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PHSと携帯電話端末の医療機器への影響|病院内で携帯電話を使ってよいかどうか

明確な結論を出せずにもやもやとしていたものが解決しました。
病院内で携帯電話を使ってよいかどうかです。

『電波状況がよければ』と条件は付きますが、
ほとんどの場合、
携帯電話端末病院内で使っても問題ないと思われます。

理由は後ほど述べますね。

病院内で携帯電話を使ってよいかどうか問題を複雑ににしているのは
・携帯電話で医療機器が誤作動しないかどうか
・マナーの問題
この2点を切り分けできていないからでしょう。

待合室で患者さんの携帯電話が鳴り、携帯を取り出し話しだす。
これは見ていて気持ちのいいものではありません。

病院内で不要不急の携帯電話での通話は、マナー的には避けるべきでしょう。
マナー的に通話はダメでも、スマホの画面を静かに見るのはいいのか?などの疑問もでてきます。

マナー的な話は別として、院内の携帯電話の使用が、医療機器の誤作動を起こすのでしょうか?

1997年に「医用電気機器への電波の影響を防止するための携帯電話端末等の使用に関する指針」が策定されました。「病院内では原則携帯電話の電源を切るように」という指針のもと、病院で全面的に携帯電話の使用が禁止されることとなりました。

PHS(Personal Handyphone System)、いわゆるピッチは携帯電話に比べ電波が微弱なので医療機器に影響ないとされ、医療従事は携帯電話の代わりに、PHSを院内の連絡に使っています。

その後新指針が2014年に発表されました。
新指針では大幅に携帯電話使用が緩和されています。
「マナーに配慮しつつ、待合室、廊下などでは使用可とすることができる」
「診察室では携帯電話端末の使用は控える等の配慮がなされることが望ましい」
と急にゆるい内容となっています。

これからの話は、マナーの話ではなく、医療機器が誤作動を起こすか否かに焦点を絞っていきます。

心電図モニター、24時間ホルター心電図、人工呼吸器、シリンジポンプ、胎児心拍モニターなど、22種類の医療機器に対する、携帯電話端末、PHSの影響を調べた報告があります。

Citation:Takao H et al. Primary Salvage Survey of the Interference of Radiowaves Emitted by Smartphones on Medical Equipment. Health Physics: October 2016 – Volume 111p 381–392

ポイントとなる数値は
2cm
6cm
38cm
です。

電波が弱いPHSピッチも、至近距離では医療機器に影響がでることがわかりました。
だた、誤動作を起こすのは「6cm」以内です。
ペースメーカーを使っている患者さんがいても、PHSを患者さんの胸部に直接当てるなどしない限りは6cm以内に近づくことはありません。
PHSの院内での使用は問題ないといえます。

判断が難しいのは携帯電話端末です。
携帯電話端末の医療機器への影響は、電波状況によりかなり変動することがわかりました。

携帯電話は電波状況が悪いと基地局を探すために、非常に高出力の電波を出します。
逆に電波状況がよいと、非常に低出力です。
電話状況がよいところでは、PHSよりも低出力です。

PHSの出力は、電波状況に関係なく一定
携帯端末は、電波状況で、出力がかなり変動
します。

さまざまな出力で携帯電話端末の医療機器への影響を調べると、

携帯端末は

低出力時、2cmまで近づけないと誤動作せず
高出力時、逆に38cmでも誤動作
する結果でした。

低出力時、要するに携帯の電波状況がよい時は、2cmまで近づけないと誤動作せず、PHSよりも安全だったのです。

『電波状況がよければ』と条件は付きますが、
ほとんどの場合
携帯電話端末病院内で使っても問題ないといえます。

中島クリニックの電波状況、アンテナマーク5個全部点灯です。

写真はソフトバンクですが、ソフトバンク以外のキャリアーも確認しています。

ソフトバンク
ドコモ
au

ともに良好でした。

コーヒー 3部作+1|コーヒーはがん死亡リスクを高めない

コーヒーを全く飲まないよりも、適量飲む方が
脳卒中リスクや死亡リスクが下がることが
最近の研究で明らかになってきました。

コーヒー三部作

一部
コーヒーは1日何杯まで|カフェイン量にして400mg、コーヒー約4杯までが適量
二部
コーヒー摂取は死亡リスクを下げる|1日3-4杯のコーヒーが最も有効
三部
コーヒー摂取で脳卒中のリスクが低下|1日1杯のコーヒーで脳卒中リスクが軽減

コーヒー体によいことは分かったのですが、一点だけ心配なことがありました。
コーヒーを飲むことで「がん」が増えないかどうかです。

コーヒーはご存じのように、200度前後の高温で火をかけて、焙煎します。
火をかけることでさまざまな発癌物質が程度の差あれ発生します。炭水化物や脂肪が不完全燃焼したときに生じるベンゾピレンやアクリルアミドなどです。

(引用:国立がん研究センター多目的コホート研究JPHC)

国立がん研究センター多目的コホート研究JPHCの結果から、コーヒーは癌死亡リスクを「高めない」ことが明らかになりました。

安心して、コーヒーをたのしむことができます。

コーヒー摂取は死亡リスクを下げる|1日3-4杯のコーヒーが最も有効

胃カメラ結果を説明した時に、今日も患者さんから「コーヒー飲んで大丈夫でしょうか」と遠慮がちに聞かれました。
みなさん、コーヒーは胃に悪いイメージをもっているようです。

そんなことないですよ。

胃潰瘍でもあれば、さすがにしばらく控える必要ありますが、そうでなければ全く問題ありません。

最近の研究で、コーヒーが死亡率を下げることが分かってきました。
体に悪いのではなく、逆に体にいいのです。

国立がん研究センターが多目的コホート研究(JPHC研究)として40-69才の男女約9万人を追跡調査しました。コーヒー摂取と全死亡、その原因を検討した結果です。

(引用:国立がん研究センター多目的コホート研究JPHC)

コーヒーをほとんど飲まない群
1日1杯未満
1日1-2杯
1日3-4杯
1日5杯以上の群
に分けて全死亡リスクを検討

ほとんど飲まない群を 1.00とすると
1日1杯未満  0.91
1日1-2杯  0.85
1日3-4杯  0.76
1日5杯以上 0.85

コーヒーを飲む人の方が死亡リスク低かったのです。
しかも、そのリスクは、1日4杯までは、飲む量に比例して、リスクが低下する傾向があります。

さらに、死因別のリスクを解析すると、
コーヒーを飲む人の方が、心疾患リスク低い
コーヒーを飲む人の方が、脳血管疾患低い
コーヒーを飲む人の方が、呼吸器疾患低い

コーヒーを飲むことで
「心疾患」
「脳血管疾患」
「呼吸器疾患」
全て減っているのです。

海外の報告でも同様の傾向です。
(Citation:Ding M et al. Association of Coffee Consumption With Total and Cause-Specific Mortality in 3 Large Prospective Cohorts. Circulation. 2015 Dec 15;132(24):2305-15. )

コーヒーを飲まない人に比べ、
1杯飲む人より2杯飲む人
2杯飲む人より3杯飲む人
3杯飲む人より4杯飲む人
の方が死亡率低下しています。

さらに、興味深いのはこの研究では
デカフェ(カフェインが入っていないコーヒー)を飲む人の死亡リスクも調べています。

デカフェを飲んでいる人でも、コーヒーを飲まない人よりも死亡リスクが低下しています。

デカフェでも死亡リスクを下げる効果があります。

妊娠や授乳中など、カフェインをひかえた方が良い時はデカフェを愉しむのも、いいですね。

コーヒーに関する参考ブログ記事
コーヒー摂取で脳卒中のリスクが低下|1日1杯のコーヒーで脳卒中リスクが軽減

 1日コーヒー何杯までが適量かは、以下のブログをご参照ください。コーヒーは1日何杯まで|カフェイン量にして400mg、コーヒー約4杯までが適量

コーヒー摂取で脳卒中のリスクが低下|1日1杯のコーヒーで脳卒中リスクが軽減

真っ黒な見た目からか、
コーヒーは体に余りよくなさそうな印象があるかもしれません。

コーヒーは体に悪影響なく、逆にコーヒーを飲むことで
さまざまな病気が減ることが最近の研究から分かってきました。

1日コーヒー何杯までが適量かは、以下のブログをご参照ください。コーヒーは1日何杯まで|カフェイン量にして400mg、コーヒー約4杯までが適量
http://www.nakajima-clinic.com/2017/03/1318/

スウェーデンの女性34,670人を平均10.4年間フォローした研究から、
コーヒー摂取で脳卒のリスクが低下することが明らかになりました。

Larsson SC et al. Coffee consumption and risk of stroke in women. Stroke. 2011 Apr;42(4):908-12

コーヒーを飲む量で
・コーヒー摂取1日1杯未満の人(コーヒーほとんど飲まない人)
・1-2杯飲む人
・3-4杯飲む人
・5杯以上のむ人
を比較

コーヒーをほとんど飲まない人の脳卒中全体相対リスクを1.00とすると

1-2杯飲む人 0.78
3-4杯飲む人 075
5杯以上のむ人 0.77

コーヒーを飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ脳卒中リスクが25%低下します。

コーヒーを1日1杯飲むだけで、脳卒中のリスクを減らすことができるという、興味深い報告の紹介でした。

コーヒーは1日何杯まで|カフェイン量にして400mg、コーヒー約4杯までが適量

コーヒー体に悪いのでやめた方がいいですか?
1日何杯ぐらいまで飲んでいいですか?

コーヒー、黒い色の影響なのか、体に悪いイメージをもっている方が多いようです。

全くそんなことなく、コーヒーを飲む人の方が、飲まない人より、死亡率が低かったり、脳梗塞になりにくいとの報告があるぐらいです。

カフェインの量からみたコーヒーの適量を考えてみます。

健康な大人はカフェイン1日400mgまでが適量です。

EFSA(European Food Safety Authority)https://www.efsa.europa.eu/

コーヒー1杯60mg~100mgのカフェインが入っています。

カフェイン量から判断して、コーヒー1日4杯ぐらいまでOKです。

コーヒー以外にRedbullなどのエナジードリンク、コーラにもカフェイン入っています。

カフェインの取り過ぎは、不眠、動悸、胃の不快感、手のふるえなどの原因となります。

コーヒー1日4杯ぐらいまでは適量です。
ただし、子供、妊娠中、授乳中はカフェイン避けましょう。妊娠中でもカフェイン200mg、コーヒーにして2杯ぐらいまでは大丈夫との報告もありますが、妊娠中のカフェイン摂取可否について諸説あり結論でていません。

以下、余談
カフェインのLD50(半数致死量)は、大人で10g~12gと言われています。

10g=10×1000=10,000mg
コーヒー1杯カフェイン約100mgとして
10,000mg÷100mg=100杯

カフェインLD50量10gはコーヒー100杯に相当します。
コーヒー100杯も飲むことはあり得ないですね。

ローリングストック

夕食時、突然水道水が真っ茶色の錆びた色になる事態を経験しました。
ちょっと濁っている程度ではなく、ヤンキーの茶髪よりも遙かに茶色い、すさまじい色でした。

さすがに無理してそのまま使う気にはならず、水道局に問い合わせたところ、上水管の取り替え工事中に誤って、泥が混入してしまったとの事でした。

一時断水させ、水道を引き込む前の所で泥水を放水することになりました。
混入した泥水を放水後、無事水の色は透明にもどりました。

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断水時間はたった2時間でしたが、水が使えない不便さは想像以上のものでした。
飲料水は水道局の方に持って来ていただいた水で急場をしのげましたが、水がないと手洗い、トイレ、食事、シャワー全てストップしてしまいます。

恥ずかしながら、備蓄目的で以前買ったペットボトル水の日付を見たら、遙か昔に有効期限が切れていました。

備蓄したものの、必要な時には期限がきれてしまっている事態を避けるためにも、ローリングストックという方法を取り入れてもよいかもしれません。
ローリングストックとは、食べ物など、使いながらもある程度備蓄し続けていくことを指します。
例えば水であれば、ウオーターサーバーを導入して、サーバー用の予備水ボトルを少し多めに置いておくことでローリングストックとなります。
ウオーターサーバー用の予備ボトルが1本10~12リットル程度ですので、予備を1-2本置いておくだけで十分な備蓄となります。

普段から、災害時に備えて水、電気、ガスなどライフライン確保のシミュレーションしておく必要を再認識いたしました。