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よくある質問:麻しん単独ワクチン、麻しん風しん混合ワクチンどちらがよいでしょうか?|麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)接種をすすめる理由

■麻しんワクチン種類に関する相談

台湾から沖縄への持ち込みによる麻しん流行で 多くの方から、さまざまな相談をうけます。

麻しんワクチンどれを受けたらよいでしょうか?
これも、よくある質問(FAQ)です。

ワクチンには
・麻しん単独ワクチン
・麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン) があります。

麻しんワクチンの効果としては同じです。
・麻しん単独ワクチン
・麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)
どちらで受けても、
麻しんに流行に備える接種としてはよいでしょう。

麻しん流行に備える接種としては、
麻しん単独、麻しん風しん混合ワクチン
どちらでもいい となるのですが、

「風しん」も数年サイクルで流行しています
記憶に新しいところでは
2012年にも兵庫県で「風しん」大流行しました。

「風しん」にも備えておく観点から 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン) を接種 麻しんだけでなく 風しんの抗体価(免疫力)を高めておくことは 有用な選択枝と考えます。

現在社会問題になっているのは 「麻しん」ですが 散発的に流行する 「風しん(三日ばしか)」にも備えるために 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)を選択がよいのではないでしょうか。

今は、1才5才の定期接種 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)で接種しています。

しかし、少し前までは
麻しん単独ワクチン、 風疹単独ワクチン で
別々に接種していました。

麻しん、風しん、 別々に接種していた時代のお子さん 母子手帳をみると、
麻しんは接種しているけれど、
うっかり、風しんは接種し忘れていることあります。

なにが言いたいかといえば、
麻しんのワクチンでさえ、受けていなかったり 回数が不十分(1回しかうけていない)ことがあるのですが、
風しんはさらに手薄です。

麻しんの基本再生産数(Ro)は18と恐るべき感染力ですが
風しんの基本再生産数(Ro)も6-7とかなり強力です。
参考までにインフルエンザでさえ2弱です。

麻しん流行を機に、 麻しん風しん混合ワクチンで風しんにも備えておくことをおすすめいたします。

■麻しん血液検査(抗体検査)したほうがいいでしょうか?

こちらの記事をどうぞ

●よくある質問:麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?|麻しん抗体検査よりワクチン接種をすすめる理由

■麻しんが流行しているので、沖縄旅行キャンセルするほうが良いでしょうか。

こちらの記事をどうぞ

●よくある質問:麻しんが流行しているので、沖縄旅行キャンセルするほうが良いでしょうか。答え:沖縄を避けることより、ワクチンによる予防を優先

■まとめ:麻しんはワクチンによる予防が大切。麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)で麻疹だけでなく、風疹にも備えておくことをおすすめします。

こちらも参考にどうぞ

●麻しん(はしか)ブログまとめ

よくある質問:麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?|麻しん抗体検査よりワクチン接種をすすめる理由

■麻しんが流行、不安になる心理理解できます

2年前のインドネシアからの兵庫県西宮市への 麻しん持ち込み騒動のデジャブ状態です。

2年前も麻しんに関する問い合わせの電話が鳴り止みませんでしたが、今回も同じ状況になっています。

どのように対処するれば良いのか、 インターネットを検索すると さまざまな情報が錯綜しています。
迷う気持ちわかります。

(citation: http://www.pref.okinawa.jp)

■麻しんに関するFAQ その1:麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?

私が患者さんに一貫して説明していることを書いておきます。
よく聞かれる質問 麻しんの血液検査したほうがいいでしょうか?

  1. すでに麻しんワクチンを2回接種している人
  2. 麻しんに感染したことがある人

上記1. 2.は抗体をすでに獲得している(抵抗力がある)ので、その確認のために血液検査(抗体価)を調べてよいでしょう。 もし抗体価が低ければ、ワクチン追加です。

その他

1.ワクチンをうった事がない人
2.ワクチンを1回した打ったことがない人
3.母子手帳をなくして、ワクチン打ったかどうか分からない人
4.子供のころ麻しんに感染したような話を親から聞いているが、昔のことで麻しんだったのかよく分からない人

上記1-4は、抗体検査をするよりも、直接ワクチン接種です。

■麻しんに関するFAQ その2:抗体検査をせずワクチンを打っていいのでしょうか?

抗体検査をせず、ワクチンを接種しても大丈夫です。

過去にワクチンを受けたり、感染したことがあり、 すでに抗体価(抵抗力)をもっているのに、 その上にワクチンを接種したらどうなるかと 懸念されての相談ですが、 ワクチンを接種して問題ありません。

ワクチンを過去に接種したことがある場合 →ワクチン追加接種で、下がりかけている抗体価(抵抗力)が上がります。

過去に麻しん感染したことがある場合 →年月とともに下がってきている抗体が、ワクチン追加接種で上がります。

麻しんは一度かかると終生免疫が出来る(抵抗力が一生保たれる)と昔は言われていましたが、年月とともに抗体価が低下することが分かっています。

昔に麻しんに感染した人や、 ワクチンをうったことがある人は、 麻しんの人と接触があると、 感染しなくとも抗体が上がります。 ワクチンを接種したかのようにな効果が得られます。(ブースター効果)。

今の日本のように麻しんの流行が限りなくゼロとなると、このブースター効果が期待できません。 せっかく獲得した抗体も、年月とともに落ちてきます。 ワクチンの追加が必要となるのです。

■まとめ

麻しん血液検査(抗体価)とワクチン接種どちらを優先するか。麻しんワクチン2回接種を終えている方、麻しんに感染したことがある方「以外」はワクチン接種を優性

■参考記事:麻しんに関するブログ

こんな記事もかいています。

麻しん(はしか)ブログまとめ

はしか(麻疹)輸出国から輸入国になった日本のとるべき行動|はしか(麻疹)ワクチン2回接種率の向上

■はしか(麻疹)輸出国から輸入国になった日本

2007年、10年前、
カナダを訪れた日本の修学旅行生がはしかを発症、隔離
こんなニュースがありました。
210年前はまだ、日本は、はしか(麻疹)輸出国でした

その後麻しん風しんワクチン(MRワクチン)の2回接種の効果で、
国内でのましん発生が激減。
ゼロではありませんが、国内での発症がほぼなくなりました。

2016年、2年前
インドネシアバリ島で麻疹(はしか)に感染、高熱を出しながら、千葉で開催の
ジャスティン・ビーバーコンサートに関西から千葉まで移動。
このニュース記憶にまだ新しいところです。

●参考記事
「はしか」に関する誤解を解いておくよ|麻疹感染拡大の注意喚起も必要だが、ワクチンによる予防が基本中の基本

10年前のカナダを訪れた修学旅行生が、はしかを日本から海外へ持ちだした(輸出)のに対し
2年前はインドネシアから日本への、はしか持ち込み(輸入)です。

この10年の間に日本国内での、はしかの状況が一転
日本は「はしか輸出国」から「はしか輸入国」になりました。
はしか(麻疹)の海外からの持ち込みに備える必要がでてきたのです。

■台湾からの旅行者が感染源の「輸入はしか」沖縄で感染拡大


(citation: https://www.asahi.com)

2年前はインドネシアからの「輸入はしか」でしたが、
先日報告があったのは、台湾からの「輸入はしか」です。

2年前のインドネシアからの「輸入はしか」が日本人が海外で感染してのお持ち込みでしたが、
今回の沖縄での「輸入はしか」は海外の観光客が日本へ持ち込んだところが大きな違いです。

観光客が沖縄県内を立ち寄ったお店、飲食店での感染拡大です。
日本がはしか輸出国から輸入国へ転換したことを実感いたします。

■海外からの「輸入はしか」を迎え撃つ

2017年の訪日外国時は2800万人です。
海外からの観光客全員が麻疹ワクチンをきっちりと2回接種して、
日本に観光に来てくれることを期待しますが、
現実的には無理です。

かっての日本がそうであったように、
麻疹ワクチンの接種率が低く麻疹がまん延している
国々は世界に多数あります。

そのような国からも、もちろん日本に観光に来ます。

はしかは基本再生産数、RO15-20
大流行するインフルエンザでも、たかだか基本再生産数RO2-3です。
はしかは、地球上のウイルスの中で最強の感染力をもちます。
抵抗力のない人が接触すれば、100%に近い確率で感染してしまいます。

空気感染する、最強の感染力
はしかを
迎え撃つには、ワクチンしかありません。

ワクチン1回では抗体価が十分にあがらないことがあります。
ワクチン接種は必ず2回です。

■まとめ
日本は今「はしか輸入国」
海外からの「持ち込みはしか」対策、麻疹ワクチン2回接種

こんな記事もかいています。

●イタリアで麻疹患者数増加、他山の石以て玉を攻むべし|麻しんワクチン接種率95%以上が目標

埼玉県たて続けに4人がはしか発症|麻疹(はしか)はワクチンによる感染予防が基本

■2年前(2016年)インドネシアから関西への麻疹(はしか)持ち込み症例

2年前の夏、
19才若者がインドネシアバリ島で麻疹(はしか)に感染、
高熱を出しながら、千葉で開催の
ジャスティン・ビーバーコンサートに
関西から千葉まで移動

 厚労省や国立国際医療研究センターが、
兵庫県西宮市から首都圏に移動していることから、
広い地域で麻疹患者が発生する恐れがあると
発表、
社会問題になったことがありました。

麻しん風しんワクチン2回の定期接種が始まり、
激減してきている感染症ですが、
はしかは、まだ撲滅された感染症ではありません。

参考記事
●「はしか」に関する誤解を解いておくよ|麻疹感染拡大の注意喚起も必要だが、ワクチンによる予防が基本中の基本

■埼玉県で、たて続けに4人が麻疹(はしか)発症、2018年

日経メディカルに麻疹のニュースがでていました。
(Citation: http://medical.nikkeibp.co.jp/)

「2月中旬以降、熊谷保健所管内で、
たて続けに4人の麻疹患者が発生した。
2例目の患者と4例目の患者は、
最初に確認された患者との接触歴があった。
4人はいずれも渡航歴はなく、
県は現在、
詳しい感染経路の調査と接触者調査を実施している。」

この記事を読んで気になったのが、
感染した人のワクチン接種歴です。
麻しんワクチンを接種しているかどうかです。
さらには、麻しんワクチンの接種回数です。
1回しか接種していないのか、2回きっちりと接種しているのかです。

埼玉県のホームページで確認してみました。
ホームページにはまだ2人の情報しかアップされていませんが、年齢、接種歴をみてみますと

(Citation:http://www.pref.saitama.lg.jp/)

年齢 25-29才   ワクチン接種歴 不明
年齢 35-39才  ワクチン未接種

一人はワクチン未接種、もう一人は接種しかどうか不明
のようです。

■はしかの感染力は、地球上ウイルスの中で最強

一人の感染者が何人に感染させる力があるか
その病気の感染力を示す数値があります

基本再生産数R. 0. です。
感染力が強く、学級閉鎖などの措置がとられる
インフルエンザのROは2-3です。

はしかは、空気感染します
しかもその感染力は、地球上ウイルスの中で最強
RO15-20

基本再生産数、
大流行するインフルエンザでもRO2-3の感染力ですが、
はしかは、インフルエンザよりはるかに感染力が強くRO15-20です。

麻疹に抵抗力(抗体)をもっていない人が、
接触すれば、100%に近い確率で感染してしまいます。

はしか対策は「予防接種」しかないのです。

■麻しんワクチン接種は2回必要

麻しんワクチンは2回接種が必要です。
1回だと抵抗力(抗体価)が十分に上がらない人もいます。
2回接種すると、100%近く抗体が獲得できます。

麻しんのワクチンを接種したかどうか、
覚えていない方は、
母子手帳を引き出しの奥から
引っ張り出してきて、
接種歴を確認してください

確認事項は2点
・麻しんワクチン、もしくは麻しん風しん混合ワクチンを受けているかどうか
・回数は2回受けているかどうか

■まとめ
20代から30代を中心に、麻疹(はしか)が散発的に発生している。
麻疹(ましん)対策はワクチン2回接種が基本

こんな記事も書いています

●イタリアで麻疹患者数増加、他山の石以て玉を攻むべし|麻しんワクチン接種率95%以上が目標

イタリアで麻疹患者数増加、他山の石以て玉を攻むべし|麻しんワクチン接種率95%以上が目標

イタリアで若年者を中心に麻疹(はしか)が流行しているようです。

(引用:AFP BB NEWS)

日本でも、昨年8月海外(インドネシアのバリ島)で麻疹に感染して、国内へ持ち込んだニュースがありました。
幸い感染は拡大せず収束しました。

その時のブログ
「はしか」に関する誤解を解いておくよ|麻疹感染拡大の注意喚起も必要だが、ワクチンによる予防が基本中の基本

麻疹(はしか)輸出国から輸入国となった日本、ワクチン接種をどうするか

「麻しんワクチン」取り巻く状態、オイルショック時のトイレットペーパと同じ。落ち着いて取り組もう。

日本では、麻疹が国内に持ち込まれても、拡大せず収束。
逆に、イタリアでなぜ麻疹が流行しているのか。
この違いは、麻疹ワクチン接種率の差です。

90%以上の接種率に達しなければ麻疹のコントロールは困難であり、95%以上が目標接種率です。(WHO: WHO-UNICEF joint statement on strategies to reduce measles mortality worldwide. Weekly Epidemiol Record 27:224-228, 2002.)

記事によるとイタリアでは麻しんワクチン接種率は85.3%にまで低下しています。
90%を下回っています。

現在、日本の麻しんワクチン接種率は1期96.2%、
2期92.9%です。
2期の接種率が92.9%とやや低いものの、接種率90%以上は保てています。

(引用:厚生労働省 麻しん風しん予防接種の実施状況
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/hashika.html)

我が兵庫県は1期96.0% 2期93.0%と、全国平均とほぼ同じです。
今後1期は現在の接種率を維持、2期接種率をなんとか95%まで高める必要があります。

まとめ、

麻疹感染拡大抑制のために、世界保健機関 (WHO) が推奨している、麻しんワクチン接種率は95%です。

「麻しんワクチン」取り巻く状態、オイルショック時のトイレットペーパと同じ。落ち着いて取り組もう。

麻しんワクチンありますか、の電話がやまない状況です。
「先生、特別なルートでなんとか入手できないのでしょうか」と聞く方も。
残念ながら、特別なルートありません。ご了解ください。

麻疹ワクチンは製造され続けていますので、しばらくすればまた再流通します。
ちょうど、1970年代に起きたオイルショック時に、石油高騰からトイレットペーパーなくなると早合点して、トイレットペーパーが世の中からなくなったのと同じです。

一気に買いあされば、なくなりますが、冷静に考えたらトイレットペーパなくならないですよね。

麻疹ワクチンも同じです。
世の中からなくなりません。

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今ワクチンを急ぐ必要ある方は、空港関係者、や麻疹流行地で接触をもつ可能性がある方々でしょうか。MRワクチン(麻しん風しんワクチン)は流通制限を受けているので、そのような方には政府が優先的に回るように配慮してくれるはずです(たぶん)。

多くの方は、接種を急ぐ必要はありません。
ここで1点注意しておきたいのですが、急ぐ必要はないと言っているだけで、麻しんワクチンを接種する必要がないと言っているわけではないことを強調しておきます。
むしろ、麻疹ワクチンを受けておくことをすすめます。

今後も海外からの持ち込みによる麻疹流行は繰り返し起こりうります、それに備えておく必要があります。

麻疹(はしか)ウイルスの遺伝子型について

麻疹ウイルスは24の遺伝子型に分類されます。
国立感染症研究所から、今年日本で発生した、麻疹(はしか)41例の詳細が発表されました。

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20160908165214

(引用:NIID国立感染症研究所ホームページ)
表の右から2番目カラム、細かい分類である遺伝子型をみてみると、インドネシアからの持ち込みはD8だけだと思っていたら、H1もあるようです。

日本で昔流行していたD5型の感染報告はありません。と言うことは、やはり日本国内から麻疹は排除されている状況です。
感染ルート不明のケースも多々ありますが、ほとんどのケースは海外からの持ち込み、国内で広がったものと思われます。

その他、特徴的なのは、ワクチン接種歴のない若年者が目立つことでしょうか。

幼少期の定期接種であるMRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)の2回接種の重要性を再認識させられます。

一生に一度は行ってみたいウユニ塩湖。高山病予防

ホームページのプロフィール「Certificate in Travel Health(国際渡航医学会ISTM認定医)」をみた方から相談をうけました。

中島クリニック院長プロフィール

誰に相談すればよいのかわからず、相談させてもらうのですが、「ウユニ塩湖」に行きますが、高山病の心配あるのでしょうか?

 

「ウユニ塩湖」と言えば、死ぬまでに一度は行きたい南米ボリビアの絶景です。
ボクも行きたいけど、行けそうにありません。日本からものすごく遠いのです。
いくつかのルートありますが、関西からだと、
関空(日本)→成田(日本)→ワシントン・ダレス国際空港(アメリカ→マイアミ国際空港(アメリカ)→ラパス(ボリビアの首都)→ウユニ
遠すぎます。

20160906234743
(写真引用:フリー写真素材ぱくたそ)

「ウユニ塩湖」初めて聞いた方、「ウユニ塩湖 写真」で検索してみてください。塩湖の鏡面に写る美しい景色、行きたくなります。

ボリビアの首都である「ラパス」ここの標高が4080m。
富士山の頂上より高い場所にあります。
ここに、一気に飛行機で行くことになります。
そして、世界最大の塩の湖ウユニも標高4000mにあります。
高山病に備えておくことは大切です。

高山病は2400m(8000フィート)以上の高所への急な移動をした場合におこりうります。

緑内障の治療薬、ダイアモックスの内服が高山病の予防効果あります(保険適用外)。
お酒をひかえることも大切です。

 

一生に一度は行ってみたいウユニ塩湖の旅、楽しんできてください。

土産話をぜひ聞かせてください。

「発熱」「発疹」が出たときするべき、たった一つの大切なこと

■麻疹対策の大原則

麻疹対策の大原則はワクチンであることは
●「はしか」に関する誤解を解いておくよ

で書いた通りです。
空気感染する極めて感染力の強いウイルスの対処は予防しかありません。

海外からの持ち込み麻疹が散発的に発生してしまった、今、
感染拡大防止に全力を尽くす必要があることは当然です。

■「発熱」「発疹」が出た時にはどうしたらよいか

もし「発熱」「発疹」が出た時にはどうしたらよいでしょうか。

20160904002712

(写真 産経WEST)
最も避けるべきことは、事前連絡なく「即」病院に行くことです。
病院に行くな、と言っているわけではありませんので誤解なきようお願いします。

病院に行く前にするべき、たった一つの大切なことは、まず「電話」です。
医療機関へ電話して、どのようにすればよいか指示を受けてください。

万が一麻疹であったときの事を想定して行動する必要があります。

「発熱」「発疹」が出て、何の連絡もなく医療機関を受診すると、受付、問診票記入、診察まで待合室で待つ間に、多くの持病をもった患者さんと接触することになってしまいます。持病をもっている患者さんへの感染拡大を予防することも医療機関のつとめです。

そのための、電話での「事前」相談です。

■医療機関に電話でつたえること

電話で伝えることは

1. 年齢
2. 性別
3. 経過、いつから発熱して、いつから発疹がでたか
4. 過去1ヶ月以内に海外渡航をしたかどうか。渡航歴あれば、どこ、の国に、いつからいつまで滞在したか
5. 麻しんワクチンを受けているかどうか

その他、お盆前後に関空を使ったかどうか、千葉県幕張メッセでのジャスティン・ビーバーコンサート行ったかどうか、発疹の性状、などなどいろいろあるのですが、まずは上記1-5だけは最低限伝えて、どのような形で医療機関を受診するか指示をうけてください。

■まとめ・「発熱」「発疹」が出たとき、医療機関受診前に「必ず電話でどうするか相談」。事前連絡なく受診はさける

麻疹(はしか)輸出国から輸入国となった日本、ワクチン接種をどうするか

今日も多くの方から、MR(麻しん風しん混合)ワクチン接種希望の電話がありました。
ワクチン流通がストップしている事情を説明させていただき、申し訳ないのですが断わらせていただきました。

2016年9月2日現在、麻疹(はしか)発生の影響でMR(麻しん風しん混合)ワクチンは出荷制限がかかってしまっております。

今ワクチン接種できなくても、騒動が収束すれば流通します。
数ヶ月してワクチンが流通した時に、今感じている「麻疹をワクチンにより予防することの大切さ」を思い出して接種することをおすすめいたします。

以下、その理由です。

日本では2008年には1万人を超える麻疹患者が報告されていました。
定期接種(2回)の導入が功を奏し患者数が年々減少、
2012年には300例をしたまわり、
ついに、2015年にはWHO(世界保健機関)から、日本のはしか「排除状態」にあると認定を受けました。

2015年、麻疹輸出国と揶揄された汚名返上することができたのです。

20160903002610

(写真)世界保健機関西太平洋地域事務局プレス資料PDFより
「はしか排除状態」というのは、国内由来の麻疹感染がなくなったということです。
裏を返せば、いまの騒動もそうですが、今後、日本国内で麻疹が発生するのは海外からの持ち込みです。

麻疹(はしか)輸出国から輸入国となった日本では、時折、「持ち込みによる麻疹発生」を繰り返すことになります。

この「散発的な発生」に備えておくことが、重要であり、緊急で今すぐ接種する必要があるわけではないのです。もちろん接種は早いにこしたことはありませんが。

数ヶ月してワクチンが流通した時に、今感じている「麻疹をワクチンにより予防することの大切さ」を思い出してワクチン接種することをおすすめします。

ワクチン接種が必要なのは、下記を「除く」全ての人です。
・麻疹に罹ったことがある人、
・麻しんワクチンを2回すでに受けている人