリスクは 1.23 95% confidence interval (CI):1.13-1.34;
I2: 77.0%.

湿疹のリスクは 1.26  95% CI:1.15-1.37; I2: 74.2%,

食物アレルギーのリスクは1.42  95% CI: 1.08-1.87; I2: 80.8%

花粉症、湿疹、食物アレルギー、いずれにも幼少期の抗生剤接触と関連を示す結果でした。

抗生剤とアレルギー疾患、全く関係なさそうですが、多数の論文報告を総合的に判断すると、関係がありそうです。

なぜ、幼少期の抗生剤使用がアレルギー疾患を増やすのか、これからの研究課題です。

想像するに、抗生剤使用が腸内細菌叢形成に影響を与え、腸管免疫を介した免疫システムが修飾をうけることが理由ではないかと、私は考えています。

とくに腸内細菌叢形成に重要な幼少期には、抗生剤の影響が強くでるのかもしれません。

人類に多大な恩恵を与える抗生剤です。
肺炎、腹膜炎など抗生剤が必要な病態にはきっちりと使う。
いわゆる風邪など抗生剤不要なときには、抗生剤飲んだ方が安心だから、などの理由で安易に使わない。
適切な判断が重要ですね。

■まとめ
・乳幼児期の抗生剤使用がアレルギー疾患のリスクを増やす可能性がある

ピロリ菌除菌治療、アモキシシリン(サワシリン)1日2回と3回どちらが効くのか|アモキシシリン1回500mg3回と750mg2回の比較

ピロリ菌治療は3種類の薬を1日2回7日間服用が標準治療です。
1日用量を2回に分けて朝夕食後ではなく、3回に分けて朝昼夕食後にしたほうが良く効く気がしますよね。
実際にはその答えは、YesでもNoでもあるのです。
抗生物質の服用回数についてのお話です。

■抗生物質には最適な服用回数がある

抗生物質には最適な服用回数があります。
大きく分けると
・1日1回が有効な抗生物質
・何回かに分けて飲んだ方がよい抗生物質
となります。

ニューキノロン系に代表されるような抗生物質の最高血中濃度が高い方が効く抗生物質は、1回に飲む薬の量を増やして、1日1回だけ服用します。

1回に集中してのむことで、血中濃度が高まりよく効くのです。
ニューキノロン系以外にアミノグリコシド系の抗生剤も濃度依存です。

一方ペニシリン系に代表されるような抗生物質は、最高血中濃度よりも、長時間安定して一定以上の抗生物質濃度を保っことで効果を発揮します 。
1日1回服用だと血中濃度が直ぐに下がってしまうので2回、3回、場合によっては4回に分けて服用します。

すごくざっくりとですが、まとめると
・ニューキノロン系やアミノグリコシド系は濃度依存、最高血中濃度が高い方が効くので服用回数を減らして1回の量を増やします。
・ペニシリン系は時間依存、最高血中濃度よりも安定した血中濃度が効果を発揮するので、服用回数を増やします。

■ピロリ菌除菌に用いる抗生物質は1日何回に分けて服用がよいのか

ピロリ菌除菌にはペニシリン系の抗生剤を使を使います。
ペニシリン系だけでなくエリスロマイシン系の抗生剤も併用しますが、ペニシリンにフォーカスをあててお話します。

ペニシリン系抗生剤は1日服用回数を多くした方が血中濃度がが安定して効果が高まります。
ペニシリン系抗生剤は通常1日3回から4回に分けて服用します。
例えば溶連菌で扁桃腺が腫れてペニシリン系抗生剤が必要な時は、1日3回場合によっては4回服用します。

でも、ピロリ菌除菌の時は1日2回です。

ペニシリンを1日4回に分けてピロリ菌除菌するのが理想ですが、1日4回に分けるとどうしても飲み忘れがでてきてしまいます。

理想を追い求め、胃酸抑える薬(PPI)を1日2回、クラリスロマイシンを1日2回、アモキシシリン(ペニシリン系)を1日4回服用、確かに除菌率少しはあがるでしょう。 しかし、1週間1日4回x7日、計28回のみ忘れなく服用はやや困難です。

そこで、アモキシシリンも他の薬と同じように1日2回服用として設定しているのです。

■ピロリ菌除菌、アモキシシリンを1日2回服用、3回服用の効果を比較

先週末行われた日本ヘリコバクターピロリ学会で興味深い報告がありました。 大分は遠くて参加できないので、抄録からのデータ紹介です。

(第24回日本ヘリコバクター学会学術集会抄録集)

ピロリ菌の1次除菌の時に アモキシシリンを1日2回に分けて服用、1日3回に分けて服用して除菌率を調べています。

飲む回数が2回、3回とことなりますが、1日の容量としては同じです。

アモキシシリン1日1500mgを
1回750mg2回と
1回500mg3回の比較です。

結果は予想通り、1日用量を3回に分けて飲んだ方が除菌率は高まるのです。

アモキシシリン服用回数での比較
1日2回での除菌率71.4%(180/252)
1日3回での除菌率81.5%(277/340)
(PPI+CAM+AMPC)

アモキシシリンだけ変則的に1日3回服用は有効です。

ただ、アモキシシリン以外の2剤は1日2回服用はなので、飲み間違えがおきたり、服薬コンプライアンス(正しく予定通り服用できるかどうか)が下がるのが難点ではあります。

きんちんと服用できる限り、アモキシシリンの3分割投与、効果は高いといえます。

■ボノプラザン(タケキャブ)使用除菌時のアモキシシリンを1日2回服用、3回服用の効果を比較

ペニシリン系の抗生物質(アモキシシリン)は同じ1日用量であれば2回より3回に分けて服用した方がよいのは上述したとおりです。この話には続きがあります。

胃酸分泌抑制剤を従来のPPIではなく、より強力に胃酸を抑え抗生物質の効きをよくするボノプラザン(タケキャブ)を用いた除菌でアモキシシリンの服用回数で除菌率を比較しています。

アモキシシリン服用回数での比較
1日2回での除菌率90.1%(471/523)
1日3回での除菌率92.2%(523/567)
(P-CAB+CAM+AMPC)

タケキャブを用いた除菌では、アモキシシリン服用回数が2回でも3回でも、ともに除菌率90%以上です。有意差(統計処理上での明らかな差)は2回と3回でありません。

タケキャブ(P-CAB)を用いた除菌において、アモキシシリン服用回数は気にする必要ないといえます。

除菌高率を高めるためにはアモキシシリンの2回ではなく3回の分割投与は有効なのですが、ボノプラザン(タケキャブ)のレジメンでは差がないのです。

ボノプラザンによる持続的かつ十分な酸分泌抑制下では、アモキシシリンが安定的に働くので3分割投与までする必要はないといえます。

西宮市中島クリニックでの1次除菌は、除菌率が高い、タケキャブ(ボノプラザン)を用いています。アモキシシリンも3分割ではなく、標準治療の2分割です。

■まとめ
・従来型のPPIを用いる除菌治療ではアモキシシリンの3分割投与が有効
・ボノプラザン(タケキャブ)を用いる治療ではアモキシシリンは2分割投与で十分効果がある