ブログ」カテゴリーアーカイブ

中島クリニックブログ、RSSリーダー登録ボタン設定しました。ご活用ください

■効率的に医学情報を収集する方法

最新の医学情報を得るためには論文原著を読む必要があります。ほとんどの論文は英語で書かれていますので、いくら英語を読むことに慣れても、母国語である日本語に比べると読むのに時間がかかってしまいます。

医学知識、最新の情報を分かりやすくブログで紹介してくれている先生が多数いらっしゃいます。

私は小児科、内科、特に消化器領域の記事を書かれている先生のブログをいくつか定期的にフォローしています。

医師が書いているブログの多くは、週刊誌や新聞の吊り広告のような奇抜な内容はありませんが、自分のことばで、自分の臨床の場での経験が書かれていて、大変勉強になります。

■RSSとは

私もブログを15年続けています。日々の診療で患者さんにからの質問に答える内容を中心に書いています。

ブログは https://www.nakajima-clinic.com/category/blog/ に書かれていますが、その内容をRSS形式でも提供しています。

RSSとはReally Simple SyndicationやRich Site Summaryの略語でブログの更新情報、タイトル、日付、内容の要約を配信する形式のことです。

RSSをどう活用するかを説明いたします

■RSSリーダー

RSS リーダーとよばれるアプリが、スマホやパソコン用に作られています。

Feedlyという便利なRSSリーダーがあります。

ここに、日々チェックしているブログのRSSを登録しておきま。ブログが更新されると新着情報としてFeedlyがタイトル、日付、見出しを表示してくれます。

例えば10人のブログを読んでいるとすれば、10個のブログをそれぞれ開いて内容を確認する必要があります。

RSSリーダーに10人のブログを登録しておくと、自動的に10個のブログの情報を集めてきて、一つの画面にずらずらと並べて表示してくれます。

Feedlyで中島クリニックRSS情報を表示すると↓↓↓ こんな感じで記事が並びます。

短時間で複数のブログ情報を把握することができます。

■中島クリニック ブログ RSSリーダー登録用アイコン設定

以前から中島クリニックブログはRSSリーダーに対応していたのですが、手動で登録する必要がありました。

プログラムを設定、RSSリーダー登録用のアイコンをホームページに設定しました。

画面右上の赤丸でかこんだアンテナのようなマークです↓↓↓

画面右上にある、アンテナのようなマークをクリックしてRSSリーダーに簡単に登録できるようになりました。

是非ご活用ください。

■まとめ
・RSSリーダーを活用することで情報収集が爆速化

長生きしたければ運動|週1回でも効果あり

健康で長生き、万人の望むところです。長寿薬あればよいのですが、そのような物は残念ながら存在しません。

簡単に出来て効果が確実なこと「運動」です。なんだ、そんなこと分かっているよ、と思うかもしれませんが、みんが思う以上に運動は効果的です。

■運動するだけで死亡リスクが40%も低下

運動の効果調べるにはどうすればよいでしょうか。実に単純なことです。運動を全くしない人、運動を習慣的にする人を10年15年と長い時間経過を追って、発病率、死亡率を比べる。どちらが長生きするかの比較です。

もちろん喫煙率、持病などの影響をうけますので、それらを補正して計算します。

多くの報告がありますが代表的な研究を紹介いたします。 2000年Arch Intern Medの報告です。

運動しない人、運動する人、女性13,375人、男性17,265、計3万人をランダムに選んで14.5年間フォローしています。

血圧、コレステロール値、中性脂肪値、肥満指数(BMI)、喫煙などを加味して検討しています。

(Citation: Andersen L et al. All-cause mortality associated with physical activity during leisure time, work, sports, and cycling to work.Arch Intern Med. 2000 Jun 12;160(11):1621-8.)

結果、相対危険度0.68 (95% confidence interval, 0.64-0.71)、 運動するだけで、死亡リスクは2/3に低下しています。

たかが運動、されど運動、効果絶大です。

■運動の回数、強度は問わない

週4回以上の運動が体によいと言われていましたが、最近の研究で週1回でも効果があることが分かってきています。

参考記事
●週末だけ運動する『Weekend Warrior週末戦士』でも効果あり。死亡率低下|忙しくて毎日運動できない方に朗報。週1-2回だけの運動でも有効

忙しくて毎日運動できない人、週1回でもいいので運動をおすすめします。

■運動や重力不可が骨を強くするのに不可欠

運動は骨にも効果てきです。座りっぱなしで運動せず、ビタミンDやカルシウムを摂っても骨は硬くなりません。

骨を強くするためには、ビタミンDカルシウムも必要ですが、重力不可が不可欠です。

参考記事
●運動や重力負荷が体に大切|宇宙飛行士の骨密度減少

■スポーツは長寿薬、テニス、バトミントンが効果大、スポーツジムの効果は限定的

The Copenhagen City Heart Study (CCHS) はデンマークのコペンハーゲン行われた(そして今も継続中)のコホート研究です。心血管疾患、特に急性心筋梗塞(AMI)の危険因子、喫煙、アルコール、肥満、糖尿病など詳細な問診で検討しています。

The Copenhagen City Heart Study の一環として、スポーツの種類と生命予後を検討しています。

8577人を25年間、1991年からフォローしています。

以外な結果となりました。

全く運動しない人と比べた寿命が、運動することで伸びます。その効果はスポーツの種類で異なります。

テニス 9.7年

バドミントン 6.2年

サッカー 4.7年

サイクリング 3.7年

水泳 3.4年

ジョギング 3.2年

体操(calisthenics) 3.1年

ジムでの運動 1.5年

ジョギングや水泳などの緩やかな有酸素運動が良くて、サッカーやテニスなど激しい運動はあまり寿命に寄与しなさそうですが、現実は、全くもって予想外の結果です。

テニス、バドミントン、サッカーなどの比較的激しいスポーツが効果大

残念ながら効果が乏しいのは、スポーツジムでの運動でした。

人とコミュニケーションをとりながらする、スポーツが寿命を延ばす効果絶大です。

まとめ
・運動は百薬の長、寿命を延ばす
・週1回の運動でも効果あり
・スポーツの種類により寿命を延ばす効果が異なる、テニス、バドミントンが効果的

過剰な糖質制限で死亡リスクが高まる|炭水化物論争に終止符となりうるコホート研究、実に意外性のない結論に

白ご飯おいしいですよね。 あつあつの白ご飯なしの生活考えられない人がいる一方、 糖質制限、ローカーボンダイエットなど、糖質を一切食べない、極端に制限している人もいます。

糖尿病の方がローカーボンダイエットすると、するすると体重が減って、糖尿病の治療指標であるHbA1cがどんどんよくなること、多々経験します。

炭水化物(糖質)どれぐらいが適量なのか、さらには炭水化物はそもそも不要なのか、明確な答えはでていません。

炭水化物論争に終止符となりうるコホート研究論文が発表されたので紹介いたします。

■どれぐらい、炭水化物をとるのが理想か

平成14年の健康増進法に基づき策定されている基準があります。国民の健康の保持、増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギーおよび栄養素の量の基準です。

厚生労働省からは発表されている「日本人の食事摂取基準の概要2015年版」では炭水化物は50-65%とされています。

炭水化物の取り過ぎは肥満、糖尿病の原因となるり、過剰にとる必要がないのは当然です。

糖質制限やローカーボンダイエットなどにみられるような、そもそも炭水化物や糖質は不要もしくはごく少量で十分、制限食を励行している方もあります。

炭水化物通常量 vs 制限 vs 一切不要 この結論はでていません。

炭水化物は取り過ぎなければよいものか、意識して制限するべきか、この答えはコホート研究の結果でしか語れないものです。

この疑問の答えとなる規模コホート研究は残念ながら少し前まで存在しませんでした。ゆえに誰もこの疑問の正解をもっていませんでした。

待ちに待った、大規模コホート研究報告がついに出ました。

■炭水化物取り過ぎと死亡リスクの関係

2017年11月ランセットに報告された論文はインパクトがありました。

世界18カ国の食生活と疾病リスク調査です。

高所得国(カナダ、スウェーデン、UAEアラブ首長国連邦)、中所得国(アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、イラン、マレーシア、パレスチナ、ポーランド、南アフリカ、トルコ)、低所得国(バングラデシュ、インド、パキスタン、ジンバブエ)

2003年から2013年の10年間、35-70才、13万5335例を登録し中央値で7.4年間の追跡調査しています。

・炭水化物摂取量が増えると死亡リスクが上がる

・脂質摂取量が減ると死亡リスクが上がる

やっぱり、炭水化物は「悪」的な結果でした。

全摂取カロリーの60%以上の炭水化物は明らかに取り過ぎと考えてよいでしょう。

(Citation: Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study investigators. Associations of fats and carbohydrate intake with cardiovascular disease and mortality in 18 countries from five continents (PURE): a prospective cohort study. Lancet. 2017 Nov 4;390(10107):2050-2062. )

この結果をもって、炭水化物はやっぱり制限するべきと思い込みそうなところですが、そうではありません。この報告で分かったのは、炭水化物の過剰摂取は「死亡リスク高まる」過剰摂取はよくない、ということです。

この結果をもって、炭水化物制限や糖質制限を推進するのは拙速です。ひとつ言えるのは、白飯食べ過ぎはダメ。炭水化物制限や糖質制限の善し悪しはこの結果からは判断できません。

そして先日、炭水化物適量 vs 制限 どちらかがよいのか明確な結論となりうるコホート研究が発表されました。

■炭水化物制限と死亡リスクの関係

45-64才、1万5428人を25年間にわたり追跡調査しています。炭水化物の量、死亡率を検討しています。

全カロリーの20%以下の人から80%以上の人までいることに驚きます。炭水化物80%以上の生活となると、白ご飯ばかりの食事、逆に20%以下となると相当ストイックに炭水化物を制限しないと達成できません。

私は高血圧、糖尿病など持病がないので計算したことはありませんが、炭水化物大好きなので60%位でしょうか?

結果は実に意外性のないところに収まっています。

50%前後が死亡リスクが低く、炭水化物割合高すぎても低すぎても死亡リスク高まっています。

炭水化物30%以下が最もリスク高くなっており、過剰な制限はすすめられない印象です。

炭水化物、取り過ぎも制限し過ぎともによくない。特に制限しすぎはリスク高める。炭水化物制限/糖質制限やり過ぎはダメ。

(Citation: Solomon S. et al. Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis. Lancet Public Health. 2018 Sep;3(9):e419-e428.)

炭水化物はそもそも、栄養として不要説を支持、完全炭水化物/糖質ゼロ生活をしている患者さん多々お会いするのですが、今回の結果をみる限り、完全炭水化物/糖質ゼロ生活はやめた方がいいといえます。

話題性としては、糖質制限、ローカーボンダイエットなどの方が興味深いのですが、コホート研究結果からは、過剰な炭水化物制限はすすめられ『ない』と判断できます。

実に意外性なく凡庸な食事指導となりますが、炭水化物は普通でよい、取り過ぎダメ、制限不要です。

■まとめ
・炭水化物取り過ぎ、制限し過ぎ、どちらも死亡率リスク高まる
・炭水化物は全カロリーの50%前後がおすすめ

胃カメラ検診、胃がん死亡率を低下させる効果明らかに|胃がん健診にはバリウムと胃カメラどちらがおすすめ

胃がん検診で真っ先に頭に思い浮かぶのは、バリウム検査です。台の上にのって、右を向いたり、左を向いたり、ぐるっと回って胃を撮影する検査です。ドラマ白い巨塔で財前教授が自身の胃がんの診断をうけるのもバリウム検査でした。

胃がん検診といえば、バリウム検査(胃透視検査)でした。胃バリウム検査は胃がん検診として有効性が認められています。最近ではより精密な検診を行うため、バリウムではなく胃がん検診を胃カメラ(内視鏡)で行う施設も増えてきています。

■胃カメラと胃バリウム検査、検診はどちらがよいのでしょうか

胃バリウム検査はバリウムをのんで胃の形を撮影して、病気を見つける検査です。一方、胃カメラ検査は直接胃の中をカメラで観察して病変を調べます。白黒の画像である胃バリウム検査とカラーの映像で確認する胃カメラ、もちろん胃カメラの方が精密なことは明かです。

ドックで胃カメラと胃バリウム、選択できれば胃カメラをおすすめいたします。

■胃カメラ検診、胃がん死亡率を低下させる効果明らかに

胃カメラと胃バリウム検査、もちろん胃カメラの方が精密検査なのは直感的にだれもが理解できるところです。医学は直感だけではなく、きちんと効果が証明されることが大切です。実は、胃カメラと胃バリウム検査どちらがよいか比較した検討はありそうでほとんどなかったのです。

1600万人という大人数を対象とした韓国でのコホート研究、胃がん検診として胃カメラの方がバリウムに比べはるかに役に立つことがあきらかになりました。

(Cittaion: Jun JK et al. Effectiveness of the Korean National Cancer Screening Program in Reducing Gastric Cancer Mortality.Gastroenterology. 2017 May;152(6):1319-1328)

全く検診を受けていない人を1とすると胃カメラでもバリウムでも検診を受けている人の胃がんによる死亡率は0.79 (95% CI, 0.77-0.81)に低下します。検診を受けるだけで胃がん死亡率が20%もさがります。胃カメラでもバリウムでも何らかの検診は有効です。

胃カメラ検診でオッズ比0.53 (95% CI, 0.51-0.56) 、胃カメラを受けることで胃がんによる死亡率は半分に減ります。

バリウム検診のオッズ比0.98 (95% CI, 0.95-1.01) 、バリウムの胃がん死亡率抑制効果あるのの、わずかでした。

■胃カメラ検診の効果、1回受けた人、2回受けた人、3回以上受けた人の比較

興味深いのが胃カメラ検診を受けた回数と、胃がん死亡率の関係です。

検診を1回受けただけでもオッズ比0.60 (95% CI, 0.57-0.63)、40%胃がん死亡率低下。

検診を2回受けると、オッズ比0.32 (95% CI, 0.28-0.37)、70%死亡率低下。

検診を3回以上受けた人は、オッズ比0.19 (95% CI, 0.14-0.26) 、80%も胃がん死亡率低下、1/5に胃がん死亡率を減らす効果がありました。

胃がん検診における、胃カメラの効果明かです。単回(1回だけ)よりも、2回、3回と定期的に胃カメラを受けることで、胃がん死亡率をさらに下げる効果が高まります。

■まとめ
・胃カメラ検診、胃がん死亡率を低下させる効果あり
・ドックで、胃バリウムと胃カメラ検診迷ったら胃カメラを選択

胃カメラ検診で胃がん死亡率低下|胃がん死亡リスク30も%さげる効果あり、胃がん検診はバリウムより胃カメラが効果的

ドックでバリウムと胃カメラがあれば、どちらを受けられるでしょうか?

是非、胃カメラを選んでください。胃カメラで胃癌による死亡率が下がることがわかっています。

■胃がん検診

胃がんの9割以上はピロリ菌が原因です。ピロリ菌をもっていれば、ピロリ菌除菌が胃がんの予防に効果的です。ピロリ菌除菌は胃薬と、抗生物質2種類、合わせて3種類の薬を1週間内服することで除去できます。

ピロリ菌検査、ピロリ菌除菌治療とともに大切なのが『胃がん検診』です。胃がんは早期で発見すれば内視鏡で治療できます。進行胃がんで見つかっても、手術、抗がん剤治療で治癒を期待できます。とにかく、早期発見、早期治療が胃がんです。

胃がん検診として思い浮かべるのはバリウム検査でしょうか。バリウムをのんで胃を撮影する、胃透視検査です。最近では胃がん検診をバリウムでなく胃カメラで検査するドックや自治体も増えてきました。

胃カメラで行う検診の歴史はまだ浅く、効果を証明する論文が少なかったのですが、この数年胃カメラ検診効果を示す論文が次々と報告されています。

■胃カメラ、バリウム検診による胃がん死亡低下効果

胃がんと診断される3年前までさかのぼり、胃カメラで検診を受けた人、バリウム検診を受けた人、受けていない人を比べています。

胃がん死亡率で全く受けたことがない人を1として、胃カメラ検診を受けた人 0.695 (95% CI: 0.489-0.986) 、バリウム検診を受けた人0.865 (95% CI : 0.631-1.185) でした。

(Citation: Hamashima C et al. A community-based, case-control study evaluating mortality reduction from gastric cancer by endoscopic screening in Japan.PLoS One. 2013 Nov 13;8(11))

バリウムでは胃がん死亡率抑制効果14%程度でしたが、胃カメラ検診効果は31%と、胃カメラで胃癌死亡率を2倍以上下げる果が得られています。

バリウム、胃カメラ検診ともにすばらしい検診ですが、ドックでどちらか一方を選べるとすれば胃カメラをおすすめいたします。

■まとめ
・胃バリウム、胃カメラ検診ともに胃がん死亡率をさげる効果あり
・胃カメラはバリウムの倍以上有効、バリウムと胃カメラどちらを受けるか迷ったら胃カメラを選ぶ

経口骨粗鬆症薬で食道がんリスクが高くなる|ビスホスホネート製剤を長期服用している人は、胃カメラで食道チェック

食道がんのリスクとして、悪名高いのは、お酒とタバコです。とくにアルコール度数が高いお酒。

ウオッカなどは直接食道粘膜を刺激、障害して食道がんの要因となります。要注意です。

■お酒をのんで顔が赤くなる「フラッシャー」は食道がんハイリスク

お酒を飲んだら顔が赤くなる人は要注意です。アルコールを飲むと脱水素酵素により、体内にアセトアルデヒドが蓄積します。アセトアルデヒドを分解する酵素であるアルデヒド脱水素酵素が強い弱いでお酒に強い弱いがきまります。アルデヒド脱水素酵素が弱い人は、アセトアルデヒドを分解する力が弱く、お酒をのむと動悸がしたり、顔があかくなったりします。お酒を飲んで顔があかくなる人、「フラッシャー」は食道がんのリスクが高いことがわかっています。

■ビスホスホネート系薬剤とは

ビスホスホネート系薬剤は、骨を破壊する細胞(破骨細胞)の働きをおさえる薬です。骨は再生と破骨を繰り返してバランスをとっています、破骨を抑えて、骨をつよくする、骨粗鬆薬です。

骨粗鬆症の治療薬として有用な薬剤で、多くのかたが服用されています。毎日飲む製剤、週に1回の製剤、4週に1回の製剤などがあります。

ビスホスホネート系薬剤は服用方法が、他の薬と違い特徴的です。朝起きた時に(食事の前に)服用。コップ1杯ほど(約180ml)の多めの水で服用。薬が食道にのこらないように、薬を飲んだ後30分は横になないようにするひつようがあります。

服用方法が特殊であるため、十分な効果を得るためまた、副作用をおさえるために、正しい飲み方がひつようです。

経口ビスホスホネートには、ボナロン、ホサマック、ダイドロネル、ボノテオ、リカルボン、アクトネル、ベネット

特許が切れてジェネリック(後発品)としては、アレドロンサン錠(フォサマック、ボナロンのジェネリック)、リセドロン酸Na錠(アクトネル、ベネットのジェネリック)などがあります。

■経口骨粗鬆症薬と食道がんの関係

骨粗鬆症薬と食道がん、全く関係なさそうなのですが、関連があることがわかってきています。

(Citation:Green J et al. Oral bisphosphonates and risk of cancer of oesophagus, stomach, and colorectum: case-control analysis within a UK primary care cohort.BMJ. 2010 Sep 1;341:c4444. doi: 10.1136/bmj.c4444.)

2010年にBMJに報告されたケースコントロール研究で大規模な症例数からの最初の報告です。

経口ビスホスホネート製剤を服用している人は、服用していない人と比べ1.30倍食道癌が多かったのです。(95%CI 1.02~1.66)。

食道、胃、大腸それぞれの癌と経口ビスホスホネート製剤の関連を調べても、食道癌だけが相対危険度増多、胃がん、大腸がんは駅強ありませんでした。

BMJに掲載された論文はカルテからデータを抽出しており、処方箋枚数での、食道がんリスクも調べています。

処方箋枚数 1-9枚 相対危険度 0.93

10枚以上 相対危険度 1.93

1処方箋あたりの処方期間はまちまちですが、1処方箋約1ヶ月とするとビスホスホネート系薬剤を1年以上服用で食道がんリスクが高まることになります。

さらに、経口ビスホスホネート製剤の服用している期間にも比例して相対リスクは高まっています。

1年未満の服用 相対危険度0.98

1年から3年 相対危険度1.12

3年以上 相対危険度2.24

経口骨粗鬆症薬(ビスホスホネート製剤)でなぜ食道癌が増えるのかメカニズムは不明ですが、同じ消化管である胃がん大腸がんは増えないことから考えると、食道へのビスホスホネートの直接刺が食道がんのリスクファクターとなっているようです。

ビスホスホネート製剤服用は、服用後30分の起座(横にならない)指導を遵守していくことが大切です。服用方法遵守とともに必要なことは、1年以上長期間経口ビスホスホネート服用中の方は胃カメラによる食道の定期的な検診です。

■まとめ
・経口骨粗鬆症薬(ビスホスホネート製剤)食道がんのリスク高まる
・正しい服用、服用後少なくとも30分は横にならずに過ごすことの厳守
・胃カメラでの定期的な検診(食道がんスクリーニング)

自分で大腸カメラを操作、自分自身に大腸内視鏡検査を施行、座った姿勢が一番痛くないことを発見|これこそまさにイグ・ノーベル賞受賞にふさわしい研究だよ

2018年のイグ・ノーベル賞が発表され、昭和伊南総合病院、堀内朗先生が受賞されたニュースの報道がありました。内視鏡を専門とする私には、衝撃的なニュースです。自分で自分に大腸カメラをするという発想への畏敬の念です。

■イグ・ノーベル賞とは

イグ・ノーベル賞ご存じでしょうか

人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞です。文字通りノーベル賞のパロディーです。

「イグ」は英語のignobleから取っています。

ignobleはnoble(気高い、崇高な)の反対の意味をもつ形容詞です。考え・行為などが恥ずべき、不名誉なをあらわす言葉がignobleです。

過去にも多数の研究で日本人が受賞しています。犬の言葉を翻訳するおもちゃ「バウリンガル」の開発、わさびのにおいを使った火災報知器の開発などです。昨年は天橋立のまたのぞきの研究でした。

まさに、人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞がイグ・ノーベル賞です。

■自分で大腸カメラを操作、自分自身の大腸内視鏡検査は可能なのか

そういえば、バナナを踏んでつるっと滑り人がこけそうになる、抵抗を測定した研究の受賞もありました。人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞がイグ・ノーベル賞です。

今年のイグ・ノーベル賞はほんとスゴイです。内視鏡を専門とする私からするとイグ・ノーベル賞でなくノーベル賞の間違い?ではないかと感じるぐらいのインパクトです。

朝日新聞デジタルの見出し
座って大腸検査「苦痛少ない」自ら試しイグ・ノーベル賞

(citaton: https://www.asahi.com)

内視鏡をする医師たちの間でたびたび話題になるのが、胃カメラは自分で自分にできるのだろうか、大腸カメラは自分で自分にできるのだろうか、です。

胃カメラを自分で操作して、自分自身の検査をすることはそんなに難しいことではありません。

一方大腸カメラは、操作が複雑で自分自身の検査を行うのは無理だろうというのが、内視鏡をする医師のほぼ共通見解です。

自分自身のお尻からカメラを挿入して、左手で左右上下の内視鏡操作を行い、同時に右手で内視鏡を左右にトルクをかけて前進させる、とても出来そうにない動作です。

**内視鏡センターの**先生は大腸カメラを自身にしたらしい、などいううわさは聞いたりしたことはありましたが。都市伝説レベルのうわさ話でした。

■自分で大腸カメラを操作、自分自身の大腸内視鏡検査を施行することは可能

大腸カメラ検査を自身で行うことは、ほぼ無理だろうと専門家のあいだで考えられていたのですが、この常識を覆すニュースが飛び込んできました。、

朝日新聞デジタルにイグ・ノーベル賞受賞ニュースの詳細にこのように書かれています。

『米消化器内視鏡学会誌に体験談を発表。腸内をきれいにする前処置をした上で、右手で内視鏡の端をつまんで肛門に挿入しながら、左手でカメラを動かすつまみを操作。モニターに映し出された自分の腸内を見つめる姿をイラスト付きで紹介した』

衝撃的なニュースです。大腸カメラ自身に施行することは可能だったのです。しかも体験談を学会誌に発表するスゴさ。

人を笑わせ、考えさせらえるイグ・ノーベル賞にふさわし過ぎる研究です。内視鏡を専門とする医師の永遠の命題?、自身に大腸内視鏡検査ができるかどうかに終止符が打たれました。どうやら自身で大腸内視鏡検査できるようです。

厚生労働省から2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給について発表|インフルエンザワクチン供給見込みは2650万本と昨シーズンと同量

厚生労働省から2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給見込みが発表されました。

昨シーズンはインフルエンザ供給本数が減り、さらに供給が遅れ(例年よりワクチン株決定に時間がかかり、ワクチン製造開始が遅れたため)、大混乱でした。

昨シーズンのインフルエンザワクチン供給状況の参考記事

●インフルエンザワクチン厚生労働からの通知|平成29年度インフルエンザワクチン (2017/2018シーズン)

■厚生労働省から2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給見込み

平成25年 3388万本
平成26年 3346万本
平成27年 2973万本
平成28年 2784万本
平成29年 2643万本
平成30年(今年)2560万本見込み

(Citation: https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000352296.pdf)

5年前の3388万本製造をピークに、年々減少してきています。

今シーズンのワクチン供給量見込みは2560万本で、昨シーズンの製造本数が2643万本でしたので、昨年とほぼ同数です。

ワクチン本数に関しては、昨年と同様の本数が製造されるので例年通りインフルエンザワクチンを受けていただくことができそうです。

西宮市中島クリニックでは、今年も、喘息、糖尿病などの持病をかかえられている方を優先的にワクチン接種予定しております。

■2018/19シーズンのインフルエンザワクチン時期別供給予定

ワクチン本数に関しては、昨年同様の本数製造されます。ワクチン本数不足に関する混乱は避けられそうですが、留意するべきは「供給時期」です。

65才以上の高齢者を対象とした西宮市インフルエンザワクチン助成接種は10月15日から開始します。

毎年インフルエンザ接種されている方は10月下旬から11月中順に予定されている方が多いのではないでしょうか。

10月当初の供給量として2560万本製造が完了するのではなく、10月当初は約1千万本製造されます。10月当初に製造さえるの量は25%です。

グラフによると11月2週目で2560万本全ての製造が完了するのではなく、約2000万本、80%程度の製造完了見込みです。

ワクチン流通に関しては、昨年同様、遅れることが予想されます。毎年早い時期に接種されている方は今シーズンは、すこしゆっくりめの接種を視野にいれていただいた方がよさそうです。

■ 今シーズンのウイルス株選定の経緯について

厚生科学審議会、季節性インフルエンザワクチンの製造株を検討する小委員会で株が選定されます。

2018/2019冬シーズン
●A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
●A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2)
●B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
●B/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)

A型H3N2がSingapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)、B型株1種ビクトリア系がメリーランド/15/2016(NYMC BX-69A)に昨年からの変更となっています。

■まとめ
・2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給供給見込みは2650万本、昨シーズンとほぼ同数
・10月当初25%製造、12月に満量が流通見込み

3割の女性は大腸カメラ、女性医師を希望

■大腸カメラ検査、精神的なハードル高い理由

食生活の欧米化、高脂肪、高カロリー食で、大腸がんが急増しています。高脂肪、高カロリー食で増えるのは大腸癌と乳がんです。

死亡率では女性の1位が大腸癌、男性では3位が大腸癌です。大腸カメラでの、大腸癌、早期発見、早期治療が今後ますます重要になってきます。

頭では大腸検査大切と分かっていても、なんとなく精神的なハードルが高い検査です。

大腸検査は痛い検査の代表のように思われているようですが、そんなことありませんのでご安心ください。

丁寧に前処置(大腸検査食、腸をきれいにする洗腸液)をして、丁寧に熟練した内視鏡医が担当すれば、けっしてしんどい検査ではありません。

参考記事
●大腸カメラを丸ごとを知っていれば怖くない!|中島クリニックの大腸検査

●炭酸ガスを用いる検査後も楽な大腸カメラ検査

内視鏡機器、内視鏡技術はものすごいスピードで進歩しており、しんどかったり痛かったりすることのない大腸検査ですが、精神的なハードルはやはり高いのは確かです。

精神的なハードルの一つとなっているのが、担当する医師の性別にあるのか調べてみました。

■26%の女性が、大腸検査、女性医師を希望

医師の立場からすると、医師の性別は全く関係なく、経験を積んだ内視鏡医が大腸検査を担当することが大切です。

が、お尻からカメラを入れて大腸を調べる検査、恥ずかしい気持ちがともなうのは当然です。

海外のデータとなるのですが、 30.8%の女性が大腸内視鏡検査施行医師の性別希望です。

ヒスパニックの女性は35%と高い傾向があります。

男性は特に検査施行医師の性別には好みがなさそうなのですが、20.4%の人が担当性別に希望がある結果です。

3割強の女性が内視鏡担当の性別に好みがあり、そのうち84.8%が女性担当医師希望です。

女性の26.1%が、女性医師をこのむ傾向ということです。

(Citation: Zapatier JA et al. Preferences for ethnicity and sex of endoscopists in a Hispanic population in the United States. Gastrointest Endosc. 2011 Jan;73(1):89-97)

別の平均51才のヒスパニックを対象とした調査でも、ほぼ同様の結果で30%の女性が、内視鏡医の性別に好みがある結果でした。

(Citation: Varia A et al. Gender preference for the endoscopist among Hispanics: the results of a prospective study. J Immigr Minor Health. 2014 Oct;16(5):990-3)

大腸検査をうける精神的なハードルが高く、担当医師が女性であれば安心できるという面が多分にあることが分かります。

■産婦人科を受診するときに、男性医師/女性医師、どちらか選ぶ傾向があるのか

女性の3割が、大腸カメラの時に女性医師を希望する傾向があるのであれば、産婦人科受診のとき同様の傾向があるのか調べてみました。

(Tobler Kyle et al. Gender Preference of the Obstetrician Gynecologist Provider: A Systematic Review and Meta-Analysis Obstetrics & Gynecology: May 2016doi: 10.1097/01.AOG.0000483829.97196.8f)

産婦人科受診14,736人にアンケート調査したところ

50.2% 女性医師希望

8.3% 男性医師希望

41.3% 医師の性別はとくに気にしない

(Chandler PJ et al. Provider gender preference in obstetrics and gynecology: a military population. Mil Med. 2000 Dec;165(12):938-40.)

別の報告では 産婦人科を受診するとき

52% 担当医師の性別を気にする

44% 女性医師希望

4% 男性医師希望

44%男性/女性医師とくに気にしない

最初の報告とおぼ同じ結果です。半分ほどは女性医師希望あり、半分の人は医師の性別はとくに気にせずの結果でした。

産婦人科の領域では、大腸カメラよりはるかに、女性医師がこのまれる傾向にあるようですね。

この報告には続きがあり、医師が男性か女性であるかが、最も大切なファクターであると答えた人は10%程度でした。

医師の経験、医師の専門分野区などの方がはるかに大切なのは当然です。

医師の経験、専門知識がもっとも重要であるけれど、できれば同性医師がいいかな。というところでしょうか。

■40才過ぎたら大腸カメラ検診が大切。大腸カメラをうけることで大腸癌死亡リスクを下がることができる。

肺がんの予防には、禁煙。胃がんの予防にはピロリ菌検査、もしピロリ菌がいたら除菌です。

大腸の場合は、大腸カメラで検診、もし大腸ポリープがあれば内視鏡で切除。これで大腸癌リスクが下がります。ほとんどの場合、突然大腸癌になるわけでなく、大腸ポリープが大きくなって癌化します。癌化する前、ポリープの段階で切除しておくことで予防につながります。

40才過ぎたら、大腸カメラで検診が大切です。

参考記事
●大腸がん死亡率、大腸カメラをうけることで1/3にリスク低下|大腸カメラで大腸癌早期発見、大腸ポリープを切除することで大腸がんが予防できる

■西宮市中島クリニックでは大腸カメラ、男性医師/女性医師ともに検査担当しています

西宮市中島クリニックでは大腸カメラ担当、男性医師/女性医師ともに担当しています。

医師の立場からすると、内視鏡担当医師の性別は関係なく、経験を積んだ内視鏡医が大腸検査を担当することこそが大切であると強調したいのですが、お尻からカメラを入れて大腸を調べる検査、恥ずかしい気持ちがともなうのは当然なのも十分に理解できます。

女性医師、逆に男性医師、希望あれば診察のさいに遠慮なくご相談ください。

■まとめ
・3割の女性は大腸検査、女性医師を希望
・40才過ぎれば大腸カメラ検査
・中島クリニックでは女性医師による内視鏡検査も実施しています

ドバイ発ニューヨーク着エミレーツ機、乗客11人発熱、106人体調不良の原因

台風21号の影響で不通となっていたインターネット回線が復旧しました。パソコンでの入力は快適です。パソコンがネットにつながらずスマホで前回ブログ書いたのですが、修行状態でした。慣れると早くなるのでしょうが、スマホでの入力、パソコンの5倍は時間かかりました。

ドバイ発ニューヨーク着エミレーツ機で11人が病院搬送された原因不明の病気、追加情報です。

■ドバイ発ニューヨーク着エミレーツ機、11人が病院へ搬送、100人以上が体調不良、概要

アラブ首長国連邦ドバイ発、エミレーツ機で11人が病院へ搬送、100人以上が体調不良を訴える事態なりました。

9月5日午前9時到着のジョン・F・ケネディ空港では多数の救急車が出動しました。

・ドバイからニューヨークの飛行時間は14時間

・発熱咳の患者発生 エアバス社製A380、2階建て世界最大の旅客機

・521人の乗客 19人が何らかの病気と確認

・11人が病院へ搬送された

・106人が体調不良を訴えた

ニュースではmystery illness(奇妙な病気)と報道。何か恐ろしい感染症が機内で蔓延している印象を受けるニュースでした。

 (Citation: wikipedia.org)

飛行時間は14時間ですので、潜伏期間を考えると機内での感染は考えにくい。機内の空気はHEPAフィルターを通して循環管理されており感染リスクは低いことを、前回のブログで私見を書きました。

●ドバイ発ニューヨーク着エミレーツ機、11人が病院へ搬送、100人以上が体調不良

■発熱の原因はインフルエンザが疑わしい

CDC(米国疾病予防センター)の発表によると、発熱の原因はインフルエンザが疑わしいとのことです。

(Citation: gulfnews.com)

MERS(中東呼吸器症候群)、SARS(重症急性呼吸器症候群)などのコロナ系ウイルス感染であれば、さらなる感染拡大が懸念されるところです。現段階でMERS、SARSなどを疑うコメントがCDCから発表されていないので、大丈夫だったようです(おそらく)。MERS(中東呼吸器症候群)など危険なウイルスの可能性はCDC想定ずみで、MERS用プライマーを用いリアルタイムRT-PCRはチェックしているはずですので、反応はでていないのでしょう。

潜伏期間から、発熱した乗客は、エミレーツ機搭乗前にすでに感染していたのだろう、と専門家のコメントも発表されています。

100人以上の体調不良は、集団ヒステリー?との推測です。

いずれにしても、今回のmystery illness「機内での感染ではない」ということです。安心して飛行機にのれますね。

■まとめ
・飛行機内はHEPAフィルターを通した空気を循環させており感染リスクは限りなく低い