ブログ」カテゴリーアーカイブ

逆流性食道炎に対するPPI(プロトンポンプ阻害薬)長期投与の影響|ビタミンB12、カルシウム、ビタミンDなどの 吸収障害はでるのか

■酸分泌を抑える薬開発の歴史

胃潰瘍、逆流性食道炎などの治療は胃酸を抑え、キズを治すことが治療の中心となります。その昔、昭和の時代は胃潰瘍、十二指腸の治療で手術をしていました。今では、H2ブロッカーやPPI(プロトンポンプ阻害薬)などの胃酸をしっかりと抑える薬が開発され、胃潰瘍、や十二指腸が治らず手術をすることは、まずありません。手術になるとすれば、潰瘍からの出血が止まらない、潰瘍が深くほれて穿孔(胃や十二指腸の壁に穴があく)などの緊急手術ぐらいです。

消化器、特に胃酸に関しての大きな転帰は1982年と1991年です。

H2ブロッカー(シメチジン)が開発されたのが1975年、本邦で薬として使えるようになったのが1982年です。この時代私はまだ学生で医者になっていませんので、シメチジン(タガメット)が使えるようになった時の感動を残念ながら知りません。胃潰瘍が手術する病気であったのが、薬で治る病気になったのです。

PPI(プロトンポンプ阻害薬)がH2ブロッカー登場から約10年後1991年に使えるようになりました。タガメット、ザンタック、ガスターなどのH2ブロッカーよりも、さらに強力にPPI(プロトンポンプ阻害薬)は酸を抑えてくれます。胃潰瘍、十二指腸潰瘍はもちろんのこと、胃酸分泌をしっかりと抑えるので逆流性食道炎にも非常によく効きます。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎治療において、H2ブロッカー登場1982年とPPI(プロトンポンプ阻害薬)登場1991年が大きな転換点です。もうこれ以上の胃酸をしっかりと抑える薬の登場はないだろうと思われていたのですが2015年、P-CAB ボノプラザン (タケキャブ)が開発されました。タケプロン、ネキシウム、パリエット、オメプラールなどのPPIより、さらにしっかりと胃酸分泌を抑えるのがタケキャブの特徴です。

■胃酸を抑えることによる、ミネラルの吸収障害

H2ブロッカーやPPIにより胃酸分泌をしっかり抑えることができるようになり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎は薬で治る病気になりました。

そんなにしっかりと、胃酸を抑えて体に影響はないのでしょうか?

PPI服用で、クロストリジウム・ディフィシル(クロストリディオイデス・ディフィシル)感染症がおきやすくなる、PPIを服用していると衛生状況の悪い国へ旅行した際に下痢をしやすくなる報告があります。

栄養に関して、胃は微量金属の吸収に大事な臓器です。鉄やカルシウムは胃酸でイオン化修飾を受けることで小腸で吸収されます。胃酸を抑えることで、理論的には、鉄欠乏性貧血やビタミンD不足がおこりうります。

■ネキシム(エソメプラゾール)を5年間服用して、ビタミンB12、ビタミンDなどのミネラルは低下するのか

逆流性食道炎にネキシム(エソメプラゾール)がどれくらい有効かを検討したLOTUS研究で5年間PPIを長期服用した際のデータの報告があります。

Citation: Lundell L et al. Long-term effect on symptoms and quality of life of maintenance therapy with esomeprazole 20 mg daily: a post hoc analysis of the LOTUS trial. Curr Med Res Opin. 2015 Jan;31(1):65-73)

胃酸分泌をおさえることで、理論的には鉄吸収不足やビタミン吸収不足が起こりうるのですが、LOTUS研究の結果からは、PPIを5年間服用しても、鉄、ビタミンB12、ビタミンDの低下はありませんでした。

ビタミン、ミネラルの低下はないようですが、留意する必要があるのは、ヘモグロビン(貧血の指数)がPPI内服前、1年後、3年後までは大きな変化はないのですが、5年目で少し低下しています。

難治性の逆流性食道炎などで、PPIを長期間服用する時には、時々、ヘモグロビン値(貧血の数値)、鉄、フェリチン(鉄の蓄えの指数)、ビタミンB12などは時々チェックが必要です。

もし、鉄、フェリチンなどの低下があれば、PPI休薬、もしくはH2阻害薬への変更を考慮する必要があります。さらに、PPIによる胃酸を抑えることでの鉄吸収低下以外の原因精査も大切です。大腸ポリープや大腸腫瘍などからの出血がないか、大腸カメラで確認しましょう。

■まとめ
・PPI(プロトンポンプ阻害薬)長期服用のときは、貧血値(ヘモグロビン)、鉄、ビタミンD、ビタミンB12を時々チェックする

サマータイム(夏時間)導入と病気のリスク|サマータイム導入で心筋梗塞が増える、特に週明け月曜日と火曜日

■サマータイム導入とコンピューター

2020年のオリンピック・パラリンピックの暑さ対策として、サマータイム導入が話題になっています。

サマータイムは和製英語ではないのですが、ほぼ和製英語みたいなものでアメリカでは通じません。アメリカではsummer timeとは言わずdaylight saving timeをつかいます。イギリスでは夏時間のことを、summer time(サマータイム)を使いますが、一般的には夏時間は、daylight saving timeです。

サマータイム導入で、気になるのは、コンピューターが2時間の時差に対応できるかでしょうか。

鉄道のシステムなども、精緻なシステム、ダイアグラムにのっとって稼働しているので、スムーズに導入できるか気になるところです。

ネットではこのようなこのような声もあります。

(Citaton: togetter.com/)

・サマータイム導入に向けて本格検討「残業増える」「システム屋死ぬ」「2年限定かよ」

・Excelにタイムゾーンという概念がなく、サマータイムに対応しないということは』『これから未来永劫、時限サマータイムの2年間についての複雑な特別処理を仕込まないと、正しい集計ができなくなります

■サマータイム導入と健康リスク

コンピューターは2時間のサマータイムに修正プログラムや特別なルーチンをプログラマーが組んで対応することとなります。

サマータイム導入することで朝涼しい時間から2時間早く活動、日中を有効に使えてよさそうな制度です。経済も活性化されてよさそうな気がします。

サマータイムは、2時間早く寝て、2時間早く起きることになります。

サマータイムの人間への影響はあるのでしょうか? 2時間早く起きるだけのことで、からだへ影響なさそうな気がしますが、これが相当影響するのです。

サマータイム導入することで、スエーデン、ドイツ、アメリカなどの経験から、心筋梗塞が増えることが明らかになっています。

(Citation: Manfredini R et al. Daylight saving time and myocardial infarction: should we be worried? A review of the evidence. Eur Rev Med Pharmacol Sci 2018; 22 (3): 750-755)

■サマータイム導入して、すぐの時期が要注意

パソコンは2時間修正するプログラムを組めばサマータイムに正確に対応できます。もちろん、修正プログラムやパッチを作成するシステムエンジニアの苦労は想像に余りありますが。

ヒトは簡単に2時間の時差に順応できるものでしょうか。

サマータイムは、2時間早く寝て、2時間早く起きることになります。

2時間早く起きることには、目覚ましで無理矢理起きれば対応できますが、2時間早く寝るのは難しいものです。

毎日12時に寝る習慣の人が、10時に床についても、眠くないので寝付けません。

人間の体は、視床下部にあるマスタークロック(体内時計)で時間を無意識のあいだに制御しています。マスタークロックの時間を2時間急にずらそうとしても、順応するのに時間が必要です。

サマータイム導入初期に、睡眠不足でしばらく過ごすことになります。その結果、体の不調、心筋梗塞が増えるのです。特に週明け月曜日、火曜日に心筋梗塞のリスクが高まります。

逆にサマータイムが終わり、通常時間に戻る時には、体の不調はおきないものです。サマータイムが終わる時には、いつもより寝る時間が2時間遅くなり、2時間遅く起きることになります。2時間時間が遅れるだけで、睡眠不足にはなりません。

経済効果、オリンピック・パラリンピックの暑さ対策として、さまざまなメリットが期待されるサマータイムですが、体にとっては負担のかかる施策です。

■まとめ
・サマータイム導入で心筋梗塞リスクが高まる
・心筋梗塞が増えるのは導入初期の週明け、月曜日、火曜日

こどものピロリ菌感染経路|小児の80%は家族内感染

■ピロリ菌と胃がんの関係

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらには胃がんと関連ピロリ菌は関連があります。最近ではピロリ菌が直接の胃がんの原因ではなく、ピロリ菌が感染することにより胃内の細菌叢の多様性が低下、結果として胃がんになるとの研究報告もあります。

正常胃粘膜→ピロリ菌感染→慢性萎縮性胃炎→腸上皮化生→胃がん

上記経過を経て胃がんが発生するのですが、直接の原因はピロリ菌ではなく、胃内細菌叢の低下が原因との説です。

正常胃粘膜→ピロリ菌感染→胃内細菌叢多様性低下→胃がん

参考記事
ピロリ菌と胃内常在細菌叢|ピロリ菌最新研究の潮流、キーワードはDysbiosis細菌叢の多様性低下

ピロリ菌感染による胃がんの直接の原因は、・ピロリ菌が胃に感染することによる、慢性胃炎の「炎症」・ピロリ菌が胃に感染することによる「細菌叢の変化」など諸説ありますが、いずれにしてもピロリ菌感染と胃がんは密接な関係があります。

参考記事
●ピロリ菌除菌による胃がん予防効果|治療効果を数値で比較してみる

■こどものピロリ菌感染率

胃がんとの関連があるピロリ菌ですが、よろこばしい事に、若年者の感染率が激減してきています。

高齢者は80%以上の方がピロリ菌をもっていますが、40才代前後を境に急激に感染率が低下しています。

こどものピロリ菌感染率は20才以下で10%以下、さらに中学生以下では5%以下とさがってきています。

ピロリ菌の感染はこどもの頃に感染します。こどもの頃、特に小学校に入学する前ぐらいの年齢で感染します。

衛生状況が非常によくなり、こどもの感染率が低下しているのです。

参考記事
●中学生のピロリ菌感染率は5%以下|ボノプラザン(タケキャブ)、アモキシシリン(サワシリン、アモリン)、クラリスロマイシン(クラリス)の3剤併用療法で一次除菌率成功率は83%

 

■こどものピロリ菌感染経路

患者さんから、「どこからピロリ菌に感染したのでしょうか」よく相談をうけます。

高齢の方であれば、上下水が発達していない、衛生環境が整っていない時代背景による、経口糞便感染です。井戸水など汚染した水からの感染が主なルートでした。

一方、上下水が完備され、衛生環境が整っている現代、どこからピロリ菌は感染するのでしょうか。

現在の感染経路は、口から口の感染が主なルートとなっています。

小児で80%は家族内感染と推定されています。80%のうち70%はお母さんからこども、10%はお父さんからこどもです。

(Citation:今野武津子 et al. 日本ヘリコバクター学会雑誌.4.20-24.2003)

80%は家族内感染ですが、残り20%は家族外感染のルートです。保育園や施設内などでの感染との報告もあります。

家族内感染さらに詳しくみると、離乳食の段階での感染、同胞感染(兄弟姉妹の年齢が近ければ、こども同士の感染)のルートも疑われています。

■父母、祖父母の感染率を下げる環境づくり

お父さん、お母さん、場合によっては祖父母からの感染ルートが主な感染ルートである、こどもにおいて、2つの対策をとることができます。

・お父さん、お母さん、祖父母のピロリ菌感染率を低下させる。子育て世代のお父さんお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんのピロリ菌有無をチェック。陽性であればピロリ菌除菌です。

これで、祖父母、父母からこどもへの感染ルートを断つことができます。

・離乳食を、常識ではあるのですが、お父さんお母さんから赤ちゃんへ口移しを絶対にしないようにしましょう。口移しをすることで、虫歯菌のみならず、ピロリ菌も赤ちゃんへ移してしまいます。

若い世代のお父さん、お母さんには赤ちゃん口移しすることは少ないのですが、問題となるのはおじいさ、おばあさん世代でしょうか。

おじいさん、おばあさん世代より上は、赤ちゃんの離乳食を大人がいちど口のなかで噛んであげていた世代です。離乳食の口移しは昔話、今は口移しは「しない」のが正解です。

■ピロリ菌検査方法

ピロリ菌が胃にいるかどうかを調べる方法として、胃カメラで直接胃の粘膜の組織をとって培養する、培養方がもちろん正確な方法法です。

その他、血液(抗体検査)、便(便中ピロリ抗原)、呼気テスト(風船をふくらます検査)など、さまざまな方法があります。

当院では、胃カメラにて癌の検診を行い、ピロリ菌を培養法にて検査します。ピロリ菌除菌後の、効果判定は便(便抗原)検査で施行しております。

その他、患者さんの年齢、病状に応じて、培養法、血液検査、便検査、適切な検査を選択して施行しています。

どの方法が適した方法かは、患者さんの病状、年齢でかわります。具体的な方法は主治医の先生にご相談ください。

■まとめ
・こどものピロリ菌感染率は喜ばしいことに低下している
・こどものピロリ菌感染経路は家族内感染が多い

骨折のAI診断|アメリカでは医療現場へのAI導入が加速

■囲碁と人工知能AIの勝負

将棋やチェスのプロが人工知能(AI: Artificial Intelligence)を擁するコンピューターに負けても、局面のバランスを考えながら展開する囲碁で負けるのはまだまだ先と思われていました。楽観的な予想に反し、2017年5月には囲碁AIアルファ碁が世界最強棋士の柯潔(カ・ケツ)との勝負を制しました。

驚異的なスピードで進化している人口知能です。アメリカでは医療の世界でも活用されはじめています。

■胃カメラ、バリウム検査と人口知能AI

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)やバリウム検査(胃透視検査)診断においては人口知能はまだ実用段階にはいたっていません。

研究段階ですが、ピロリ菌感染有無に関して、胃カメラ写真を人とAIの診断能力を比較したデータは報告されています。

参考記事

●ここまできた、AI(人工知能)による胃カメラ画像診断能力 |ピロリ菌感染があるかどうかを医師とAIどちらが正確か比較

●胃透視検査(胃バリウム検査)でピロリ菌感染を判断するAI(人口知能: artificial intelligence)

ピロリ菌感染診断、熟練した医師にははかなわないけれど、AI(人工知能)かなりのレベルまで達しています。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)やバリウム検査(胃透視検査)の最終目標はAIによる「がん」の早期発見です。

「がん」は陥凹型、平坦型、隆起型、がんの種類、進展度(広がり)により複雑に形が変わります。胃カメラでは表面の色や粘膜の凹凸などを総合的に判断します。今のところ人口知能AIのおよぶ分野ではなさそうです。

楽観視していた囲碁が、あっと言うまにAIに負かされてしまったように、胃カメラ、バリウム検査にAIが導入される日が来るかもしれませんが、現段階では内視鏡医の眼、判断がはるかにAIより勝ります。

■糖尿病による眼底変化を人口知能AIが判断

2018年4月、アメリカでAIによる糖尿病性網膜症診断機器が認可されました。4ヶ月前アメリカからのニュース衝撃的でした。

参考記事

●アメリカでAI(人工知能)による糖尿病性網膜症診断機器が実用化|FDAが人工知能検査機器「IDx-DR」認可

糖尿病性網膜症の有無(糖尿病で網膜が傷ついていないか)を調べるためには、眼底写真を撮影します。

眼底写真を熟練した医師が判断します。眼底写真を人口知能が判断するのです。人口知能が、感度87%、特異度90%と高い診断能をもっています。 感度、特異度は、100%に近ければ近いほど高い精度をもつことを示す指標です。

■骨折の人工知能AIによる診断、アメリカで認可

今年4月の眼底診断機器のFDA認可衝撃的でしたが、さらに先日8月に、骨折診断ソフトがFDAの認可をうけました。

イマジェンテック社(Imagen Tech)の「イマジェン・オスティオディテクト(Imagen OsteoDetect)」ソフトです。

(Citation: https://www.fda.gov/newsevents/)

(Citatiion: https://www.empr.com/news/osteodetect-imagen-artificial-intelligence-algorithm-wrist-fracture-detection/)

手首レントゲン写真の骨折部位を見つけてマークスしてくれます。AIによる手首の骨折診断アルゴリズムがソフトに組み込まれています。

手の骨、特に手根部は8個のブロック状の骨が複雑に組み合わさってできていますので診断難しい部位です。

AIの進歩めざましいものがあります。想像をはるかに超えるスピードで医療へAI導入が実用化されています。

■まとめ

・アメリカではAIによる糖尿病眼底診断機器が実用認可、2018年4月

・アメリカではAIによる手首骨折診断ソフトが実用認可、2018年8月

・想像をはるかに超えるスピードで医療へAI導入が実用化されています。

オトナのVPD(ワクチンで防げる病気)

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会 が提唱していることば「オトナのVPD」、つい最近はじめて耳にしたことばです。
(Citation: http://otona.know-vpd.jp) オトナのVPD

VPD、こどもの病気につかうことばと思っていました。

おとなのVPDと言われ思いつく病気としては、肺炎球菌、インフルエンザ、帯状疱疹予防の水痘ワクチンでしょうか。高齢者を対象とするワクチンが真っ先に思いつきます。

オトナのVPDは世代で必要なワクチンが変わる

「オトナのVPD」ホームページをみてみると、10代、20代、30代・・・世代毎に推奨するワクチン一覧があります。

おとなに必要なワクチンと言われると、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンなど高齢者を対象とするワクチンが話題になるのですが、なるほど世代によって必要なワクチンはかわります。

オトナのVPD、ホームページをみてみると
・思春期・青年期子育て世代
・現役ミドル世代
・シニア世代
と世代ごとに推奨のワクチン一覧があります。

海外からの沖縄への麻しん持ち込みは記憶に新しいところです。麻しん風しんの抗体価が低い30代(子育て世代)に必要なVPDとなると、麻しん風しんです。

B型肝炎ワクチンは10代から60代まで全年代に推奨されています。B型肝炎は血液、精液を介して感染しますが、B型肝炎ワクチン3回の接種で予防できます。

60代から上(シニア世代)となると、帯状疱疹予防の水痘(みずぼうそう)ワクチン、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンが中心となります。

『オトナのVPD』という発想、ことばは定着するかどうかは分かりませんが、VPDは子供だけの話ではなく、大人もワクチンで予防できる病気がありますよ、とのメッセージの提案すばらしい活動だと思います。

まとめ
・オトナのVPD、思春期青年期子育て世代、現役ミドル世代
、シニア世代、世代により接種推奨ワクチンがかわる

猛暑を乗り切る、知っておきたい3つのこと

夏には患者さんに、3つのことを伝えています。

1.がんばり過ぎない、やめる勇気
2.熱中症が多いのは7月
3.スポーツドリンクは砂糖水

■年々気候のダイナミックレンジが広がっている

小学校のときは30度を越すときは真夏でも数日だったのですが、今や7月でも軽く30℃を越す日が続いています。

7月23日には、埼玉県熊谷市では41.1度の国内観測史上最高気温を更新しています。

夏がどんどん暑くなっているだけでなく、冬もラニーニャ現象の影響か、昨年の冬は西日本32年ぶりの寒さなど厳しい冬となりました。

地球温暖化というより、年々気候が暑さ寒さ極端にダイナミックレンジが広がっています。

■熱中症が多いのは7月

最も暑くなるのは8月ですが、熱中症が多いのは7月です。もちろん8月も熱中症は多いのですが、7月は体が暑さに順応していないので熱中症になりやすいのでお気をつけください。

体がまだ暑さに慣れていない7月の、屋外での作業、スポーツなどはゆっくりのペースで取りくむようにしましょう。

どういいう人が熱中症になりやすか。意外性はまったくないのですが、太っていて、持久力がない方が熱中症になりやすい傾向があります。

参考記事
●熱中症が一番多いのは8月ではない、7月が最多

■がんばり過ぎない、やめる勇気

毎日のウオーキングや外での作業など、がんばり過ぎないことが大切です。特に体が暑さになれていない7月は、しんどかったり、異常に汗をかいたときには、無理せず、やめる勇気をもつことが大切です。

テニスやゴルフなどスポーツは何人かで楽しむので、途中で自分が抜けると他の人に迷惑がかかると気兼ねして、ついすい無理をしてしまう傾向があります。

異常に暑い日は無理をせず、途中でやめる勇気です。

■ネーミングの妙、スポーツドリンク

ネーミングのインパクトはすごいですね。スポーツドリンクなんだか体によさそうなイメージがあります。

脱水が恐いのので、夏はお茶をやめてスポーツドリンクをお茶代わりにしています。スポーツイドリングを水筒に入れて、のどが乾いていなくても飲むようにしています。こんな声を患者さんからたびたび聞かされます。

健康のために、脱水がこわいので

参考記事
●スポーツドリンクに含まれる糖分

スポーツドリンクは砂糖水です。もちろんミネラルも入っているのですが、それにしてもお砂糖が多すぎます。

スポーツドリンク500mlペットボトル1本に約30gの糖分です。

コーヒーに入れるスティックシュガー1本が3g、スティックシュガー10本分の糖分に相当します。

1.5Lのスポーツドリンクペットボトルを1本飲むと、お砂糖30本分の糖分です。

体が必要なのは、水分、ミネラル、そして「少量」の糖分です。

スポーツドリンクによる糖分過剰摂取が糖尿病悪化の要因になります。

■暑さ指数とは

気温だけでなく、「湿度」も熱中症の大きく影響します。 同じ30渡でも湿度50%と90%では不快さが全くことなります。

汗をかくことで体温を調節しますが、湿度が高いと思うように汗が気化(蒸発)せず、熱を逃がすことができません。日本の夏は高温、多湿です。

暑さ指数、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)をご存じでしょうか。

人間の熱バランスに影響する、気温だけでなく、気温、湿度、輻射熱を取り入れた温度の指標です。

WBGTは乾球温度計(気温)、湿球温度計(湿度)、黒球温度計(輻射熱)を使って計算されています。

WBGT=0.1 × 乾球温度+0.7 × 湿球温度+0.2 × 黒球温度

気温 1  湿度 7 輻射熱 2 の割合です。

WBGTは湿度に重きをおいた指数です。

環境省からWBGT発表されています。

環境省熱中症予防情報サイト

■まとめ
・がんばり過ぎない
・やめる勇気・熱中症が多いのは7月、体が熱さに順応していない7月は要注意
・スポーツドリンクは砂糖水
・湿度が高いときは熱中症になりやすい

睡眠薬のリスクとベネフィット

■眠れないのはつらい

寝つけない、夜中になんども起きてしまう、ぐっすり眠れない、眠りに関する悩みは多いものです。

有名なシェイクスピアの戯曲「マクベス」にも眠りの描写があります。マクベスはダンカン王を暗殺して、王になります。

天から聞こえてくる声、Sleep no more(眠りはないぞ)Macbeth does murder sleep(マクベスは眠りを殺した)。 眠りを奪われたマクベスの運命は暗転します。

不眠の治療は生活習慣の改善が基本です。昼間の運動、寝る前にスマホを避ける、規則正しい生活習慣、特に起きる時間を一定にする、などの取り組みが有効です。

とは言え、さまざまな理由での不眠、睡眠剤を使わざるをえない時は多々あります。

睡眠薬には、ベンゾジアセピン系(ハルシオン、デパス、レンドルミン)、メラトニン受容体作動薬(ロゼレム)、オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ)などがあります。

ベンゾジアセピン系睡眠薬についてのお話です

■ベンゾジアセピン系睡眠薬の効果(ベネフィット)

ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクとベネットを検討した医学雑誌British Medical Journalに報告されたメタアナリシスを紹介いたします。(Citation: Jennifer G et al. Sedative hypnotics in older people with insomnia: meta-analysis of risks and benefits. BMJ. 2005 Nov 19; 331(7526): 1169.)

メタアナリシスとは多数の研究報告を統合した研究報告のことです。複数の研究を統合しているので結果にバイアス(かたより)がすくないのが特徴です。

ベンゾジアセピン系睡眠薬が、そもそも睡眠薬として効くかどうかについてです。

睡眠薬をのんだ人、のまない人を比べたところ、平均で25.2分睡眠薬をのんだ方が長時間睡眠が確保できています。当たり前のことならが、睡眠薬としてベンゾジアセピン系睡眠薬は効きます。

夜中になんども起きて寝つけない。これも睡眠にかんする多い悩みのひとつです。

中途覚醒回数もベンゾジアセピン系睡眠薬は減らしてくれます。夜中に途中でおきてしまう回数は-0.6回減ります。

睡眠の質についても検討されており、標準化平均値差にして0.14と有意差をもって睡眠の質も改善しています。

ベンゾジアセピン系睡眠薬は、客観的な指数である睡眠時間が増え、途中覚醒が減り、睡眠の質も高まる、ベネフィットがあります。

■ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスク

リスクにはどのようなものがあるか、そしてリスクの程度、非常に大切です。

ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクとしては「転倒」です。睡眠薬でからだがふらつき転倒。高齢者でこの傾向はつよくでます。

転倒のリスクはオッズ比2.6

睡眠薬として避けがたい副反応転倒リスクは2倍以上あります。

日中の倦怠感のオッズ比3.8

睡眠薬が夜だけ効くわけでなく、昼間にも少し効果がもちこしてしまうことで日中の倦怠感がでてしまいます。日中の倦怠感と随伴するリスクとして認知機能の低下、要は判断力の低下です。

どのような薬でも、効果とリスク、両方を知っておくことが大切です。

睡眠は、生活習慣をかえることでかなり改善できます。夜10時以降パソコンで仕事しない、寝室でスマホを見ない、アルコールを睡眠薬代わりにしない、起きる時間を一定にするなどできることから取り組んでみましょう。

と書いている私自身、夜にブログ書くことが多いのですが、これはよくないですね。反省です。

■まとめ
・ベンゾジアセピン系睡眠薬のリスクは転倒と日中の倦怠感
・高齢者では転倒に留意

ピロリ菌と胃内常在細菌叢|ピロリ菌最新研究の潮流、キーワードはDysbiosis細菌叢の多様性低下

オーストラリアの病理学者Warren博士と内科医Marshall博士が発見した胃にすみつくばい菌、ヘリコバクター・ピロリがLancet医学誌に報告されたのが1983年です。

ヘリコバクター・ピロリ菌が慢性胃炎をひきおこし、胃がんの発生と密に関連することが明らかになりました。

胃内は強酸性のため雑菌がすめないと思われた常識を覆し、ヘリコバクター・ピロリ菌を発見したしたWarren博士とMarshall博士に2005年にノーベル生理学医学賞が授与されました。

胃において、ヘリコバクタ・ピロリ菌の発見とともに医学がしてきた30年でしたが、ここにきて新たな展開です。

■ヘリコバクター・ピロリ菌感染と胃がん

ヘリコバクター・ピロリ菌がいない胃は、慢性胃炎がなく、非常にきれいです。一方ピロリ菌がいる胃は、胃粘膜全体的に赤く、ただれ、慢性の炎症が続きます。

慢性胃炎が続くと、胃の粘膜は胃よりも腸に近い形にかわってきます。これが腸上皮化生で、腸上皮化生は胃がんの前がん状態ともいえます。

正常胃粘膜→慢性胃炎→腸上皮化生→胃がん

ヘリコバクター・ピロリ菌が慢性胃炎をひきおこし、腸上皮化生に至り、さらには胃がんの発生につながることは明らかです。

逆にヘリコバクター・ピロリ菌を除菌することで、慢性炎症が治まり、胃がんの発生がへります。

■ヘリコバクター・ピロリ菌による胃がん発生率は国によってことなる

日本を含む東南アジアはヘリコバクターピロリ感染率も高く、胃がんが多い傾向にあります。一方、アメリカやヨーロッパはヘリコバクターピロリ感染率が低く、胃がんは比較的まれな病気です。

国により胃がん罹患率に多い少ないがあるのは、単にヘリコバクターピロリ感染率の多い少ないと思われていましたが、それだけではないのです。

もちろん、ヘリコバクターピロリ感染率が低ければ、胃がんも少ないので罹患率と胃がん発がん率は大いに関係あります。

ヘリコバクターピロリ感染している欧米人と東南アジア人を比べてみても、欧米人は発がんが少なく、東南アジア人は高率に胃がんがみつかります。

この差はヘリコバクターでも地域によって種類に差があり、その発がん性に違いがあると、説明されていました。

ヘリコバクターピロリ発見から30年余り、ここにきて新たな展開があります。

■キーワードはDysbiosis(細菌叢の多様性低下)

何百年もの間、胃の中は強酸のため、細菌がすめないと思われた常識を覆し、30年前に発見されたのがヘリコバクター・ピロリ菌です。

次世代シーケンサーによる16S rRNA メタゲノム解析でどのような細菌がいるかを調べることができるようになりました。

次世代シーケンサーによる16S rRNA メタゲノム解析を胃粘膜で行うと、おどろいたことに、胃にも常在細菌叢があることがわかったのです。

少し前までは胃は、ピロリ菌感染か未感染のどちからしかないと考えられていました。私も、そのように思っていました。

次世代シーケンサーで調べると、強酸下の胃内に多数の常在細菌が棲みついていることがわかりました。

(Citation: Noto J, Peek RM Jr. The gastric microbiome, its interaction with Helicobacter pylori, and its potential role in the progression to stomach cancer. PLoS Pathog. 2017 Oct 5;13(10))

30年前には無菌と思われた強酸下の胃にピロリ菌がいることで驚き、近年、ピロリ菌以外の菌が胃に棲みついていることを知りさらに驚いています。

胃の細菌叢にも多様性があります。実社会と同じで細菌の世界でも多様性が重要です。さまざまな細菌がひしめきあって、多様性を保っているので病気にならず安定しているのです。

この多様性が胃細菌叢にもあり、ピロリ菌に感染すると多様性が低下するのです。

Dysbiosis(多様性の低下)が、胃がんの発生とかかわっているという説が浮上しています。

正常胃粘膜→慢性胃炎→腸上皮化生→胃がん

この流れは正しいのですが、ピロリ菌に感染していても、胃がんになる人、ならない人がいます。

胃がんになるならないの違いが、Dysbiosis(多様性の低下)の違いによるのではないか、が最新研究の新たな潮流です。

今後研究が進展すれば、胃がんになりやすい人の細菌叢パターン、胃がんになりにく人の細菌叢パターンが明らかにできそうです。

ピロリ菌に感染すると胃内Haemophilus属、Campylobacter conicisusが減少する報告もあり、細菌叢の変化が同定されてきています。

胃がん患者でLactobacillus coleohominis、Lachonospiraceが増え、逆にPorphyromonas、Neisseria属が減ることも分かってきています。

さらに、胃がんを抑制する胃内細菌の存在が特定できれば、胃がん予防のプロバイオテクス(良性細菌)の開発につながる夢のある話です。

胃がんを完全に予防できる時代は遠くなさそうです。

■まとめ
・ヘリコバクター・ピロリ菌感による胃内常在細菌叢の多様性低下(Dysbiosis)が胃がんの発生母地となる

無症候性(症状のない)サルモネラ菌保菌の治療|無症候性サルモネラ陽性をみたら胆のうをチェック

腸炎ビブリオ、キャンピロバクターとならんで食中毒の原因としてサルモネラ菌、代表的な原因です。

サルモネラ菌はトリ、ブタなどの腸管に常在していますので、汚染された食べ物から容易に食中毒をおこします。

■職場の検便検査でサルモネラ陽性

嘔吐、腹痛、下痢、発熱あり病院受診。問診、触診で食中毒が疑われ、原因特定のため検便(便培養)したらサルモネラが原因であることが判明。というのが多くの場合です。

ところが、サルモネラには「保菌状態」があります。症状なにもないのに、検便(便培養)したらサルモネラ菌陽性がおこりうるのです。

健康で過ごしている人に検便検査をすることは病院やクリニックではありませんので、サルモネラ保菌状態が見つかるのは職場での検便検査です。

給食などの調理や食品関係の仕事についていると、食品衛生の観点から定期的に検便検査をおこないます。

元気に働いているのに、ある日突然呼び出され食中毒の原因であるサルモネラ陽性結果を告げられます。

「食中毒の菌が出てしまって、健康なのに」今後どうしたらよいのでしょうかと、相談にクリニックにこられます。

■サルモネラ感染症の治療

健康な方がかかる、食中毒としての軽症のサルモネラ感染症には、抗生物質による治療は必要ない場合がほとんどです。

逆に抗生物質の使用が、サルモネラの保菌を促してしまうことがあります。

とはいえ、全身状態、経過によって必要時は、クラビット、オゼックス、シプロキサン、ホスミシンなどを投与します。

乳幼児、高齢者、免疫不全状態(ステロイド内服中、抗がん剤投与中)は敗血症など重症化することがありますので、より慎重な治療が必要となります。

■無症候性(症状のない)サルモネラ保菌者の治療

職場の検便検査で見つかった、無症候性(症状のない)サルモネラ保菌どう治療するか。

症状がなくても食品関係にたずさわっているので、抗生物質による除菌となります。これは治療というよりは、社会的な理由からです。

クラビット、オゼックス、シプロキサンなどのニューキノロン系抗生物質やホスホマイシン系が治療の中心です。

施設に入所中に偶然見つかったサルモネラ保菌など食品にたずさわらず治療を急ぐ必要がない場合があります。抗生剤投与せず、ミヤBMなどの整腸剤で腸内バランスを整える治療をおこないます。西宮中島クリニックでも抗生剤を投与せず整腸剤で、サルモネラが陰性化(消える)を多数経験しています。

■無症候性サルモネラ、胆のうをチェック

サルモネラ菌陽性の時に、胆のうをチェックしておくこともポイントのひとつです。

胆石があると、抗生物質で治療して一旦消えても、しばらくしたら再度サルモネラ陽性になることがあります。

サルモネラ菌は胆石の表面に多糖類からなるバイオフィルム(バリアーみたいなもの)をつくって隠れます。そのため抗生物質が効かなくなるためです。

慢性のサルモネラ菌保菌者の8割に胆石ふくめ肝胆道系の病気が隠れているという報告もあります。

西宮市中島クリニックでも無症候性サルモネラの方は必ず、腹部エコーで胆石含め肝胆道系に異常がないかチェックしています。

個人的な印象ですが、肝胆道系疾患有病率8割の報告ありますが、実際にはそんなに多くないような。むしろ少数です。

胆石をもっているとサルモネラ菌、治療抵抗性なので胆のう摘出術が必要です。

■まとめ・無症候性(症状のない)サルモネラ菌陽性をみたら胆のうをチェック・胆石があり何度除菌治療しても陽性になるときは胆のう摘出術考慮

便秘で脳卒中、心筋梗塞が増える|ひどい便秘で心血管疾患リスクは1.4倍

たかが便秘されど便秘。便秘慢性の便秘で困っている方は人口の16%、6人に1人が便秘で悩まれています。

■便秘の治療

トイレでいきんでも出ない。便がででもすっきりしない。便秘は不快でOQL(生活の質)を著しく低下させます。

刺激性下剤(ラキソベロン)や緩下剤(酸化マグネシウム)などの便秘治療が中心でしたが、数年前から新しい作用機序の便秘治療薬が開発されています。

従来の便秘治療は大腸で効く薬が中心でしたが、新しいタイプの便秘治療薬は小腸ではたらいて効果がでます。

薬が効くところ、作用点が違うので、従来の下剤で効果ない時にも効果が期待できます。刺激性下剤(コーラック)は腸を無理矢理動かして便を出すので、腹痛やお腹のしぶりを伴うことが多いのですが、新しいタイプの下剤は腹痛やしぶりが少ないのが特徴です。

従来型の便秘薬に加え、アミティーザ、リンゼス、グーフィス錠など新しいタイプの便通を改善する薬、症状に応じて、自分にあう薬を選択できる時代になりました。

参考記事 ●グーフィス(胆汁酸トランスポーター阻害薬)新しい作用機序の便秘薬がもうすぐ処方できるようになります。

●便秘に悩む人必見!便秘解消には角度と時間が重要なワケ

■便秘と脳卒中、心筋梗塞との関係

不快で生活の質を落とす(QOL低下)する便秘ですが、不快なだけでなく便秘は脳卒中、心筋梗塞など血管が詰まる病気を増やすことがわかってきました。

(Citation: Honkura K et al. Defecation frequency and cardiovascular disease mortality in Japan: The Ohsaki cohort study. Atherosclerosis. 2016 Mar;246:251-6)

宮城県大崎地域に住む「大崎国保コホート研究」40才~79才の男女45,112人を対象に13.3年間の心血管系死亡との関連を解析した結果です。

排便回数で「1日1回以上」「2~3日に1回」「4日に1回以下」のに分けて調べています。

13.3年のフォロー期間中2,028人が心血管疾患で亡くなり、排便頻度との関連を解析しています。

毎日便がでている人とくらべ、「2~3日に1回」、「4日に1回以下」の心血管死亡リスクは1.21(95%CI:1.08-1.35)、1.39(95%CI:1.06-1.81)

排便頻度「2~3日に1回」 リスク1.21倍

排便頻度「4日に1回以下」 リスク1.39倍

4日に1回も便がでない方は、脳卒中や心筋梗塞など血管系の死亡危険度が1.4倍にもあがります。

一般的にトイレでいきむと40mmHgぐらいはあがります。

たかが便秘、されど便秘、あなどれません。

■まとめ
・便秘で脳卒中や心筋梗塞など血管系の死亡リスクがあがる
・たかが便秘されど便秘、生活習慣改善、薬で適切な治療