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初めての胃カメラ|前日に不安にならないためのQ&A

中島先生! 私、明日胃カメラ検査なんですけれど、初めてなので前日準備が不安です。
どんなことに気をつけたらいいですか?

 

胃カメラは初めてなんですね。
でも、不安になることはないですよ。
胃カメラ前日にするたったひとつのお約束事があります。

「前日の食事は夜10時まで、それ以降はなにもたべないでください」のみです。

 

え?それだけなんですか?
晩御飯を抜かなくて大丈夫なんですか?

 

胃カメラの前日、晩ご飯抜く必要あると思っている方は多いようですが、胃カメラ前日は、いつも通り晩ご飯食べて大丈夫です。
もちろん量を減らす必要ありません。
食事を食べてから7時間も経てば、胃の中からっぽになり、胃カメラ検査ができる状態になります。ただし晩ご飯は夜10時までに終わらせてください。
それ以降の食事は不可です。
検査当日の朝はもちろん絶食です。朝ご飯を食べず御来院ください。

 

そうなんですね。
胃カメラ前日は、いつもどおり仕事できますか?

 

 

胃カメラ検査、前日はいつもどおり仕事できますよ。
胃カメラ前日の仕事スケジュール調節する必要はありません。
胃カメラ前日は、いつも通り仕事をして、いつも通り朝ご飯、お昼ご飯、晩ご飯を食べていただいて構いません。

検査当日は、仕事は休んでいただく必要があります。検査の時に、鎮静剤を使います。鎮静効果は30分ほどでなくなりますが、少し眠気が残ることがあります。
検査当日の仕事、車の運転、自転車は避けてください。

 


胃カメラ前日のお昼ご飯を食べて大丈夫ですか

 

 

胃カメラ検査前日の、お昼ご飯はいつも通り食べて大丈夫です。
カツ丼、焼き肉、どんなものでも大丈夫です。
翌日の胃カメラ検査に影響するこは全くありません。検査前日は、いつも通りお昼ご飯をたべてください。

 


では、胃カメラ前日、晩御飯をたべて大丈夫ですか?

 

 

胃カメラ前日、いつも通り晩ご飯食べて大丈夫です。
量を加減する必要ありません。
食事を食べてから7時間も経てば、胃の中からっぽになり、胃カメラ検査できる状態になります。
晩ご飯を前日夜10時までに終わらせれば大丈夫です。
夜10時以降、食事はとらないようにしてください。夜遅く食事をとると、胃の中に食べ物が残り、胃カメラで十分な観察ができなくなります。

 

胃カメラ前日、よくある勘違い

胃カメラ検査直前まで水分はのどの乾きに応じて、自由に摂っていただいて大丈夫です。
胃カメラ検査の時、朝ご飯を食べずに、絶食で病院に行きます。検査説明で、朝絶食と説明を受けるため水分も摂ってはいけないものと思っているかたあります。
脱水を避けるために、検査当日朝ご飯は絶食ですが、水分はは飲んでいただいて大丈夫です。
水、お茶、スポーツドリンクは大丈夫です。コーヒー、ジュース、ミルクなど色の付いた飲み物は避けてください。

 


胃カメラ検査の前日、いつも飲んでいる睡眠薬を飲んでよいでしょうか?

 

薬の服用は気になりますね。
胃カメラ前日、いつも飲んでいる睡眠薬を飲んでも大丈夫です。
胃カメラ前日に服用した錠剤が翌日、胃の中に残ることはありませんのでご安心ください。胃カメラ前日は緊張するものです、安定剤や睡眠薬をつかわれている方は、いつも通り服用していただいて結構です。

 


胃カメラ当日の食事や注意事項を教えてくだだい。
何に気をつければいいですか?

 

胃カメラ検査当日は、朝ご飯をたべず、病院から説明を受けた時間にご来院ください。朝絶食ですが、のどの乾きに応じて水分は摂取していただいて結構です。検査当日も水、お茶、スポーツドリンクは大丈夫です。検査の時に鎮静剤を使います。自転車、バイク、車でのご来院は避けてください。

 

胃カメラを受けた後、翌日の食事や生活の制限はありますか

 

胃カメラ検査の翌日の食事、家事、仕事、通学など制限は全くありません。
検査翌日、生活上の注意は特にありません。いつも通り、生活、仕事、通学していただいて大丈夫です。
検査翌日は、自転車、バイク、車の運転もちろん大丈夫です。

胃カメラ検査の流れはこちら

 

まとめ

・胃カメラ検査前日は夜10時までに晩ご飯を済ませる

・胃カメラ検査当日、朝は絶食、ただし水、お茶、スポーツドリンクはOK

・胃カメラ検査当日は鎮静剤を使うので、自転車、車の運転はさけましょう

大腸ポリープがあった場合、大腸がんに移行する確率とその予防

以前のコラムで、胃や胆嚢のポリープと違って大腸ポリープは癌化する可能性があることについて述べました。

大腸ポリープ、胃ポリープ、胆嚢ポリープ。良性だけど取ったほうがいいのはどれ?

では、大腸ポリープはどれくらいのものが癌になってしまうのでしょう?
今回は、その割合についていくつかの論文をご紹介したいと思います。

なお、(途中で嫌にならずに)最後までコラムを読んで頂くのが大事ですので、
煩雑になるため各研究モデル等詳細には触れません。
極力、消化器のジャンルの中ではimpact factorの高い雑誌からの論文を引用しております。
参考程度に斜め読みして頂ければと思います。

さて、日本の消化器学会では、
「6mm以上のポリープは基本切除」

「5mm以内のポリープは経過をみてもよい(例外あり)」
とガイドラインに記載されています。

もちろん、学会が適当に5mmで区切ったわけではなくて、
その根拠の一つとなった論文が、
Eur J Surg. 2001 Oct;167(10):777-81.
Histological assessment of colorectal adenomas by size. Are polyps less than 10 mm in size clinically important?
です。

すごーく大まかにまとめると、
10mm以下のポリープ、1228個のうちいくつに癌があったかを調査。
そうすると、
657個は腺腫といって、いわゆる今のところ良性の大腸ポリープだが、将来的に大腸癌になる可能性のあるポリープでした。
そして、5~10 mm以下のポリープの中には11個 (3%)はseverely dysplasticといって癌になりかけているものがあり、更に2個は癌になっていた。

逆に、5mm以下のポリープには癌は一つもありませんでした。

一つの論文では本当にその結論が本当に正しいかはわかりませんので、もう少しご紹介すると…、
Am Surg. 2005 Dec;71(12):1024-6.
The rate of adenocarcinoma in endoscopically removed colorectal polyps.
こちらは、3年間に検査した4,443個のポリープを調査しています。
結果として、3,225個が腺腫。
全ポリープのうちの11個が癌成分ありでした。
大きさ別では10mm以下だと0.07%、10~20mm以下だと2.41%、20mm以上だと19.35%のポリープが癌化していました。
前の論文のように5mmで区切られていないので、10mm以下の癌の割合がぐっと下がっています。
なんだか1cm以下なら大丈夫そうだけど、それ以上大きいとそれなりに癌化してしまう危険があるなぁという感じがしますよね。

ではここで、大きなポリープについて調べた論文を…
J Clin Gastroenterol. 2011 Apr;45(4):347-54.
Large colorectal polyps: endoscopic management and rate of malignancy: does size matter?
こちらは2cm以上のポリープのみを調査しています。
6年間で183個の2cm以上のポリープを大腸カメラで切除したものについて検討されています。
結論だけ述べると、10%は癌の中でも粘膜下層まで浸潤する癌であり、後日外科治療が必要なものでした。また、ポリープのうち11%のものは大きくて?(もしくは深かったり出血のリスクが高くて?)大腸カメラでは切除ができませんでした。
アメリカの論文のため日本にやや適さないところがあるのですが、
要は、20mmにまで成長する前にポリープはとっておいた方がいいということは言えると思います。

長々と書いてきましたが、ポリープは大きくなればなるほど癌化の可能性が高くなり、割合は少ないながら6mm以上から癌の可能性が出てくるので積極的に切除を勧めます。

では、ポリープが大きくなる速度はどれくらいなのか?
3mmのポリープが切除適応の6mmになるのにどれくらいかかるのか?
こちらも、いくつか検討した論文があるのですがこちらはまたの機会にしたいと思います。

ただし、正確に大きくなるスピードを予測するのは難しく、
個人的な意見としては、大腸ポリープがあるのにそのまま(大丈夫とは言われても)放っておく心的ストレスというものは相当量あると考えます。

また、今回は上げませんでしたが、5mm以下でもポリープの形態によって癌化の確率が高いポリープがあることが最近ホットなトピックであり、5mm以下でも積極的に切除する病院も多いかと思います。当院も可能な限り小さい内にポリープを切除することを心がけております。

今回の要点は、
「大腸ポリープは小さいうちにとっておいた方が無難。」
この一言をいうのに、こんなに長いコラムになってしまいました。

おしりから出血?わかりにくい痔と大腸がんの見分け方

トイレにいって便をしたら出血をした。

この場合、どういった直腸が痔からの出血や大腸癌からの出血にはあるのでしょうか?

大便時の出血には大きく分けて2種類あります。

  1. 下血:主にコーヒー色のような黒っぽい色の便の事を言います。
    要は黒色便、ですね。
    胃や十二指腸といった消化管の口側にある組織からの出血が原因となることが多いです。血液の中の鉄分が胃液で酸化されるので黒っぽくなるのですね。
  2. 血便:黒よりは赤に近い色の出血を言います。
    こちらは大腸や肛門といった消化管の下部からの出血でよく見られます。

ですので、今回は血便の中で出血の原因がわかるかどうか、です。

典型的な痔出血は、

  • 排便をして、トイレをみたら水が真っ赤だった。茶色い便があった。
  • 排便時は出血に気づかなかったが、ティッシュで拭いたら真っ赤な血が少量ついていた。
  • 排便時に肛門痛があった。
  • 普段便秘症、もしくはよく下痢をする(直腸内圧が上がるため)

こんな感じでしょうか。
特徴は、便には血がついていないor付いていても表面にごく少量ということです。
痔はもちろん、肛門にできますので大腸の中を通ってできた便自体は血が混ざっていないからです。

では、大腸がんによる出血はどうでしょうか。
概ね、排便自体に血が混じっていて赤黒いようなまだら模様の便がでる事が多いです。

とはいっても、小腸が終わってすぐの上行結腸にがんがあった場合は、全体が赤黒い便になることが多いでしょうし、肛門付近の直腸にがんがあった場合は、痔出血と鑑別することが難しいこともあります。

ですので、血便の性状では出血がどこで起こっているかとうい判断は大体可能なのですが、その原因は何かとなるとやっぱり大腸カメラで出血部位を見るしかないのですね。

便に血が混じっていた方、諦めて?大腸カメラを一度は受けましょう。

大腸ポリープ、胃ポリープ、胆嚢ポリープ。良性だけど取ったほうがいいのはどれ?

「ポリープがあるって言われたのよ。」

我々、中年以降の友人や同僚同士の会話で、健康よもやま話の一つとして結構聞いたり言ったりするセリフですよね。

じゃあ、ポリープって何でしょう?

医学的にはざっくりと言えば「粘膜から異常な細胞が増生してできる隆起」と定義されます。

ただし、出来る臓器によってそのポリープの顔つき(細胞の種類)はだいぶ違うのです。

子宮頚管ポリープ、鼻茸(鼻にできるポリープ)、声帯ポリープ・・・身体の至る所にポリープはできますが、ここでは、消化器由来のポリープ、大腸・胃・胆嚢ポリープについて紹介します。

大腸ポリープ、カメラで取ってもらったよ、という方は周りにも結構いらっしゃると思いますが、胃のポリープ(生検ではなくて)取ったよ、とか胆嚢ポリープ取ったよという方には滅多に出会わないと思います。

なぜでしょう?

発生率の差、ももちろんあるでしょうがこの3つのポリープには大きな違いがあるのです。

胃のポリープ・胆嚢のポリープが癌化することは滅多とありません。
(無いわけではないのですが)

しかし、大腸のポリープは切除することで癌化を阻止する重要な役割があります。

胆嚢ポリープとは

ほとんどがコレステロールポリープというポリープに分類されます。

ポリープという名前は付いていますが、どろどろっとした胆汁が胆嚢壁にこびりつき、マクロファージという細胞がこれを掃除してできた、いわばコレステロールのカスがたまってできたゴミ山のようなものです。

なので、他のポリープのように細胞が増生してできたポリープとは厳密には異なります。

このタイプのポリープはきれいな球形で数ミリ程度、胆嚢壁に数個あることが多いです。

これらを放置しても癌化することはありませんのでポリープに対する治療は必要ありません。

もちろん、定期的に経過をみることや脂肪分の多い食事の是正・高コレステロール血症があればその治療などは必要に応じて行います。

また、少数ながら他のタイプのポリープや胆嚢癌の初期像の可能性はありますので、上記のような典型的なコレステロールポリープの画像でない、10mm以上と大きい場合は注意が必要です。

胃のポリープとは

これも、よく胃のポリープがあったとは聞くものの、切除した、という方はあまり聞かないのではと思います。

胃のポリープは病理学的に大きく胃底腺ポリープと過形成性ポリープという2種類に分けることが出来ます。

胃底腺ポリープがあった場合は、確認目的に一部をつまんで顕微鏡でみてもらう(生検)をすることはあっても切除をすることはまずありません。

胃底腺ポリープは、(議論の余地はあるものの)胃の分泌腺の細胞が異常増殖してできる隆起です。

胃カメラでは、半球形で表面がつるんとしたφ5mm前後のものが多く見られます。
多発することも多く、何十個とできることもたまにあります。
滅多にない、よりは多いです。たまに、おられます。

このポリープはピロリ菌の感染していない胃粘膜にできる事がわかっていて、昔は私の上司は「幸せのポリープ」なんて呼んでました。
今ほど、健診でピロリ菌を調べたり、慢性胃炎があるだけで保険でピロリ菌が調べられる時代でもありませんでしたので、このポリープがあればピロリ菌はまずいないから安心、だったわけですね。

ピロリ菌感染が胃癌を引き起こすリスクをあげることは昨今、テレビなどでもよく取り上げられていますが、それはまた別コラムに譲るとして、
要は、このポリープは癌とは関係ないので「幸せのポリープ」なんて呼ばれていたのです。

厳密には症例報告レベルで癌化はあり得るのですが、基本的に癌化しないと考えていただいて結構です。

一方、過形成性ポリープ。
こちらは、ピロリ菌感染に伴い生じてくるポリープです。

胃カメラでは、赤みのあるブロッコリーのようにブツブツ・もりもりっとした隆起が特徴です。

こちらは胃底腺ポリープよりは癌化率が高いのですが、それでも2cm以下のポリープではほぼ心配がありません。

また、不思議なことに、ピロリ菌の除菌に成功すると過形成性ポリープはだんだんと小さくなり消えてしまうことが多いため、ポリープがあっても切除せずにまず除菌をすることが多いです。

ただし、2-3cmの大きなポリープで癌化を疑う時や、胃に入った食べ物でこすれて慢性的な出血を起こし、貧血の原因となっている場合は胃カメラから道具を用いて切除を行います。

ピロリ菌除菌の広まってきた最近では切除する必要のあるポリープに出会うことは稀です。

大腸ポリープとは

これは小さくても要注意です。
なぜなら胃や胆嚢のポリープと違って、今は良性のポリープであっても将来的に癌化する可能性があるからです。

大腸ポリープの癌化については、別コラムで詳細をお話する予定です。
ここでは、消化器内視鏡学会のガイドラインを軽く引用するにとどめます。

ガイドライン上は、径6mmを超えるものは将来の癌化、もしくは既に顕微鏡レベルで一部癌の成分のある可能性があるため切除が望ましいとなっています。

といっても、実際は径10mm以下のポリープで癌化しているものに出会うことは非常に稀ですのでむやみに不安になる必要はありません。

5mm以下のポリープをどうするのか(切除するのか、数年後に様子をみるのか)は、施設によって対応が違うと思いますので、こちらも別コラムで述べさせていただきますね。

当院では基本的に切除を行っております。

また、大腸ポリープは数個同時にできたり、数年後にまた別の場所にできたり・・・ということがよくありますので定期的な大腸カメラ検査が欠かせません。

今回のポイント:胃・胆嚢ポリープがあると言われてもそこまで心配することはない。
大腸ポリープは、今は良性であっても定期的に検査もしくは大きさによっては切除をしてもらったほうがよい。

ポリープと一言にいっても、色々です。

内視鏡検査で鎮静剤を使うことのメリット・デメリットとがん発見率の関係

突然ですが、皆さん、採血は好きですか?

「好きです!」と手を挙げる方は少ないでしょうが、興味津々にご自身の腕に針が刺さるところをじっと見つめられる方、少数ですがおられます。

一般的には、刺されるところを見るのは苦手な方の方が多いでしょうか。
お子さんもおとなしい子から、泣きながら逃げようとして大変な子まで様々です。

同じように、胃カメラ・大腸カメラ検査も受けられる方の反応は様々です。
検査自体に何の気負いもない方もいれば、不安で前の日は寝れない方もおられます。

また、自分の体内が見れるまたとない機会ですので、ずっと起きて見ていたいという考えの方もおられますし、頼まれても見たくない!と言う方もおられます。

基本的には、内視鏡検査に鎮静剤は全員に必須のものではありません。
胃カメラに限っては痛みは全くありません。
(大腸は癒着や炎症のある方では鎮静剤なしでは痛みがある方もおられます)。

ですので、胃カメラであれ、大腸カメラであれ

  • 以前鎮静剤なしで受けて全く問題が無かった。
  • 自分の検査を見ていたい

という方は鎮静剤なしでも良いと思います。
この方を仮にAさんとします。

しかしながら、

  • 歯磨きの際によくえづく。
  • 以前、胃カメラの検査中ずっとえづきっぱなしでつらかった。
  • カメラが体内に入っていく感覚が気持ち悪い、もしくは怖い。
  • 寝てる間に終わる方が気が楽。

こういう方は鎮静剤を使うメリットがあると考えられます。
この方はBさんとします。

内視鏡検査に鎮静剤を使うメリット・デメリットとがん発見率の関係

では、鎮静剤を使うと使わないでは癌の発見率は違うのでしょうか。

正直、Aさんには鎮静剤を使うメリットはあまりありません。
過去に経験があり、痛み等も伴わず問題なく検査をされています。
当院でもご希望の方には鎮静剤なしで検査を行っております。

では、Bさんの場合はどうでしょうか。

Bさんが鎮静剤を使用するメリット

  • 検査をしている際の不安をやわらげる
  • 検査自体の満足度が向上する
  • 次回の検査を恐怖から受けようとしないことがなくなる
  • 検査自体の精度があがる

実際のところ、Bさんにとってはいいことづくめです。
まず当日の検査自体が楽に受けられ、検査が苦痛ではなくなります。
そして、嫌な経験がないので、次回もカメラの検査を受けようという考えがでてきます。

これは見落としがちですが大事なことです。

今回は問題が無くても、
ピロリ菌の除菌を受けたことがある方、大腸ポリープの切除術を受けたことのある方など、
定期的にカメラで経過を見た方がよい方がおられます。

一度のつらい検査の思い出で、数年以上カメラを受けることなく過ごされ
胃癌や大腸癌ができてしまったら、、、
最初の検査はその人にデメリットしかもたらしていないと言わざるを得ません。

また、当日の検査にしても

    • 鎮静剤なしで、患者さんがずっとつらそうな顔をしている、鼻が痛いなどの訴えがあり、できるだけ早めに検査を切り上げざるを得なくなる。
    • 胃カメラの最中のえづき(嘔吐反射)が強く、胃が十分に膨らんだ状態での検査ができない。(見えない箇所が必然と生じる)
    • 大腸カメラに至っては痛みで検査の完遂率が落ちる。

といったことが起こりかねません。

つまり、鎮静剤を使うことで検査の精度もあがりますし、次回の検査へのいい橋渡しもできるわけです。

題名にある「鎮静剤使用とがん発見率の関係」、いわずもがな、ですね。

具体的なパーセンテージとして挙げるのは不可能ですが、検査の精度の向上による発見率の差、次回の検査を受けるか受けないかでの癌を発見できるか否かの差があるのはおわかりいただけると思います。

では、鎮静剤をつかうデメリットはどうでしょうか。

  • 過剰な鎮静剤使用による呼吸抑制
  • 逆行性健忘が起こる可能性がある
  • 当日の自動車・自転車の運転ができない

当院での鎮静はミダゾラムという薬剤を使用しております。
内視鏡検査に使用する薬剤としては一番広く使われている薬剤ではないでしょうか。

使用量は、不安を除去する軽度の鎮静~意識下鎮静を心がけております。
つまり寝ておられても声かけをすると起きる事ができ、検査が終わるとすぐに歩いてリクライニングチェアまで移動できるレベルの鎮静です。

検査後はそのまま診察室へ行かれる方もおられますが、30分ほどリクライニングチェアでお休みされる方が多いですね。

ミダゾラムという薬剤には過剰な量を使用した場合は呼吸回数が減るという副作用がありますが、当院ではご年齢に応じた使用量を設定しており、酸素吸入が必要な呼吸抑制が生じたことはありません。
もちろん、検査中は酸素濃度の測定を血圧測定と合わせてモニターしております。

逆行性健忘というのは、後になってその時の事を覚えていないことを言います。
ごく稀に検査後の診察での説明を覚えていない患者さんがいらっしゃいますが、こちらも使用量が少ないためか滅多におられないというのが当院での印象です。

私的に一番のデメリットは、当日の運転ができないこと、でしょうか。

ミダゾラムは使用量が少なくても、ある程度の時間が経っても周囲への注意が散漫になることがわかっていますので当日の運転は厳禁です。

いかがでしたでしょうか。
あなたはAさん、Bさんどちらに当てはまりますか?

下腹部が痛いときに考えられる7つの病気

救急車を呼ぶような激痛ではないけれど、下腹部がしくしく痛む時について考えられる病気についてご説明いたします。

まず下腹部にどのような臓器があるでしょうか。
大きく分けると3系統に分かれます。
消化器系(大腸、小腸)
婦人科系(子宮、卵巣)
泌尿器科系(膀胱、前立腺)
が下腹部にある臓器です。

消化器系(大腸・小腸)などの痛み

大腸にばい菌がつくと当然痛みがでます。

食あたり(感染性腸炎)、憩室炎、急性虫垂炎です。
大腸の動きが過敏になりすぎても、しぶる痛みがでます。

過敏性腸症候群です。

大腸の流れが悪くなる病気でもお腹が痛くなります。
大腸がんで腸の中が狭くなると便秘、痛みががでてきます。

婦人科系(子宮・卵巣)などの痛み

子宮内膜症では、生理周期毎に痛みを繰り返します。
卵巣に出血がおきても、下腹部痛をおこします。

泌尿器科系(膀胱・前立腺)などの痛み

膀胱にばい菌がつく、膀胱炎は、下腹部の重だるい痛みの原因となります。
前立腺にばい菌がつく、前立腺炎は、高熱がでたり、下腹部痛の原因となります。

下腹部が痛いときに考えられる7つの病気

1.急性虫垂炎(盲腸)

いわゆる、盲腸です。

激しい痛みで病院を受診するイメージがあります。
腹膜炎や穿孔(腸に穴があく)を起こすと激しい痛みをともないますが、比較的ゆるやかな経過の急性虫垂炎もあるのでご注意ください。

痛みの性状としては、右下腹部が痛い、歩くとひびく、笑うとお腹にひびく痛みです。
「ひびく痛み」がくせ者です。
「ひびく痛み」があるときは腹膜炎といってばい菌がお腹に散らばっていることがあるので急を要します。
腹部の触診(お腹を押した時の痛み、堅さ)、血液検査、腹部エコー、CTなどで診断します。

2.憩室炎(けいしつえん)

年齢とともに大腸にポケットのような袋がでてきます。
このポケットにばい菌がついて痛むのが憩室炎です。
急性虫垂炎と症状は似ていて、痛みの性状としては、右下腹部が痛い、歩くとひびく、笑うとお腹にひびく痛みです。
腹部の触診、血液検査、大腸カメラ、腹部エコー、CTなどで総合的に診断します。
食事制限などで腸をやすめることと、抗生物質が治療の中心となります。

3.感染性腸炎(食あたり)


生の鶏を食べた数日後にお腹が痛む。

バーベキューで火の通っていない肉を食べる等して数日後に腹痛や下痢、発熱を起こします。
特にホルモン等は内蔵なので、もともと菌を持っているので「腸管出血性大腸菌(O157、O111など)」や「カンピロバクター」による食中毒の危険性もあります。

食事内容(過去数日を振り返ってなにを食べたか)、渡航歴(外国旅行先での食事、水)など経過が診断に大切です。
血液検査、便培養(便の雑菌を調べる)などを併用して診断します。

4.過敏性腸症候群

腸の動きが過敏になりすぎるとお腹が痛くなります。

便が出る時にお腹痛くなることは誰でもありますよね。

このような腸がしぶる痛みを繰り返す病気です。
過敏性腸症候群には、下痢型、便秘型、混合型があります。
腸がうまく動けない、逆に動かなくていい時に動き過ぎるので痛みがでます。

お腹が調子悪くなった経過、腹痛の度合いなどから診断します。

腸に痛みの原因となる他の病気が潜んでいないかどうか確認が大切ですので、大腸カメラによる大腸のチェックは大切です。

過敏性腸症候群だろうと、自己判断は禁物です。
過敏性腸症候群は、下痢型、便秘型に応じて、薬、食事など生活改善で治療できます。

5.大腸がん

大腸がんによる痛みは、がんが大きくなり腸の中が狭くなることからくる痛みです。

癌で狭窄して便が通りづらくなるので便秘をともなうこともあります。

便がしっかりと太い便であったのが、便が細くなるこもあります。
大腸カメラによる大腸の精密検査が何より重要です。

治療方針をきめるために腹部CTやPET検査などを併用して総合的に癌の広がり(ステージ)を診断、治療です。

6.子宮内膜症

子宮内膜は生理の周期で、増殖、剥離(はがれ落ちる)をくりかえしています。

子宮内膜症とは、子宮の内側(内側)にしかない子宮内膜の細胞が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜、大腸など)で増殖と剥離を繰り返すときに起きる病気です。

子宮内膜症は、婦人科での内診、エコー、その他MRI検査など総合的に診断します。
生理周期を止める治療が中心となります。

ホルモンで擬似的に妊娠状態として生理を止める、逆にホルモンを抑えて擬似的に閉経後状態として生理をとめる治療などがあります。

7.膀胱炎

体の外と膀胱は距離的に近いために、外からばい菌が入って膀胱炎を起こします。

特徴的な膀胱炎の症状は、トイレ(尿)になんども行きたくなる、おしっこが出るときに痛い(排尿時痛)です。
多くの場合下腹部の重だるい痛みもともないます。

尿の検査(おしっこの中にばい菌と戦う白血球が出ているかどうか)で診断をします。
治療は抗生物質の服用です。

 

 

下腹部の痛みは、内臓以外にも原因があるかもしれない

下腹部にある主な臓器は、大腸、子宮、卵巣、膀胱ですが、痛みの原因となるのは内臓だけではありません。
内臓以外に神経、皮膚などが原因の痛みもあります。

帯状疱疹は、こどもの頃にかかった水ぼうそうウイルスが大人になってから悪さをする病気です。
神経の中に潜んでいる水ぼうそうウイルスが活動すると、帯状疱疹を起こします。皮膚に横一列にならぶ赤いぶつぶつが出てくる痛い病気です。
下腹部がなんとなく痛いと思っていたら数日後に皮膚にぶつぶつが出ている経過をとります。
非常に痛い病気ですが、特効薬があります。
ゾビラックス、バルトレックス、アメナリーフがウイルス増殖をおさえる特効薬です。特効薬をすみやかに服用することで何年も続く帯状疱疹後神経痛をさけることができます。

まとめ

下腹部が痛いときに、便秘だろうと自己判断せず、どこからの痛みであるか診断をうけることが大切です。
かかりつけの先生に相談、診察をうけましょう。
かかりつけの先生に、血液検査、大腸カメラ、腹部エコー検査(超音波検査)など必要な検査、診察で総合的に判断してもらいましょう。

腫瘍マーカーが正常値でも、癌の場合がある事実。逆もしかり。

人間ドック、定期検診、皆さんはされておられますでしょうか?

癌は早期発見が大事。まさにその通りだと思います。

人間ドックの検査セット内容をみると、PET-CT・胃カメラ・腫瘍マーカーが一日で受けられるもの、よくあります。
何なら、アミノインデックスという新しい腫瘍発見マーカーも追加できます!とかも最近よく見ますよね。

「PET-CTも胃カメラも便潜血も異常なしでした。でも、腫瘍マーカーだけ陽性だったんです…、アミノインデックスだけランクCだったんです…」と不安げに来院される患者さん。
時々診察このような患者さんをすることがあります。

他の画像検査が絶対正しい!と言いたいのではないのですが、この患者さんはこの先どうすればいいのでしょう?
毎日、「私、癌かも?」と不安に過ごさないといけないのでしょうか。

腫瘍マーカーが陽性だと必ず癌?

そもそも、腫瘍マーカー(癌マーカー)って一体何でしょう?
腫瘍マーカーとは
身体に癌ができると、血中濃度があがる物質。
ざっくり言うとこんな感じでしょうか。

全ての腫瘍マーカーがそうという訳ではないですが、健康な身体では

ほとんど産生しない物質を、癌ができると癌自体がたくさん産生するから
上昇してくるものです。

ここで、「ほとんど」と申し上げたのは、そうでない方も少なからずいるからです。

多くの腫瘍マーカーは、健康な人を正しく陰性と判定する率を95-98%に設定しています。
(これを特異度、と言います)

これは逆に言うと、癌のない健康な人でも2-5%で陽性になってしまうと言っているのと同じなのです。

また、特異度と対になるものとして、癌にかかっている人を正しく癌であると判定する率を「感度」といいます。

感度は残念ながら95%もある腫瘍マーカーなんて無いのではないでしょうか。
例えば80%とした場合、癌である人のうち、20%の人は腫瘍マーカーがあがらないことになります。
「感度80%、特異度95%の腫瘍マーカーでご自身の身体に癌があるかどうかチェックしましょう。」
こう聞くと、すごく的中度の高いマーカーのように感じますが、実際は上述したとおりの精度なのです。

ちょっと、読むのがしんどくなる内容になってきましたね。

さらに専門的になるので割愛しますが、興味のあるかたは腫瘍マーカーやアミノインデックスの「陽性的中率」について調べてみられるとさらに理解が深まると思います。

腫瘍マーカーとは

では今度は、具体的な腫瘍マーカーをあげてみましょう。
例えば胃癌ではCEA、CA19-9という腫瘍マーカーが代表的なものになります。
ちなみにCEA・CA19-9は他にも大腸癌や膵臓癌・胆嚢癌、乳癌や甲状腺癌などで上昇することが知られている腫瘍マーカーです。

そのうちCEAの正常値は、0-5.0ng/mlです。
しかしながら、このCEAはヘビースモーカーでは高値を示しやすいことが知られています。

ヘビースモーカーのどれくらいの割合の方が陽性になるのかは残念ながらわかりませんが、10弱くらいまでの上昇は良くみます。
もちろん、非喫煙者でも10年来高値が持続してもお元気でいる患者さんも時折見ることがあります。

CEAが20-30以上で陽性であった場合にはやはり癌が存在している事を強く疑いますね。

そして大抵の場合は、上記で挙げたいずれかの癌ができているのです。

健康診断などで採血した際に、腫瘍マーカーを測ると思いますが、その際CEAが50や60といった強陽性が出た場合には、画像検査を全身くまなくすることをおすすめします。

ただし、こういった場合は、既に癌の症状があったりCT等ですくにわかる、要はある程度進行した癌がある事の方が多いです。

さて、PET-CT・胃カメラ、女性ならマンモグラフィー等々画像検査をしたその日に腫瘍マーカーも必要か。これ以上は特に申し上げませんが皆さんで考えてみてください。
もちろん、自費診療ですから検査を希望されることは個人の自由です。

腫瘍マーカーが陰性だった場合、癌は存在しない?

今度は、CEA・CA19-9が陰性だった方について。
私には胃癌は無さそうだ、と安心できるでしょうか?

脅すわけではありませんが、残念ながら言いきれません。
進行胃癌は無さそうだ・・・くらいは言えるかもしれません。
あくまでも無さそうだ、です。

先ほど、腫瘍マーカーは癌が産生する物質、と申し上げました。

わかりやすく言えば、癌が身体の中で成長していくのを助ける物質を作っているような感じです。
進行癌、つまり体内にある癌細胞の数が多いと産生される物質も相対的に多くなり腫瘍マーカーは高値になります。

では、早期癌はどうでしょう?
胃癌では、昨今の胃カメラの画像技術の進歩により直径1cm程度の癌も見つかるようになってきました。
その場合、腫瘍マーカーは上がるでしょうか?

上記の理論で言えば上昇する率が非常に低いことがおわかりいただけると思います。

結局のところ、現在の医学では胃カメラ等の画像検査を上回る癌発見技術はいまだ無いと言わざるを得ません。

なんだか、腫瘍マーカー良いこと無しのような説明をしてしまいましたが、癌のvolumeを表す指標になりますので、治療中の患者さん、術後の再発がないかのチェックには有用だと思います。

どんな検査も、やみくもに信用するのではなく、
症状や検査・画像所見を総合して考えることが大事ですね。

日帰り内視鏡手術(大腸ポリープ切除)について

中島クリニックでは大腸カメラを行った際、基本的に計10mm以下のポリープに対して同日ポリープの切除をおこなっております。
大腸カメラについてはこちら

ポリープがあった場合、
その大きさ、形、場所によって切除の器具を使い分けています。
今回は大腸ポリープを切除する代表的な方法である、内視鏡的粘膜切除術EMR(Endoscopic Mucosal Resection)をご説明したいと思います。

ひらべったいポリープ

ポリープ、と一言でいっても平べったいコインのような形のものから、有茎性のさながらシメジのような(食べ物にたとえてごめんなさい)ものまで様々な形をとり得ます。

その中でも、どちらかというと平べったいタイプのポリープに対してEMRを行なう事が多いですね。

その具体的な方法は、

まず、ポリープは大腸粘膜という表面の層に出来るのですが、その下の層の粘膜下層という場所へ生理食塩水を注射します。

ポリープを浮かせているところ

大腸の壁は順に、粘膜→粘膜下層→筋層→大腸の外(腹腔)という層から成り立っているのですが、そのうちの粘膜下層だけがお水を注射されたことでふくれあがるのです。
ミルクレープ状態の層が一層だけ一部厚くなる感じですね。

なぜこんな事をするかというと、ポリープを切除するときに一番気をつけないといけないのが大腸の外まで穴が開いてしまうことです。ポリープの切除は焼いて溶かすため、やけどが筋層に及んで穴が開いてしまうこともあります。

そうならないように、粘膜下層に切りしろを作ってあげます。

ポリープを切っているところ

ポリープのある粘膜を取り残さないように粘膜下層でしっかり切りたい、でも穿孔は起こしたくない。だから、粘膜下層に注射をします。

切りしろを確保しておいて、スネアという針金の輪っかをポリープにかけます。
この輪っかはカメラの手元で操作することができ、巾着袋のひもを締めるかのように、ポリープの根っこをこのスネアで縛ります(スネアリング)。

そして、縛ったスネアに通電をして、傷口を焼き溶かしながらポリープを切除します。
切除後出血があれば状況に応じてクリップで傷口を閉じます(クリップをしなくても基本的に傷口は1週間で治ります)。

有茎性のポリープの場合は茎の部分(正常粘膜)で安全に切除できる事が多いので、注射をせずにそのまま輪っかで茎を縛って焼き切ります(医学的にはポリペクトミーという手技になります)。

ポリープ切除後

さて、この切除したポリープ、どうなるのでしょうか。
大腸の中でコロンと転がったポリープ、カメラの中に吸い込むことができます。吸引した先にはこれまたそのまんまの名前「トラップ」がセットされており、このトラップへポリープは見事に回収されます。
ですので、ポリープはしっかり回収、病理検査へ回りますのでご安心ください。

ポリープの切除中、もちろんその後もポリープを切ることに対する痛みはありません。

手術後も一定時間安静にして頂き、その後お帰り頂けます。
但し、麻酔によりふらついたりすることもありますので、当日は車やバイクなどでお越しにならないようにしてください。
逆に普段と何のお変わりもないので活動的に動きたいところなのですが、1週間は注意が必要です。

傷口が治るときには、手の擦り傷などでもそうなのですが、新生血管という細い血管が生えてきて粘膜が再生していきます。この新生血管、何せ新しいのでもろいんです。
なので、切除して3-4日経ってからでもこの新生血管が破綻して出血することがあります。これは50-100人に1人の割合で起こります。

従って、ポリープを切除した後は1週間は激しいスポーツや血の巡りの良くなること、例えば長湯やゴルフ・テニスなどのスポーツなどはは控えてくださいね。

大腸カメラを丸ごとを知っていれば怖くない!|中島クリニックの大腸検査

大腸の検査を定期的にしていますか?
大腸カメラは皆さんが嫌いな検査の上位にあがる項目ですよね。

嫌いな理由としては、苦しそう。前に受けた時に痛かった。
怖い、、などさまざまだと思います。
中島クリニックの大腸カメラは痛くない、苦しくないで定評があります。
何故、苦しくないのか、当クリニックでの大腸カメラの実際についてご説明したいと思います。

ポイントは、

  1. しっかりとした準備
  2. 適切な大腸カメラの選択
  3. 医師の技量

の3つになります。

準備をしっかりとして腸の中をからっぼにしよう

まずは、しっかりとした前準備をすることが必要です。
つまり、カメラをうける前日からのお食事と、下剤の処置になります。
なぜなら、残便が残っていると見えにくい場所ができてしまったり、
残便を吸引(カメラである程度は吸引回収できます)する時間が余計にかかったりします。

果ては、残便で視野が確保できにくくなり、腸に注入する空気量が増えてお腹の張り感が強くなってしまいます。

ですので、前処置は痛くない大腸カメラを受けて頂くにあたり重要なポイントとなります。

当院では、通常の方には前日に検査食、前日の晩・当日朝と下剤・洗腸剤を服用して頂いております。
入念な前準備の説明はこちら

お食事で食物繊維の多いものをとると、当然便の量が増えますので、
前日は消化のよいものをとって頂く方がよいのですが、個々人で準備となると悩まれる方が多いのが現状です。


中島クリニックでは、間食のビスケット、晩のおかゆ・ハンバーグといった検査食を提供しておりますので安心して食事をして頂くことが可能です。
もちろん、(味は結構好評なのですが)検査食はちょっとなぁ…という場合は前日のお食事について指導させて頂くことも可能です。

その後の下剤(ラキソベロン内用液)・洗腸剤(マグコロールP、モビプレップなど)の選択に関しては、排便が毎日ある方、便秘症の方などで医師が適切なものを選択させて頂いております。特に便秘症の方には、ある程度以前からの緩下剤の内服など、お一人お一人に応じた処置をさえて頂いております。

下剤について調査したブログはこちら
スピードの「モビプレップ」、味の「マグコロールP」

さて、患者さんに頑張って頂くのはここまでです。

適切な大腸カメラの選択~患者さんに負担の少ない良質な機器を取り入れる

続いてのポイントは
適切なカメラの選択、です。

当院では、カメラの検査は全てオリンパス社の最上位専門施設用内視鏡システム、EVIS LUCERA ELITEを使用しております。
これは、大学病院やがんセンターで使われている専門施設用内視鏡システムです。

西宮市内では、兵庫医科大学病院、県立西宮病院、西宮市立中央病院で同じ内視鏡システムが使用されています。

医療機器の進歩、とくに画像を扱う医療機器、胃カメラ、大腸カメラ、CTなどの医療機器の発達はめざましいものがあります。

最先端の技術、過去から蓄積された技術の粋、すべては最現況最新のシステムに投入されます。
画像解像度、画質分解能すべてにおいて、最新機器が最良の選択枝となります。

このシステム専用のカメラとして発売されている大腸カメラのシリーズが主に290系です。当院では主にPCF-H290ZIというカメラを用いております。

以前の大腸カメラに比してさらに口径は小さくなり(φ11.7mm)、かつポリープなどがあった際には拡大観察が110倍まで可能となりました。
検査を受ける方にとって、カメラは細い方が楽に受けることができます。
以前の大腸カメラより細いけどコシがあるので挿入しやいため、より苦痛のない検査が可能となりました。

PCF-H290ZIというカメラは、カメラは細く、非常に鮮明な画像がえられ、拡大観察もできます。
患者さんにやさしく、高画質で最良のスコープです。

過去になんどもお腹の手術をされた方、子宮内膜症や慢性憩室炎を繰り返している方は、癒着で腸管が屈曲変形しており、通常のカメラで検査が出来ないことがあります。
癒着など通常カメラで検査ができない方用に、専用のさらに細いカメラも用意しております。
直径9.2mmと世界一細い大腸カメラです。

このように、患者さんに負担が少なく、かつ精度の高い機器を使用することで、病気の早期発見にもつながるので安心して大腸カメラを受けて頂く要因のひとつとなっております。

熟練した経験と技量をもつスタッフの導入

そして最後に大事なことは医師の技量です。

これは、言わずもがな、ですね。
大腸カメラは、まず大腸の一番奥、盲腸まで挿入をしてから観察をしながら肛門まで戻ってくる検査になります。


つまり、挿入時にはできるだけ空気を入れずに奥まで到達した方が良いのですが、技術が未熟な医師の場合は次に進む場所がわからずついつい空気の量が多くなってしまいます。

そうすると、お腹の中で腸が膨らむので患者さんもしんどいですし、腸がふくらむと挿入自体が実はどんどん難しくなっていきます。

我々は、しぼんだ腸管をあたかもアコーディオンのようにたぐり寄せながら進んでいくのですが、空気がはいると当然腸をたたむことができなくなってしまいます。大腸の一番奥まで到達が困難になってしまうのです。

中島クリニックでは、内視鏡検査スペシャリストである、消化器内視鏡専門医のみが検査をおこなっております。

大腸検査の熟練度を判断する指標のひとつに検査の完遂率があります。

複雑に屈曲した大腸のたわみを解除しながら、大腸の一番奥まで内視鏡を挿入できた割合です。
大腸カメラ検査の完遂率は99.8%以上を保っております。

2016年度大腸検査完遂率は100%でした。

他院の検査がつらかった、痛みで途中で検査をやめてしまったという方も是非ご相談ください。

 まとめ

正確で楽な大腸検査のため、3つがそろうことが大切です
1. 大腸検査前の検査食、患者さんにあう下剤選択
2. 適切な大腸カメラの選択
3. 医師の技量

中島クリニックでは患者さんの不安を軽くするため、きちんと丁寧に説明させて頂いております。
従って一度診察をして事前準備を入念に行っております。
大腸カメラ検査の予約はお電話ではできませんが、大腸カメラについてお問合せがありましたらお気軽にご連絡ください。

胃カメラ検査で簡単にできる!痛くない3つのコツ

健康診断の胃バリウムで要精査になってしまった方で
とーっても不安げに診察室に入ってこられる方がおられます。
胃バリウム検査で再検査の場合、胃カメラを受けることになります。
どうしてそんなに不安なのかと患者さんに聞くと、
「あんなしんどい検査は他に無い!」と家族に言われたとか、
ひどい時には「以前の検査がトラウマになっている。」とおっしゃられる患者さんもいらっしゃいます。
胃にカメラを入れる、、、というだけで不安になってくる方も多いのではないでしょうか。

医者の方にしてもできるだけ患者さんの不安を取り除いて、楽に受けて頂きたいですので、
ここでは、胃カメラを受ける際のコツをお話させて頂きます。

もちろん、検査をする医師の技術不足による苦痛は論外です。
しかし、確かに胃カメラの検査を受けるのが得意な方と苦手な方がおられます。

胃カメラは本当にしんどい検査?不安を取り除く胃カメラを受けるポイント

胃カメラの検査を受けられる方が、しんどくない検査にするために、気をつけるポイントはこの3つだけ。

  1. とにかく肩の力を抜くこと!
  2. とにかく喉の力も抜くこと!
  3. つばは飲み込まない!

これができれば大丈夫です。
・・・って言われても、なかなか難しいですよね。
そういった方のためにコツがあるんです。

肩の力を抜く

どんなときでも緊張していると肩に力が入ってしまいますよね。
いきなり喉の力を抜くと言われても難しい事が多いです。
まずは、検査前にまずは上がっている肩を落として、肩や首回りの力を抜きましょう。

緊張しないようにしようとすればするほど、緊張してしまうものです。

サッカーやラグビー選手のフリーキック、やバッターボックスに入る野球選手を想像してみてください。
みんな緊張をほぐすためのルーチン(決まった動作)をもっています。
ルーチンとはバッターボックスに入ったイチロー選手が、
まずバットを立てる、スコアボードを見る、その後バットの先を通してピッチャーを見る、のような動作です。
複雑なルーチンは不要です、。
胃カメラ検査前のルーチン「肩を下げる」これをやってみましょう。

のどの力を抜く

中島クリニックでは主に細径内視鏡を用いた経鼻での内視鏡を行っております。
それでも、カメラが喉を通りますので、喉の痛みは無いですが物理的に「喉にカメラがある」違和感はどうしてもあります。
その時に、「痰が絡んだときに喉を鳴らしてだそうとする」ような力の入れ方をする方がおられます。
通常の生活で喉が気持ち悪いときに私たちがする行動なので、この動きをされるのは十分理解できます。
  が、胃カメラの際これは禁物です。
できるだけ、喉の力を抜いて(うどんをつるん!と飲み込む感じ)、違和感が気になる場合は目を開けて他のものに注意を逸らす事をお勧めします。
当院で使っている胃カメラは直径5.4mmの極細径カメラです。
鉛筆の直径が7.2mmです。鉛筆よりも遙かに細径です。
安心して、うどんのようにつるん!とのどを通ります。

 つばを飲み込まない

胃カメラの検査前には、喉の反射を抑えるため麻酔のスプレーを行います。

のどの反射とは、歯ブラシが喉の奥に触ったときなどにおえっとなるような反射のことです。

検査中は反射が抑えられて楽に検査を受けられるのですが、つばを飲み込むと喉の動きが麻痺しているため、むせる原因となります。

口の中につばがたまると無意識に飲み込んでしまうものですが、
胃カメラの時は、意識して、あえて飲み込まずに外に出しましょう。

口のところに受け皿を置いておりますので、遠慮する必要はありません。

顔を少しベッド側にうつむせ気味にして、出てきたつばは飲み込まずに受け皿に全て出してしまいましょう。

胃カメラは意識下鎮静で受けられるため、無理をせずに受けられる

そうは言っても上手にコツを使えない人のために、中島クリニックでは意識下鎮静という方法をおこなっております。
意識下鎮静法とは、少量の鎮静剤を使い、ほんやりした状態で検査をする方法です。
イメージとしては朝の寝起きのような感じでしょうか。

会話はできる程度の軽い鎮静ですが、不要な緊張はとれ、肩の力が抜けた状態になります。

胃カメラを楽に受ける具体的方法

元々上手に胃カメラを受けられる方も大勢おられますが、
胃カメラに苦手意識のある方は、
検査前に上記のポイントを思い返してみてください。

  1. 検査前のルーチン(肩を下げる)
  2. のどの力を抜く
  3. 口の中にたまったつばは、外に出す

この3つを意識するだけで、きっと、「胃カメラなんてたいしたことない」と思えるはずです。