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  • 細い便の原因と対処法を徹底解説【画像で見る注意ポイント】

    細い便が続くと「もしかして重い病気かもしれない」と不安になる方も少なくありません。何日も細い便が続く場合や、色や形状が普段と大きく異なる場合は、早めに原因を見極めることが大切です。本記事では、細い便が具体的にどのような状態であり、考えられる主な原因や対策について分かりやすく解説していきます。 体調管理の一環として、自分の便の状態をこまめにチェックすることは健康を維持する上で非常に重要です。普段あまり意識していなくても、便の太さや色、匂いの変化は体からのサインである可能性があります。健康的な便はバナナのような形をしており、適度な水分を含んだ柔らかさと程よい太さが理想とされています。 そこで本記事では、実際の画像例を交えながら、細い便の注意ポイントや病気との関連性、検査の選択肢まで幅広く解説します。さらに、食生活や運動習慣を見直すことで便の状態を改善する具体的な方法についても紹介します。ぜひ最後までご覧いただき、日々の健康管理に役立てていただければ幸いです。 細い便とは?正常な便との違いと基準 細い便は一般的な正常便と比べて明らかに異なる形状をしており、その原因も複数考えられます。まずは細い便が何を指し、普通の便とどう違うのかを確認していきましょう。 一般的に正常な便は1日1回から2日に1回のペースで排便され、色は黄土色や茶色を帯びています。バナナのような形状で、程よい柔らかさと太さがあるのが特徴です。一方、細い便とは通常よりも明らかに直径が細く、排泄時に「いつもより細い」と感じる程度の差がある状態を指します。 細い便は一時的な食事の変化や水分不足で起こる場合もありますが、原因が不明なまま長期間続くときは大腸などの消化管で何らかのトラブルが起きている可能性があります。たとえば腸の一部が狭くなっている、腸の動きに偏りが生じているなど、さまざまな要因が想定されるため注意が必要です。 画像で見る正常な便と異常な便の見分け方 正常な便と異常な便を見分けるためには、太さや硬さだけでなく、色調や粘液の付着状況も重要な指標となります。画像などで比較すると、健康な便はバナナ状を保ち、表面がなめらかで相対的ににおいもきつくない傾向にあります。一方で、細長く固い便や明らかに細い便の場合は、腸で便がスムーズに通過していない可能性があるので、継続的に観察していくことが大切です。 細い便が続くときに疑われる病気 便が細い状態が長期的に続く場合、重大な病気の可能性があります。特に注意が必要な疾患について詳しく見ていきましょう。 細い便が続く背景には、大腸がんなどの重篤な疾患が隠れているケースがあります。こうした疾患は便になんらかの変化をもたらしやすく、発見が遅れると治療が難しくなる場合もあるため、早期に異変を察知し医療機関を受診することが重要です。特に中年以降の方や、家族に大腸がんの既往歴がある方はより一層の注意が求められます。 また、胃腸の不調や炎症性の腸疾患など比較的軽度の病気でも、腸の動きが乱れて便が細くなる場合があります。原因を特定するには専門の検査や医師の診断が必要ですが、自己判断では軽視できないサインであることを心得ておくとよいでしょう。 大腸がんと細い便の関係 大腸がんは、腸内に腫瘍が形成されることで内腔が狭くなり、便が細くなる代表的な原因の一つとされています。特に早期の大腸がんでは目立った自覚症状がない場合も多いため、便の形状変化や便潜血などのわずかな兆候を見逃さないことが大切です。急に細い便が続く、あるいは血が付着しているなどの症状がある場合は、速やかに医療機関での検査を検討する必要があります。 大腸ポリープや過敏性腸症候群などその他の疾患 大腸ポリープは腸壁の一部が隆起する良性の病変ですが、大きくなると腸管を圧迫して便が細くなる原因になります。さらに過敏性腸症候群や炎症性の腸疾患なども、腸の働きを乱し便の状態を変える一因となります。これらの疾患は放置すると症状が悪化することもあるので、気になる症状が長引く場合は早期に専門医を受診しましょう。 症状が続く場合の検査方法と選択肢 細い便が続いている場合、早期に医療機関を受診し、適切な検査を受ける必要があります。どのような検査があるのか見ていきます。 まずは通常の内科や消化器内科などを受診し、問診と触診、血液検査など基礎的な検査を受けるのが一般的です。その結果や症状の度合いによっては、大腸カメラやCT検査、エコー検査など、より精密な検査へと進むケースがあります。いずれの場合も、医師と相談しながら最も適した検査方法を選ぶことが重要です。 検査を受ける際は、便の色や形状のほかにも、排便時の痛みの有無、便意の回数や時間帯などの情報を整理しておくとスムーズです。また、可能であれば定期的に便の写真を撮っておくと変化の経過を伝えやすく、診察もより的確に進めやすくなります。 大腸カメラ検査が必要なサイン 大腸カメラは大腸内部を直接観察できるため、細い便が続いている原因を特定するには非常に有効な検査です。腹痛や血便が同時にある場合、または长期的に便通や形状が変わっている場合は、早めに大腸カメラを検討した方がよいでしょう。検査自体は事前の下剤が大変というイメージもありますが、早期発見・早期治療につながる大切な手段です。 便の状態を専門医に伝える際のポイント 医師に症状を伝えるときは、便の細さや硬さ、色の変化などを具体的に説明すると診断の助けになります。特にスマートフォンなどで便の画像を撮影しておくと、言葉では伝えきれない細かな差を確認してもらえるメリットがあります。また、いつから症状が始まったか、頻度はどうかなど、時系列で整理しておくと適切な検査や治療方針が立てやすくなります。 中島院長による「細い便」解説動画はこちら 細い便を引き起こす生活習慣の改善ポイント 細い便が続く背景には、日常の食生活や運動不足、ストレスなどが大きく影響している場合があります。生活習慣を見直すことで改善を目指しましょう。 食物繊維の不足や水分摂取量の低下は、便を硬くし腸内の通過を遅らせる原因になりがちです。これらの要因が改善されるだけでも、便の形状や排便のリズムが整いやすくなる可能性があります。加えて、食事のタイミングやバランスを意識することで、腸への負担を減らす取り組みができます。 また、仕事や家事などでストレスを溜め込むと、自律神経の乱れを通じて腸の働きが低下しやすくなります。適度な運動やリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスが軽減され腸の動きが活発になることが期待できます。生活習慣の少しの変化でも、便の状態には大きな影響が出るため、根気強く取り組むことが大切です。 食事・水分補給で腸内環境を整える 食事では、野菜や果物、全粒穀物などの食物繊維を豊富に含む食品をバランス良く取り入れることがポイントです。また、1日に必要な水分を意識的に摂取することで、腸内の便が柔らかい状態を保ちやすくなります。こまめに水や白湯を飲む習慣をつけ、便秘や細い便が続くのを防ぎましょう。 適度な運動とストレスケアの重要性 ウォーキングや軽いジョギングなどの適度な運動は、腸の血流を改善し排便リズムを整える効果を促進します。また、日常生活でのストレスをうまくコントロールすることも腸の健康には欠かせません。ヨガや深呼吸、趣味の時間を設けるなど、自分に合ったストレスケアの方法を見つけて習慣化することが大切です。 よくある質問(Q&A) 細い便にまつわる疑問や不安を解消するために、よく寄せられる質問をまとめました。 細い便が出ると、すぐに病気を疑ったほうがよいのか悩む方は多くいらっしゃいます。実際には一時的な食生活の乱れや軽度の腸の不調によるケースもあり、必ずしも重い病気と結びつくわけではありません。以下のQ&Aをご参考にしていただき、ご自身の状態に合った対処法や受診のタイミングを見極めてください。 なお、疑問や不安が残る場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが望ましいです。専門医に相談すれば、適切な検査や治療の手順を踏めるため、より安心して対処できます。 便の画像は残しておくべき?医師への伝え方 便の画像を撮影しておくと、医師が形状や色、粘液の有無を確認しやすいため、診断の精度が向上します。撮影する際には、排泄後できるだけ早めに撮り、フラッシュを使わず自然光や明るい場所で撮影するようにすると色の変化が少なくすみます。プライバシーにも留意しつつ、必要に応じた範囲で医師に見せることで、より適切なアドバイスを受けられます。 受診は内科・消化器内科どちら?相談先の選び方 初期段階では、かかりつけ医として内科を受診しても問題ありませんが、細い便が長期間続く、血便がみられるといった症状がある場合は消化器内科への相談をおすすめします。より専門的な検査や治療を行う必要がある可能性が高いため、早めに専門医を受診したほうが安心です。症状の程度や続いている期間などを踏まえて、最適な受診先を選びましょう。 まとめ:早期受診と正しい対策で健康な便を取り戻そう 細い便に悩まされているなら、まずは生活習慣を見直し、早めの受診を検討することが大切です。正しい知識と対策で、健康的な便を維持していきましょう。 細い便が続く原因としては、大腸がんや大腸ポリープ、過敏性腸症候群などの疾患だけでなく、日常生活のストレスや食事バランスの乱れなども影響すると考えられます。もし便の状態に気になる変化が見られた場合は、自己判断で放置せず、専門医と相談しながら早めに対処しましょう。 適切な検査を受け、生活習慣を改善することで、細い便の症状は改善される可能性が高まります。健康的な便を取り戻すためにも、食事、水分、運動、ストレスケアといった基本的な習慣を見直しつつ、定期的に便の状態をチェックする習慣を身につけていきましょう。

  • 16時間断食は本当に効果がある?医学博士が語る、科学的根拠に基づく実践方法

    16時間断食とは何か 16時間断食とは、24時間のうち16時間を食事を摂らない時間として過ごし、残りの8時間のみで食事をとるという時間制限型のファスティングです。この方法は、食事時間を意識的に限定することで、胃腸を休ませ、体内の代謝リズムを整えることを目的としています。近年、断食時間に体内でオートファジーが活性化し、細胞内の老廃物の分解が促されることから、美容や健康面でのメリットが注目されるようになりました。 中島院長による「16時間ダイエット」解説動画はこちら オートファジーとは このオートファジーという機能は、空腹状態がある程度続くことで働きが強まり、体内の不要なたんぱく質や損傷した細胞成分を処理する役割を担います。こうした仕組みが明らかになるにつれ、単なるダイエット法としてではなく、内臓の機能回復や免疫力向上、腸内環境の改善といった目的でも16時間断食が取り入れられるようになってきました。 正しく理解したい「16時間断食」の位置づけ 近年、SNSやテレビなどで紹介されることの多い16時間断食は、確かに実践しやすいダイエット方法のひとつとして注目を集めていますが、実はそれ自体が体重減少や健康改善に特別な効果をもたらすという明確な科学的根拠は現時点では確認されていません。 特に医学的に重要なのは、「何を食べるか」「どれだけのカロリーを摂るか」といった栄養と摂取量の管理であり、食べない時間を延ばすことそのものが直接的に脂肪を減らしたり、健康を劇的に改善したりするという証拠は不十分です。 そのため、16時間断食を行う際は、それを「魔法の方法」と過信するのではなく、あくまで摂取カロリーを抑えるためのひとつの手段として冷静に位置づけることが大切です。体調に不安のある方や特別な配慮が必要な方は、自己判断で始めるのではなく、医師に相談のうえで取り入れるべきです。 以下に16時間ダイエットについての情報をまとめました。上記位置づけをしっかりと理解した上で取り入れるので、あれば以下の情報を参考に取り組んでみて下さい。 中島院長による解説はこちら 実際のスケジュールと断食中の過ごし方 16時間断食の基本的なやり方は、たとえば夕食を20時までに終えて、翌日の12時まで何も食べないというシンプルなものです。こうすることで自然に16時間の断食時間が確保されます。午前中は食事をとらずに、コーヒーや白湯、炭酸水などを飲んで過ごす方が多く、ブラックコーヒーのようなノンカロリーの飲み物であれば断食を妨げることなく摂取可能とされています。 この時間帯に空腹感を覚えることはありますが、体内では脂肪が分解され、エネルギーとして利用されるプロセスが進んでいます。最初は12時間程度から始め、徐々に14時間、16時間と伸ばしていく方法も効果的です。急激に断食時間を伸ばしてしまうと、ストレスやドカ食いの原因になる可能性もあるため、自分の生活リズムや仕事とのバランスを見ながら調整することが大切です。 断食中に口にできる飲み物や注意点 断食中の水分補給は非常に重要であり、水や白湯、無糖のお茶などが基本となります。特にブラックコーヒーは空腹感を抑える効果もあるため、実践者の間では支持されています。ただし、カフェインの摂取が多くなりすぎると、睡眠に悪影響を及ぼすことがあるため、摂取量やタイミングには配慮が必要です。 一方で、砂糖を含むジュースや清涼飲料水は血糖値を急上昇させ、断食の効果を損なうだけでなく、オートファジーの働きを止めてしまう可能性があります。また、アルコール類は肝臓への負担を大きくし、内臓の休息という断食の目的に反するため、控えた方がよいとされています。 食事の質とタイミング 断食後に最初に摂取する食べ物は、その後の吸収や血糖値の変動に大きな影響を及ぼします。空腹状態の胃にいきなり脂っこいものや糖質の高い食品を入れてしまうと、血糖値が急上昇し、インスリンの過剰分泌を招くことがあります。このため、断食明けの最初の食事には、ヨーグルトやスムージー、野菜スープなど消化の良いものが適しています。 その後、昼食や夕食ではタンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく取り入れた食事を心がけることが、筋肉量を維持し、代謝を落とさないためには必要不可欠です。プロテインやナッツ類、野菜、海藻、良質な脂質を含む食材などを取り入れることで、腸内細菌の多様性も高まり、腸活の面でも良い影響が期待できます。 16時間ダイエットのメリット・デメリット 16時間断食によって期待されるメリットとしては、体重の減少だけでなく、体脂肪や内臓脂肪の減少、中性脂肪の低下、糖代謝の改善などがあります。また、腸内環境の改善により便通が整うことや、肌荒れが軽減し美肌につながるケースも少なくありません。さらに、消化器の負担が軽減されることで睡眠の質が向上し、体内時計のリズムも整ってくるという報告もあります。 一方で、断食によるストレスや低血糖症状、集中力の低下を感じる方もおり、無理をして継続しようとすると心身に悪影響を及ぼす可能性もあります。特に、妊娠中や授乳中の女性、持病のある方、薬を服用している方、40歳を過ぎて基礎代謝が落ち始めた方などは、専門医との相談のうえで実施することが望ましいです。 16時間ダイエット体験者の声と変化 実際に16時間断食を取り入れた人々からは、数字としての体重や体脂肪の減少に加えて、お腹の張りが軽減したことや便秘が改善されたという感想も多く寄せられています。中には「肌の調子が明らかに良くなった」「毎朝の目覚めがスッキリするようになった」と語る人もおり、生活全体の質が向上したと感じるケースもあります。 こうした変化は一時的なものではなく、継続することで定着しやすい傾向にあります。そのためには、過剰な制限に頼らず、日々の生活の中で自然に断食時間を組み込み、食べる時間と質に意識を向けていく姿勢が求められます。 まとめ「最強のダイエットは、自分に合った“継続できる習慣”である」 16時間断食は、ただ食事を制限するのではなく、体内の仕組みを活かしながら自律的に健康を整えていく方法です。成功のカギは、やり方を正しく理解し、自分に合ったスタイルで継続することにあります。断食は目的ではなく、あくまでも生活改善の手段のひとつであり、無理なく実践することで初めて、体質改善や美容、ダイエットといった成果につながっていくのです。 もし始め方に不安がある方や、体調との兼ね合いに悩まれている方は、ぜひ当院までご相談ください。内科的視点から最適なアドバイスをご提供いたします。あなたにとって“無理なく続けられる健康習慣”を一緒に見つけていきましょう。 医師からのアドバイスと注意点 目的は“体重を落とす”ことより“体質を改善する”ことと捉えることが大切 断食は“習慣”として無理なく続けられるかが成功の分かれ道 急激な体重減少や体調変化がある場合はすぐに中止を 自分に合った方法で継続することが最強のダイエット 16時間断食は「魔法」ではなく、「仕組みと工夫次第で効果的な習慣」です 大切なのは「無理せず、自分のライフスタイルに合った方法で取り入れる」こと 体調に不安がある方は、医師に相談してから始めましょう よくある質問(Q&A) Q. 断食中にどうしても空腹感がつらいときは? → ナッツ類や素焼きのチーズを“少量”摂るのはOKです。ただし、カロリーオーバーに注意しましょう。 Q. 断食明けにおすすめの食べ物は? → ヨーグルトや温野菜、スープなど消化にやさしい食材を選びましょう。いきなり糖質や脂質の多い食事は控えるべきです。 Q. 断食って本当に健康にいいの? → 個人差がありますが、血糖値や中性脂肪の改善、便通や代謝の向上など、多くの報告があります。ただし、糖尿病や肝臓疾患などがある方は必ず医師にご相談を。 中島クリニックYouTubeチャンネル 当院では健康情報をできるだけ多くの方に届けるためにYouTubeチャンネルを運営しています。質問も募集しておりますので、お気軽に動画のコメント欄に投稿してください。

  • 背中の痛みは放置NG:原因・危険な病気・対処法

    背中の痛みは筋肉疲労や姿勢不良などのよくある原因で起こる一方、心臓・血管、すい臓、腎臓など命に関わる病気のサインとして現れることもあります。 痛む場所や痛み方、発症のきっかけ、同時に出ている症状を整理すると、緊急性の判断と受診先選びがしやすくなります。 本記事では、まず確認すべきポイントと危険サイン、場所別の原因の考え方、検査・治療、家庭での対処と再発予防、受診目安をまとめます。 背中の痛みでまず確認するポイント(部位・痛み方・きっかけ) 受診の要否や原因の当たりをつけるために、「どこが」「どんなふうに」「いつ・何をして起きたか」を先に整理します。 まず「痛む場所」を言葉にします。肩甲骨の内側なのか、背骨の真ん中なのか、腰に近いのか、左右どちらが強いのかで、筋肉・背骨由来か、内臓の関連痛かの見当がつきます。 次に「痛み方」です。動かしたときだけ痛い、押すと痛い、深呼吸や咳で響く、じっとしていても痛い、刺すように走る、締めつけられるように重い、などは原因の方向性を分ける重要な情報です。特に、安静にしても治まらない痛みや、体勢を変えても変化が乏しい痛みは内臓や血管の可能性を考えます。 最後に「きっかけ」と「経過」を整理します。重い物を持った直後や長時間のデスクワーク後なら筋肉や関節の負担が疑いやすい一方、何もしていないのに急に始まった強い痛み、痛みが時間とともに増す、痛む場所が移っていくといった経過は要注意です。受診時は、いつからか、ピークの強さ、良くなる姿勢・悪くなる動作、発熱・吐き気・息苦しさ・排尿異常などの有無もセットで伝えると診断が早まります。 すぐ受診・救急を考える危険サイン(発熱・冷汗・息苦しさなど) 背中の痛みに加えて全身症状や胸部症状がある場合、心臓・血管や感染症など緊急性の高い状態が隠れていることがあります。 救急要請や当日中の受診を考える目安は、「急に始まった耐えがたい痛み」「冷汗・動悸・息苦しさ」「意識が遠のく感じ」「血圧が極端に高い/低い感じ」「胸の圧迫感」などです。胸が痛くないから安全とは言い切れず、心臓や大血管の病気では背中だけが強く痛むこともあります。 発熱を伴う背中の痛みは、肺炎・腎盂腎炎などの感染症、背骨周囲の感染(まれですが重症化しうる)も鑑別に入ります。寒気が強い、ぐったりする、水分が取れないほどの吐き気がある場合は我慢しないことが大切です。 神経の障害が疑われるサインも緊急度が上がります。足のしびれや脱力が急に出た、排尿・排便がうまくできない、歩けないほど痛いといった場合は、背骨や神経のトラブル(重い椎間板ヘルニアや脊髄の圧迫など)の可能性があり、早めの評価が必要です。 痛みが出やすい場所別に考える原因 背中の上部・中央・下部、左右どちらに強いかで、筋骨格系だけでなく内臓由来の痛み(関連痛)も含めて考えやすくなります。 背中は筋肉や背骨そのものが痛む場合もあれば、内臓の異常が「背中の痛み」として感じられる関連痛もあります。関連痛は、押してもはっきりした圧痛がない、体勢で変わりにくい、胃の不快感や吐き気など別の症状が同時にある、といった形で気づくことが多いです。 場所別の見立てはあくまで目安ですが、整理するほど受診の優先度と検査の方向性が定まります。特に、急な強い痛みや、息苦しさ・冷汗・発熱・黄疸・血尿などの「セットの症状」があるかどうかで、同じ場所の痛みでも緊急度が大きく変わります。 背中の上部が痛いときに疑う病気 肩甲骨周囲から背中上部の痛みは、首〜胸の背骨(頚椎・胸椎)や肩周りの筋緊張が原因になりやすく、長時間の前かがみ姿勢、スマホ操作、冷えや緊張によるこわばりで起こります。動かすと痛い、押すと痛い、温めると楽といった特徴があれば筋骨格系が疑われます。 一方で、咳や深呼吸で響く、息を吸うと痛い、発熱や咳がある場合は呼吸器(肺炎、胸膜炎、気胸など)も鑑別に入ります。背中上部は胸郭に近いため、呼吸に連動する痛みは重要な手がかりです。 さらに注意したいのが心臓・大血管です。胸の痛みが目立たず背中上部の痛みとして出ることもあり、突然の強い痛み、冷汗、息苦しさ、脈の乱れ、痛みが移動する感じがあれば緊急性が高い可能性があります。迷う場合は様子見より、救急を含めた早期受診が安全です。 背中の中央が痛いときに疑う病気 背中の真ん中(胸椎周辺)の痛みは、姿勢不良による筋疲労や、背骨周りの関節の負担で起こりやすい部位です。デスクワークや運転など同じ姿勢が続いた後に悪化し、姿勢を変えると軽くなるなら筋骨格系が有力です。 ピリッと走る痛みが肋骨に沿って出る場合は肋間神経痛も考えます。皮膚に触れるだけで痛い、服が擦れるとつらいなどの過敏さがある場合は、帯状疱疹の初期(皮疹が出る前)であることもあるため、片側に限局する痛みは観察が必要です。 内臓由来では、胃・すい臓・胆道のトラブルが背中中央に関連痛として出やすいのが特徴です。食後に悪化する、みぞおちの痛みや胸やけ、吐き気がある、飲酒後に強くなるといった関連があれば消化器系を疑います。また、突然の激しい痛みで安静でも変わらない場合は胸部大動脈など血管の病気も除外が必要です。 背中の下部が痛いときに疑う病気 腰に近い背中の痛みは、腰背部の筋肉疲労、腰椎や椎間関節の負担、いわゆるぎっくり背中・ぎっくり腰の延長として起こりやすい部位です。起き上がりや前かがみで悪化し、楽な姿勢があるなら筋骨格系が疑われます。 ただし、背中下部〜側腹部の痛みは腎臓・尿路の病気でも出ます。血尿、排尿時の痛み、頻尿、尿が濁る、発熱がある場合は尿路感染や結石の可能性が上がり、我慢すると腎機能や全身状態に影響することがあります。 また、下肢のしびれや力の入りにくさが同時にある場合は、神経の圧迫を伴う背骨の問題も鑑別が必要です。しびれが進行する、歩行がつらい、排尿・排便の異常がある場合は早急に医療機関で評価を受けてください。 右背中が痛いときに疑う病気(胆のう・肝臓など) 右側優位の背部痛では、胆のう・胆管のトラブル(胆石、胆のう炎、胆管炎など)をまず疑います。脂っこい食事の後に強くなる、右上腹部の痛みや吐き気を伴う、背中や右肩甲骨の下に放散する痛みがある、といったパターンは典型的です。 発熱や黄疸(皮膚や白目が黄色い)、尿が濃い、便が白っぽいなどが加わる場合は、胆道系の炎症や閉塞が進んでいる可能性があり、早めの受診が必要です。市販薬で一時的に痛みが引いても、原因が解決していないと再燃・悪化します。 右腎・尿路や右肺胸膜の病気でも右背中が痛むことがあります。呼吸で響くなら呼吸器、排尿症状があれば尿路、食後関連や黄疸があれば胆道というように、随伴症状で優先順位をつけると判断しやすくなります。 左背中が痛いときに疑う病気(胃・すい臓など) 左側優位の背部痛では、胃・食道の不調(胃炎、逆流など)や、すい臓の病気を鑑別に入れます。みぞおちの痛み、胸やけ、酸っぱいものが上がる感じ、食欲低下、吐き気が同時にある場合は消化器由来の可能性が高まります。 すい臓由来の痛みは、みぞおちから背中に抜けるように感じたり、前かがみで少し楽になったりすることがあります。飲酒後に悪化する、発熱や嘔吐を伴う、痛みが強く長く続く場合は自己判断で様子見しないことが重要です。 左腎・尿路の問題も左背中〜側腹部痛の原因になります。血尿や排尿痛があれば尿路、体重減少や症状の持続が目立つ場合は精査が必要というように、痛みの位置だけで決めつけず、経過と付随症状を必ずセットで考えます。 中島院長による「すい臓がん」解説動画はこちら 重大な病気が原因の背中の痛み 背中の痛みの中には、早期の検査・治療が遅れると重症化する疾患があります。代表例と特徴的なサインを押さえます。 背中の痛みで最も避けたいのは、「よくある肩こりだろう」と決めつけて重大疾患の初期サインを見逃すことです。特に血管・心臓・すい臓・腎臓は、発見が遅れるほど治療が難しくなったり、急変のリスクが上がったりします。 重要なのは病名を当てることより、危険なパターンを知って行動を早めることです。急な発症、これまでにない強さ、全身症状(冷汗・息苦しさ・高熱)、食事や飲酒・排尿との関連、体重減少や貧血のサインなどがある場合は、自己判断の限界を前提に受診を優先してください。 心臓・血管(狭心症/心筋梗塞/大動脈瘤/大動脈解離) 狭心症や心筋梗塞は胸痛が有名ですが、背中の痛みとして感じる人もいます。特に冷汗、息苦しさ、吐き気、強い不安感を伴う背中の痛みは、心臓由来を否定できません。高血圧、糖尿病、喫煙、脂質異常症、家族歴がある人はリスクが上がります。 大動脈瘤や大動脈解離は、胸や背中に突然起こる激痛が特徴です。痛みが「急に始まった」「引き裂かれるよう」「過去に経験がない」などと表現され、痛む場所が胸から背中、背中から腰へ移動することもあります。血圧の左右差、失神、手足のしびれなどがあれば緊急度はさらに高まります。 これらが疑われる状況では、我慢して様子を見るほど不利になります。自力で運転して受診するより、救急車を要請し、発症時刻と症状(冷汗、息苦しさ、痛みの移動、既往歴)を伝えることが重要です。 すい臓(急性すい炎/すい臓がん) 急性すい炎は、みぞおちから背中にかけての強い痛み、吐き気・嘔吐、発熱を伴うことが多く、飲酒や胆石が引き金になることがあります。痛みが強く食事や水分が取れない場合もあり、自己判断での経過観察は危険です。基本は入院のうえで点滴、痛みの管理、原因治療が行われます。 痛みが一時的に落ち着いても安心材料にはなりません。すい臓の炎症は体の負担が大きく、脱水や臓器障害につながることもあるため、早い段階で重症度評価が必要です。 すい臓がんは初期症状がはっきりしないことが多く、背中の持続痛、食欲低下、体重減少、黄疸、便の色が薄いなどの変化が手がかりになります。数週間以上続く原因不明の背部痛や、徐々に悪化する痛みがある場合は、早めに消化器内科で相談し検査につなげることが重要です。 腎・尿路(尿管結石/腎盂腎炎/腎梗塞) 尿管結石は、側腹部から背中にかけての強い痛みが波のように来る「疝痛発作」が特徴で、落ち着かないほど痛むことがあります。血尿が出ることも多く、吐き気を伴う場合もあります。痛み止めで一時的に軽くなっても、結石の大きさや位置によっては治療や経過観察が必要です。 腎盂腎炎は発熱、悪寒、だるさなど全身症状が目立ち、背中や腰の痛みを伴います。放置すると敗血症など重篤化することがあるため、高熱と背部痛、排尿時の違和感がそろう場合は早急に受診してください。 腎梗塞は頻度は高くありませんが、突然の強い側腹部痛・背部痛として現れ、心房細動など血栓リスクがある人では注意が必要です。急な痛みで原因がはっきりせず、血尿や吐き気を伴う場合は、救急を含めた評価が望まれます。 消化管(逆流性食道炎/食道がん) 逆流性食道炎は胸やけ、呑酸(酸っぱいものが上がる)、喉の違和感とともに、胸〜背中の痛みとして感じることがあります。食後や横になると悪化しやすく、生活習慣の影響を受けやすいのが特徴です。 一方で、飲み込みにくさ、食べ物がつかえる感じ、胸の奥の痛みが続く、体重減少、貧血、黒色便などがある場合は、炎症以外の病気も含めて検査が必要です。症状が長引くほど「慣れてしまう」ことがありますが、変化が出てきた時点で受診を優先してください。 消化管由来の背部痛は、姿勢や動作よりも食事との関連が強いことが多いです。食後の悪化、夜間の症状、胃薬で一時的に紛れるが再発する、といった経過は医師に伝えると診断の助けになります。 婦人科(子宮内膜症など) 子宮内膜症など婦人科疾患では、腰背部痛が月経周期と連動して起こることがあります。月経のたびに背中や腰が強く痛む、下腹部痛、排便痛、性交痛、不妊の悩みがある場合は、婦人科での評価が有用です。 婦人科の痛みは「体の使い方」と無関係に悪化することがあり、筋肉痛のように休めば回復するとは限りません。痛み止めで毎月しのいでいるうちに慢性化し、日常生活への影響が大きくなることもあります。 急激な下腹部痛や多量の不正出血、冷汗やふらつきを伴う場合は緊急性も考えます。ためらわずに救急を含めて受診し、妊娠の可能性がある場合は必ず伝えてください。 筋肉・骨・神経が原因の背中の痛み(姿勢・疲労・ぎっくり背中など) 動かすと痛む、同じ姿勢で悪化する、押すと痛いといった場合は筋骨格系が原因のことが多く、対処も異なります。 筋肉・骨・神経が原因の痛みは、体の使い方と強く結びつきます。長時間の猫背、反り腰、片側の肩で荷物を持つ、急な運動、睡眠不足やストレスによる筋緊張などが重なると、背中の筋肉や関節が過敏になり痛みが出ます。 特徴は、動作や姿勢で痛みが変化しやすいことです。前かがみで痛い、背中を反らすと痛い、首を動かすと肩甲骨の内側が痛む、押すと再現できるなどは筋骨格系を示唆します。いわゆるぎっくり背中は、筋膜や小さな関節の急な炎症・筋攣縮で起こり、動けないほど痛いこともあります。 ただし、筋骨格系でも注意が必要な例があります。転倒や強打の後の痛み(肋骨や背骨の骨折)、骨粗しょう症がある人の突然の背中の痛み(圧迫骨折)、痛みが夜間も強く体重減少がある(腫瘍など)では、早めに画像検査が必要になることがあります。痛みの背景(外傷の有無、年齢、持病、がんの既往)まで含めて判断します。 検査と診断の流れ(問診・血液検査・心電図・CT/MRIなど) 背中の痛みは原因が幅広いため、問診で緊急度を評価し、必要に応じて血液検査や画像検査で内臓・血管・骨の異常を確認します。 最初に行うのは問診と診察です。痛みの場所・強さ・始まり方(急か徐々にか)、増悪因子(食事、呼吸、体動)、随伴症状(発熱、息苦しさ、吐き気、排尿異常、しびれ)を確認し、命に関わる病気の可能性があるかを優先的に評価します。ここでの情報が、検査の「順番」と「急ぎ具合」を決めます。 疑う疾患に応じて検査が選ばれます。心臓・血管が疑わしければ心電図、血液検査(心筋逸脱酵素など)、胸部の画像検査、必要なら造影CTが検討されます。感染や炎症が疑われれば血液検査(炎症反応)、尿検査、胸部X線や腹部エコーなどが役立ちます。 筋骨格系ではレントゲンで骨折や変形の確認、神経症状が強い場合や原因がはっきりしない場合にはMRIで椎間板や脊髄、炎症の有無を調べることがあります。CTやMRIは「原因を広く拾う」力がある一方で、必要性は症状によって変わるため、医師が危険度と被ばく・負担のバランスで判断します。 治療法の選択肢(薬・安静・リハビリ・手術) 原因により治療は大きく異なります。痛み止めだけで済む場合もあれば、入院治療や手術が必要なケースもあります。 筋肉や関節由来の痛みでは、痛み止め(消炎鎮痛薬など)、必要に応じた筋弛緩薬、湿布、短期間の安静と、回復に合わせたストレッチや運動療法が中心になります。ポイントは「痛みをゼロにしてから動く」ではなく、「安全な範囲で早めに動きを戻す」ことです。過度な安静は筋力低下とこわばりで回復を遅らせることがあります。 内臓疾患では原因治療が最優先です。例えば感染なら抗菌薬と補液、胆石や胆道の閉塞なら内視鏡治療や手術、尿管結石なら鎮痛と排石の促進、必要に応じて砕石や処置が選ばれます。痛み止めはあくまで補助で、原因が解決しない限り再発しやすい点が重要です。 心筋梗塞や大動脈解離などは時間が予後を左右します。カテーテル治療や緊急手術、集中治療が必要になることがあり、自己判断での市販薬使用や受診先の迷いが大きな遅れにつながります。危険サインがあるときは、治療法以前に「早く適切な医療につながる」ことが最も重要です。 自宅でできる対処と再発予防(セルフケア・生活習慣) 緊急性が低いと判断できる場合は、悪化させないセルフケアと、姿勢・活動量・睡眠などの見直しで再発予防を狙います。 まずは悪化因子を減らします。痛みが強い急性期は無理に伸ばしたり強く揉んだりせず、楽な姿勢を探し、短時間の休息を挟みます。炎症が強そうな痛み(熱感や腫れ感、動かすとズキッとする)があるときは冷却が合うことがあり、こりや緊張が主体で温めると楽なときは温熱が合うこともあります。どちらで悪化するかを基準に選びます。 回復期は「こまめに動く」が再発予防の核です。長時間同じ姿勢を避け、1時間に一度は立つ、肩甲骨を寄せる動きや胸を開くストレッチ、股関節周りの柔軟性を保つ運動を少量から始めます。背中の痛みは背中だけの問題ではなく、胸郭の硬さ、体幹筋力、呼吸の浅さが連鎖して負担を増やすことがあるため、全身のバランスを意識します。 生活習慣では、睡眠不足とストレスが筋緊張を強めやすい点を押さえます。加えて、飲酒量が多い人はすい臓や肝胆道系リスクの観点でも見直しが有益です。市販の痛み止めで紛らわせ続けるのは、重症サインの見逃しにつながることがあるため、数日で改善しない、繰り返す、症状が増える場合は受診に切り替えてください。 どの診療科を受診するか(内科・循環器・消化器・整形外科) 症状の組み合わせで適した受診先が変わります。迷う場合はまず内科(または救急)で評価を受け、必要に応じて専門科へ紹介してもらうのが安全です。 最優先は救急です。急に始まった激痛、冷汗、息苦しさ、意識が遠のく感じ、胸部症状、麻痺や排尿障害がある場合は、夜間でも救急要請や救急外来を選びます。心臓・大血管・重い感染症・神経障害の可能性を早く除外する必要があります。 発熱、咳、吐き気、みぞおちの痛み、食後に悪化、黄疸、血尿など内臓のサインがある場合は内科が基本で、疑いに応じて循環器内科、消化器内科、泌尿器科へつながります。症状の組み合わせを伝えるほど、適切な専門科へ紹介されやすくなります。 動作で悪化する、押すと痛い、外傷後、しびれがあるなど筋骨格系が疑われる場合は整形外科が適しています。とはいえ「内臓か整形か判断がつかない」こと自体がよくあるため、迷う場合はまず内科(または救急)で全身評価を受けるのが安全策です。 背中の痛みの原因と受診目安まとめ 背中の痛みは「場所・痛み方・随伴症状」で緊急度を判断し、危険サインがあれば早急に受診することが重要です。 背中の痛みは、筋肉疲労や姿勢など日常的な原因が多い一方で、心臓・血管、すい臓、腎臓、感染症など重大な病気の入口になることがあります。最初に「部位」「痛み方」「きっかけ」「同時に出た症状」を整理するだけで、受診の必要性と受診先が決めやすくなります。 救急を考えるサインは、急な激痛、冷汗・息苦しさ・胸部症状、意識が遠のく感じ、高熱、神経症状(しびれ・脱力・排尿排便障害)です。これらがあれば様子見は避け、早い評価につなげることが安全です。 危険サインがなくても、数日で改善しない、繰り返す、痛みが強くなっていく、体重減少や食欲低下などがある場合は受診が勧められます。背中の痛みは「痛みの場所」だけで決めつけず、経過とセットの症状から総合的に判断することが、見逃しを防ぐ近道です。

  • 16時間ダイエットは意味ない!?真相を医師が解説!!

    おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。夏にむかって話題になるのが「ダイエット」です。はやりの16時間ダイエット。 16時間ダイエットが効くかどうかを科学的に検討した研究論文があります。 今日は研究結果を紹介します。 16時間ダイエットには効果があるのか 結論:16時間ダイエットは効果ありません 効果はありません。16時間食べないだけではダメなんです。カロリー制限もしないとやせません。非常に言いづらいのですが16時間空腹にたえることに何の意味もありません。 断食ダイエットとは、一日24時間のうち食事をする時間帯を短くする食事法です。簡単に取り組めるため人気です。 2022年4月世界で最も権威のある医学雑誌 The New England Journal of Medicine (NEJM) に研究結果が報告されました。 ダイエットする人を2つのグループにわけます。1つはカロリー制限だけ、もう1つのグループはカロリー制限してさらに16時間ダイエットです。 2つのグループとも体重減ったのですが、体重減少効果の差はありませんでした。 16時間に意味があるわけでなく、カロリー制限に意味があるのです。 ダイエットで大事なのは空腹に耐えることではなく、カロリー制限です。ダイエットに取り組まれる方、参考にしていただければ幸いです。 解説動画はこちら 16時間ダイエット意味ある? 16時間ダイエットの嘘と本当。オートファジーで若返る?医学的に正しい痩せ方を消化器内科医が解説! 中島クリニックのインスタグラム 医療情報、健康情報を発信中です。是非一度ご覧ください♪ https://www.instagram.com/nakajima_cl/ 今日も素敵な一日でありますように。

  • 「心配いらない血便」とは?見極めのポイントと内視鏡専門医が解説する注意すべきケース

    血便に気づいたとき、まずどうするべきか 排便時にふと気づいた赤い血に、不安を覚えるのは当然のことです。「もしかして大腸がん?」「すぐに病院に行くべき?」といった思いが頭をよぎる方も多いでしょう。しかし、血便のすべてが深刻な疾患のサインとは限りません。血の色や量、頻度、その他の症状を総合的に見ることで、ある程度の判断が可能です。とはいえ、自己判断は危険ですので、適切な医療機関での診断を受けることが安心につながります。 「心配いらない血便」とはどんな状態? 医師の視点から見て、「心配いらない血便」とは、原因が明らかであり、命に関わる重大な疾患が除外できている状態を指します。具体的には、痔による出血や、一時的な切れ痔などが挙げられます。こうした出血は、鮮やかな赤色で少量であることが多く、排便後の拭き取りや便器内に血が混じる形で現れます。 また、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を数ヶ月以内に受けており、その結果で異常がなかった場合も、出血源が痔や粘膜損傷など軽度なものである可能性が高く、心配は少ないと判断できます。 大腸カメラを最近受けた方は心配しなくてもいい 直近で大腸内視鏡検査を受けており、その際にポリープやがん、炎症性腸疾患などの病気が否定されている方であれば、たとえ血便が出たとしても基本的には大きな心配は不要です。内視鏡検査では、粘膜のごく小さな病変も確認できるため、一定期間は「検査済み=安心材料」となります。 また、検査後にポリープを切除した方は、しばらくの間、粘膜の治癒過程で軽い出血がみられることがあります。これも想定内の反応であり、特に出血が少量であれば経過観察で問題ありません。 大腸カメラを受けていない人はどう判断するのか? 一方で、数ヶ月以上大腸カメラを受けていない方は、血便を見過ごしてはいけません。特に以下のような場合は注意が必要です。出血が繰り返し起こる、便に血が混じっている、排便時以外にも血が出る、腹痛や下痢、体重減少などの症状が併発しているときは、何らかの疾患が背景にある可能性があります。 また、便潜血検査で陽性となった場合は、自覚症状の有無にかかわらず大腸カメラでの精密検査が必要です。便潜血反応は微細な出血でも反応します。これは大腸がんやポリープの初期サインである可能性があるため、見逃してはいけません。 血便とストレスの意外な関係 血便の原因のひとつとして、実はストレスも大きく関わっていることがあります。ストレスが腸の動きや血流に影響を与えることで、腸内環境が乱れ、過敏性腸症候群(IBS)などの機能性疾患を引き起こす要因になります。IBSの中には粘液や少量の血が便に混じるタイプもあり、これが「血便」と認識されることがあります。 また、強いストレス状態にあると自律神経のバランスが崩れ、肛門括約筋が緊張しやすくなります。その結果として裂肛(切れ痔)が生じ、排便時に出血することがあります。ストレスは心理的なものだけでなく、睡眠不足や過労、運動不足などの生活リズムの乱れからも生じますので、総合的な生活習慣の見直しも重要です。 血便の原因として考えられる主な疾患 血便の背景にある疾患は多岐にわたります。最も頻度が高いのは痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)で、これらは肛門に近い部位からの出血であり、明るい鮮血が見られます。 一方で、便に血が混じる・混濁しているような場合には、腸内のより奥からの出血を疑います。大腸ポリープや大腸がん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)、虚血性腸炎、感染性腸炎、さらにはSIBO(小腸内細菌増殖症)や放射線性腸炎といった原因も挙げられます。 これらの疾患の中には、出血が初期症状であることもあり、症状が軽いうちに適切な検査を受けることで早期発見・治療が可能になります。 医師がすすめる「血便チェックリスト」 血便に気づいた際には、以下の点を冷静に観察しましょう。いつから出血があるのか?血の色は鮮やかな赤か、それとも暗褐色か?出血の量は多いか少ないか?排便時に痛みはあるか?血以外に下痢や腹痛、体重減少などの症状はあるか?そして、直近で大腸カメラを受けているかどうかも大きな判断材料になります。 こうした情報は医師が診察する上で非常に重要です。問診の段階でこれらの情報が整理されていると、診断や必要な検査の判断がスムーズになります。 中島院長による「血便」解説動画はこちら 血便を放置するとどうなるか 「そのうち治るかも」と血便を放置してしまうと、重篤な疾患の進行を見逃すことになりかねません。たとえば、大腸がんは早期発見であれば内視鏡での治療が可能な場合もありますが、進行すると外科手術や化学療法が必要になります。 また、慢性的な出血が続くと、貧血や栄養障害を引き起こす可能性もあります。特に高齢の方や女性では、鉄欠乏性貧血のリスクが高く、倦怠感やめまいなど日常生活に支障を来すこともあるため注意が必要です。 「心配いらない血便」の条件をまとめると 医師が判断する「心配いらない血便」とは、まず命に関わるような重大な疾患のリスクが否定されていることが前提となります。肛門の傷や切れ痔、内痔核からの一時的な出血など、明確な原因がある場合や、直近で大腸カメラを受けて異常がなかった場合は、経過観察でよいこともあります。 ただし、それでも不安が残る場合や症状が続くようであれば、再検査を受けることも視野に入れてください。医学は絶対ではないため、本人の体調変化や感覚も大切な情報です。 どの診療科を受診するべきか迷ったら 血便がある場合、まずは消化器内科を受診することをおすすめします。肛門周辺のトラブルが主な原因と考えられる場合は、肛門外科が適していることもありますが、根本的な判断には消化器の評価が不可欠です。 最近では「血便外来」や「大腸がん検診専門外来」などを設置しているクリニックも増えており、こうした専門性の高い外来を活用するのも一つの方法です。 当院での検査と治療について(中島クリニックの場合) 中島クリニックでは、大腸カメラ・胃カメラの専門クリニックとして、最新鋭の内視鏡機器を用いた精密検査を行っています。鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査を提供しており、便潜血陽性の方や血便のある方にも安心して受診いただける体制を整えています。 また、検査から診断、治療、フォローアップまで一貫して行い、患者さまの不安を解消することを最優先としています。必要に応じて血液検査や超音波検査も組み合わせ、原因を多角的に評価します。 当院について 当院は兵庫県西宮市にある中島クリニックです。地域の皆さまに寄り添いながら、高度な医療を提供することをモットーに、内視鏡専門医による検査体制を整えています。WEB予約や当日検査にも対応しており、忙しい方でも安心してご利用いただけるクリニックです。 また、女性医師による診察やプライバシーに配慮した診療空間にも力を入れており、「相談しやすい」「説明が丁寧」と多くの患者さまからご好評をいただいております。血便に不安を感じた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 血便は、体からのサインです。そのサインが「心配いらないもの」なのか、それとも「精密検査が必要なもの」なのかを見極めるには、専門的な視点が不可欠です。数ヶ月以内に大腸カメラを受けていて異常がなければ一旦安心ですが、そうでなければ、早めの受診がご自身の健康を守ることにつながります。

  • 血圧がいつも低いのは病気か?

    おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。 【質問】 血圧いつも低いです。90台なのですが大丈夫でしょうか? 【答え】 全く問題ありません。ご安心ください。病気やけがで血圧が下がっている。これは一大事。健康でいつ測っても血圧が低い。これは全く問題ありません。血圧が高いと血管に負担がかかり、動脈硬化がすすみます。動脈硬化がすすむと、脳梗塞や心筋梗塞(こうそく)など血管が詰まる病気につながります。 動脈硬化を予防するために高血圧の治療が大切なのです。逆に血圧が低いと血管への負担が少なく動脈硬化のリスクが高くなりません。脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などのリスクが上がらない心臓への負担が少ない腎臓への負担が少ないいいことばかりです。低血圧はむしろラッキー!?とも言えます。若いときは血圧が低くても、加齢で動脈硬化がすすむと血圧が上がってきます。今は血圧低くても、将来の健康のために塩分をひかえた食事をこころがけましょう。まとめ健康でいつも血圧が低い。病気ではありませんので安心してお過ごしください。 中島院長による「低血圧」解説動画はこちら 今日も素敵な一日でありますように。中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ)https://www.nakajima-clinic.com/

  • 症状のないサルモネラ菌!?無症候性サルモネラ陽性をみたら胆のうをチェック

    腸炎ビブリオ、キャンピロバクターとならんで食中毒の原因としてサルモネラ菌、代表的な原因です。サルモネラ菌はトリ、ブタなどの腸管に常在していますので、汚染された食べ物から容易に食中毒をおこします。 職場の検便検査でサルモネラ陽性 嘔吐、腹痛、下痢、発熱あり病院受診。問診、触診で食中毒が疑われ、原因特定のため検便(便培養)したらサルモネラが原因であることが判明。というのが多くの場合です。 ところが、サルモネラには「保菌状態」があります。症状なにもないのに、検便(便培養)したらサルモネラ菌陽性がおこりうるのです。 健康で過ごしている人に検便検査をすることは病院やクリニックではありませんので、サルモネラ保菌状態が見つかるのは職場での検便検査です。給食などの調理や食品関係の仕事についていると、食品衛生の観点から定期的に検便検査をおこないます。 元気に働いているのに、ある日突然呼び出され食中毒の原因であるサルモネラ陽性結果を告げられます。「食中毒の菌が出てしまって、健康なのに」今後どうしたらよいのでしょうかと、相談にクリニックにこられます。 サルモネラ感染症の治療 健康な方がかかる、食中毒としての軽症のサルモネラ感染症には、抗生物質による治療は必要ない場合がほとんどです。逆に抗生物質の使用が、サルモネラの保菌を促してしまうことがあります。 とはいえ、全身状態、経過によって必要時は、クラビット、オゼックス、シプロキサン、ホスミシンなどを投与します。乳幼児、高齢者、免疫不全状態(ステロイド内服中、抗がん剤投与中)は敗血症など重症化することがありますので、より慎重な治療が必要となります。 中島院長による「サルモネラ」解説動画はこちら 無症候性(症状のない)サルモネラ保菌者の治療 職場の検便検査で見つかった、無症候性(症状のない)サルモネラ保菌どう治療するか。症状がなくても食品関係にたずさわっているので、抗生物質による除菌となります。これは治療というよりは、社会的な理由からです。クラビット、オゼックス、シプロキサンなどのニューキノロン系抗生物質やホスホマイシン系が治療の中心です。 施設に入所中に偶然見つかったサルモネラ保菌など食品にたずさわらず治療を急ぐ必要がない場合があります。抗生剤投与せず、ミヤBMなどの整腸剤で腸内バランスを整える治療をおこないます。西宮中島クリニックでも抗生剤を投与せず整腸剤で、サルモネラが陰性化(消える)を多数経験しています。 無症候性サルモネラ、胆のうをチェック サルモネラ菌陽性の時に、胆のうをチェックしておくこともポイントのひとつです。胆石があると、抗生物質で治療して一旦消えても、しばらくしたら再度サルモネラ陽性になることがあります。 サルモネラ菌は胆石の表面に多糖類からなるバイオフィルム(バリアーみたいなもの)をつくって隠れます。そのため抗生物質が効かなくなるためです。慢性のサルモネラ菌保菌者の8割に胆石ふくめ肝胆道系の病気が隠れているという報告もあります。 西宮市中島クリニックでも無症候性サルモネラの方は必ず、腹部エコーで胆石含め肝胆道系に異常がないかチェックしています。個人的な印象ですが、肝胆道系疾患有病率8割の報告ありますが、実際にはそんなに多くないような。むしろ少数です。胆石をもっているとサルモネラ菌、治療抵抗性なので胆のう摘出術が必要です。 無症状のサルモネラ菌についてまとめ 無症候性(症状のない)サルモネラ菌陽性をみたら胆のうをチェック・胆石があり何度除菌治療しても陽性になるときは胆のう摘出術考慮

  • サルモネラ菌による症状とは?食中毒の原因と予防策を医師が解説

    サルモネラ症とはどんな病気か サルモネラ症は、サルモネラ属(Salmonella)という細菌によって引き起こされる感染症で、主に胃腸炎の形で発症します。代表的な症状には発熱、水様性下痢、腹痛、嘔吐などがあり、重篤な場合は敗血症に至ることもあります。小児や高齢者、免疫力の低下した人では特に注意が必要です。 主な原因菌とその特徴 腸チフス・パラチフスとの違い サルモネラ属には多くの菌種が含まれ、その中でもチフス菌(腸チフス)やパラチフス菌は、腸チフスやパラチフスといった全身性感染症を引き起こします。これに対し、O157やO111などの腸管出血性大腸菌(EHEC)は、出血性の胃腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす点が異なります。 健康保菌者の存在 サルモネラ症や腸チフスでは、健康保菌者と呼ばれる症状のない感染者が存在し、知らぬ間に菌を排出して周囲に感染を広げてしまうことがあります。 サルモネラ症の主な感染経路と原因食品 感染源となる食材 以下のような食品がサルモネラ症の原因食品として報告されています。 鶏肉・食肉などの生肉 十分に加熱されていない卵料理 生食された汚染野菜 サルモネラ属菌を保持する爬虫類やペット 調理環境での注意点 まな板や包丁などの調理器具は、肉類用と野菜用で分け、使用後はしっかり消毒することが重要です。 交差汚染の防止が不可欠で、汚染された手指や調理台を介して菌が広がる可能性があります。 症状と潜伏期間 サルモネラ症の潜伏期間は通常6時間~72時間(約48時間以内が多い)で、以下のような症状がみられます。 水様性下痢 嘔吐 発熱 腹痛 重症例では脱水症や菌血症を起こすこともあり、特に小児や高齢者では注意が必要です。 検査と診断の方法 検体による細菌検査 感染が疑われた場合、以下のような検体・方法で診断を行います。 糞便検体を用いた細菌検査(培養/PCR) 血清型の判定 血液検査(腸チフス・パラチフスの疑い時) 病原菌の検出・分離には、適切なタイミングでの採便が重要です。検査項目には、O157やサルモネラ属、赤痢菌なども含まれます。 治療と対応 抗菌薬の使用 抗菌薬の選択肢 重症例ではシプロフロキサシンなどの抗菌薬が使用されます。ただし、軽症例では抗菌薬がかえって排菌期間を延ばすこともあり、医師の指示に従うことが大切です。 保健所への届け出と衛生対応 感染が確認された場合、保健所への報告が必要となり、施設内感染のリスクを避けるための措置(排菌確認、衛生管理)が求められます。特に介護施設や保育施設では早期対応が不可欠です。 再発防止のための予防策 食中毒菌への基本的な対策 以下の対策を徹底することで、サルモネラ症だけでなく、他の食中毒菌(O157、黄色ブドウ球菌など)による感染も防ぐことができます。 食材の中心温度75℃以上の加熱 十分な手洗い 調理器具・調理台の消毒 爬虫類などのペットに触れた後の衛生管理 検査キットを活用した定期的な衛生モニタリング 当院での対応と相談受付 当院では、食中毒対策に関する検査のご案内や、患者さま・施設向けの衛生指導、陽性患者が確認された場合の対応サポートも行っております。気軽にお問い合わせください。また、症例報告や予防方法についても、必要に応じて丁寧にご説明いたします。 中島院長による「サルモネラ」解説動画はこちら 適切な予防と早期対応が鍵 サルモネラ症を含む細菌性胃腸炎のリスクは、日常の調理環境や衛生管理、食材の取り扱いに大きく左右されます。特にO157やサルモネラ、赤痢菌などの食中毒菌は、予防できる疾患です。疑わしい症状がある場合や検査・対応に不安がある方は、医療機関に相談のうえ、保健所とも連携した対応をおすすめします。

  • マヌカハニー(はちみつ)は逆流性食道炎に効くのか

    逆流性食道炎とはどんな病気 逆流性食道炎とは、文字通り胃酸が逆流して食道に上がってきて食道をあらす病気です。 症状は胃酸が食道に逆流してくることによる「むねやけ」「酸があがってくる感じ(どん酸)」です。 症状には個人差があり「むねやけ」「どん酸」のほかに 食道つかえ感 腹部膨満感 咽喉頭違和感 嗄声 胸痛 慢性咳嗽 なども引き起こすことがあります。 意外な逆流性食道炎の発見性 のどのつまり感があり、耳鼻咽喉科受診 のどはきれいで、ポリープや腫瘍などのないと言われる それでも、のどのつまり感が続くため内科受診 逆流性食道炎の薬をのんだら、うそのように楽になった 胃酸が食道、さらに上まであがってきて、のどの症状まで引き起こしてしまうことがあるのです。 当地域では、耳鼻咽喉科の先生と内科の連携が良好です。当地域では、耳鼻咽喉科の先生と内科の連携が良好です。 のどのつまり感で受診された患者さん、 耳鼻咽喉科の先生がのどにポリープや腫瘍がないことを確認、 逆流性食道炎を疑って内科へ紹介いただくことあります。 典型的な症状は胸やけと食道への逆流感(呑酸)の2つですが、それ以外にも多彩な症状をひきおこす病気が逆流性食道炎です。 逆流性食道炎はさまざまな病気と関連します 中耳炎、肺炎、歯牙酸食、睡眠時無呼吸症候群との関係。 逆流性食道炎は胃酸が食道へ逆流することにより食道の炎症や食道が傷つく食道の病気以外に、肺炎などの肺の病気や中耳炎を引き起こすことがあります。 肺炎、中耳炎その他に睡眠時無呼吸症候群、歯牙酸食(歯のエナメル質がとけること)なども関連するといわれています。 胃から酸が食道、さらには咽頭(のど)まで上がってくることが中耳炎、歯牙酸食(歯のエナメル質がとけること)を直接ひきおこす要因になっています。 逆流性食道炎をもっている方に睡眠時無呼吸症候群が多い傾向があります。酸は関係なく、肥満があると逆流性食道炎や睡眠時無呼吸症候群が増える。体格が関連しています。 逆流性食道炎をもっている方は肺炎リスクが高いという報告があります。逆流性食道炎のある人、ない人で比べると、逆流性食道炎のある人が1.26倍、肺炎が多かったという研究報告があります。 なぜ逆流性食道炎をもっていると肺炎リスクがあがるのか直接の原因はわかりませんが、のどまで上がってきた酸が肺のほうへ誤嚥している可能性が推定されています。 中耳炎、肺炎、歯牙酸食と逆流性食道炎の関係 想像以上に胃酸は上にまであがってきているものです。 逆流性食道炎 はちみつ マヌカハニーが効くのか 殺菌作用をもつといわれ、たびたび登場する「マヌカハニー」です。 人気が出過ぎてオーストラリアかニュージーランド、どちらが本家「マヌカハニー」論争までおきているようです。 はちみつである「マヌカハニー」人気の理由は、殺菌作用をもつといわれており、食中毒の予防にもなる、さらには「ピロリ菌」にも効く、「逆流性食道炎」にも効くともいわれているようです。 結論言っておきますが、はちみつである「マヌカハニー」で食中毒の予防はできません。 食品の適切な取り扱い、手洗い、加熱(これは細菌の種類によりますが)による予防ありきです。 ピロリ菌に関しても結論言っておきますが「マヌカハニーで除菌できません」。 ピロリ菌がマヌカハニーで実際に消えるかどうかの研究したオーストラリアの先生が論文にされています。 ピロリ菌除菌は、胃酸分泌を抑える薬(タケキャブなど)と2種類の抗生物質服用による3剤を併用する除菌治療です。 何にでも効くと噂されるマヌカハニーですが、逆流性食道炎にも効くとの説があるようです。 ではほんとに効くのか、それを検討した事実はあるのか論文を検索してみました。 PubMed https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed マヌカハニーと逆流性食道炎の関係の論文。 ないですね。 マヌカハニー確かにおいしいはちみつです。効果過大に期待せず、食品として活用するのがいいでしょう。 中島院長による「逆流性食道炎」解説動画はこちら 逆流性食道炎の診断と治療 逆流性食道炎の診断は2段階からなります 問診と胃カメラ(内視鏡)です。 むねやけ、酸のこみ上げ感、食道つかえ感、腹部膨満感、咽喉頭違和感、嗄声、胸痛、慢性咳嗽等の症状を確認します。 どの時間帯に症状が出るか、食事で症状が増悪するか、時間帯、食事との関連を確認することも大切です。 夜中、食後は逆流性食道炎が起きやすい時間帯です。 そして胃カメラ(内視鏡)で食道を直接確認です。 食道と胃の接合部(EJジャンクション)を確認します。 食道と胃のつなぎめは、傷がないと写真のような状態です。 逆流性食道炎があると縦に傷がでてきます。 内視鏡で直接食道を確認することで、逆流性食道炎の程度が判断できます。 胃カメラで食道の状態の判断ですが、もっとも大切なことは食道がんや食道カンジダその他の病気が隠れて「いない」ことの確認です。 自覚症状、起きる時間などから逆流性食道炎を疑うことはできます。 しかし、食道つまり感、酸のこみ上げ感が食道がんやカンジダ食道炎などの他の病気から引き起こして「いない」確認は胃カメラでしかできないのです。 逆流性食道炎 まとめ 逆流性食道炎の典型的な症状はむねやけ、酸のこみ上げ感ですが、食道つかえ感、腹部膨満感、咽喉頭違和感、嗄声、胸痛、慢性咳嗽など症状は多彩です。 胃酸の逆流性食道炎は、食後、夜中に起こりやすいので、食事との関連、おきやすい時間帯は診断の補助となります。 逆流性食道炎にマヌカハニーが効くなど俗説がありますが効果のほどは疑問です。それよりも食事生活習慣の改善、適切な薬が有効です。

  • マヌカハニーは逆流性食道炎に効く?医師がエビデンスと注意点を解説

    胸やけが続く、のどの違和感がなかなか取れない。そんなとき、インターネットで「マヌカハニーが逆流性食道炎に効く」という情報を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。とくにオーストラリアやニュージーランド産の高級マヌカハニーは、抗菌作用や抗炎症作用が強いと紹介され、健康志向の高い方を中心に注目されています。 しかし結論から申し上げますと、マヌカハニーは逆流性食道炎を根本的に治す治療法ではありません。よかれと思って取り入れた結果、かえって症状が悪化するケースも実際にあります。本記事では、消化器内科医の立場から、医学的エビデンスに基づいてその真偽と注意点を丁寧に解説していきます。 マヌカハニーは逆流性食道炎に効くのか? ネットで広がる「蜂蜜で治る」という情報の真偽 近年、検索エンジンやSNSを通じて「マヌカハニーで逆流性食道炎が治る」「蜂蜜が胃酸を抑える」といった情報が拡散されています。たしかにマヌカハニーには抗菌作用や抗炎症作用があることが、基礎研究レベルでは示唆されています。しかし、それがそのまま「逆流性食道炎の治療になる」という意味ではありません。 医学の世界では、治療効果を判断するために、厳密に設計された臨床試験やガイドラインが重視されます。現在のところ、マヌカハニー単独で逆流性食道炎を治療できると結論づける十分な臨床データは存在していません。ネット上の体験談や口コミは参考になる部分もありますが、それがすべての方に当てはまるわけではないという点に注意が必要です。 医師の結論|マヌカハニーは根本治療にはならない 逆流性食道炎は、胃酸が食道へ逆流し、食道粘膜に炎症を起こす病気です。治療の中心は「胃酸をどのようにコントロールするか」にあります。マヌカハニーには胃酸分泌を直接抑える作用はなく、逆流の仕組みそのものを改善する効果も確認されていません。 したがって、マヌカハニーを摂取することが症状の一時的な緩和につながる可能性はあっても、病気の根本原因を取り除く治療とは言えません。まずは医学的に確立された治療を優先することが重要です。 そもそも逆流性食道炎とはどんな病気か 逆流性食道炎の原因は「胃酸の逆流」 逆流性食道炎は、胃の内容物、とくに強い酸性を持つ胃酸が食道へ逆流することで発症します。本来、胃と食道の境目には「下部食道括約筋」と呼ばれる筋肉があり、胃酸の逆流を防いでいます。しかし、この筋肉の働きが弱くなったり、腹圧が上がったりすると、胃酸が食道へと逆流しやすくなります。 肥満、食べ過ぎ、脂っこい食事、アルコール摂取、喫煙、加齢などは、この逆流を助長する要因として知られています。 炎症が起こるメカニズム 食道の粘膜は胃の粘膜ほど酸に強くありません。そのため、繰り返し胃酸にさらされると、粘膜が傷つき炎症が生じます。これが胸やけや呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)、のどの違和感、慢性的な咳などの症状につながります。 炎症が長期間続くと、粘膜が変化して「バレット食道」と呼ばれる状態に進展することがあります。バレット食道は食道がんのリスク因子として知られており、軽視できない状態です。 治療の基本は“胃酸コントロール” 逆流性食道炎の治療の柱は、胃酸の分泌を抑えることです。生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせることで、多くの患者さんは症状が大きく改善します。ここを押さえずに、補助的な方法だけに頼るのは危険です。 マヌカハニーに期待されている効果とは 抗菌作用・抗炎症作用について マヌカハニーにはメチルグリオキサール(MGO)などの成分が含まれ、抗菌作用や抗炎症作用があるとされています。基礎研究では、細菌の増殖を抑える可能性や、炎症反応を軽減する作用が示唆されています。 しかし、これらの研究は主に試験管内や動物実験での結果であり、ヒトの逆流性食道炎に対する治療効果を直接示すものではありません。 食道粘膜を保護する可能性 マヌカハニーは粘度が高く、のどから食道にかけて一時的な保護膜のように働く可能性があります。そのため、ヒリヒリ感や軽い不快感が和らぐことはあります。実際に「のどの違和感が軽くなった」と感じる方もいるでしょう。 あくまで「補助的作用」にとどまる理由 しかし、それはあくまで対症療法的な緩和です。胃酸の逆流という原因そのものを解決するわけではありません。補助的なケアとして取り入れることは否定しませんが、「これだけで治る」と考えるのは誤りです。 マヌカハニーで逆流性食道炎は治らない理由 胃酸分泌を抑える作用はない 逆流性食道炎の治療では、胃酸分泌を抑えることが最重要です。マヌカハニーに胃酸を抑制する明確な薬理作用は確認されていません。むしろ、食べ物を摂取することで胃酸分泌が刺激される可能性があります。 逆流の仕組みそのものは改善できない 下部食道括約筋の機能低下や腹圧の上昇といった逆流の仕組みは、蜂蜜で改善することはできません。構造的・機能的な問題に対しては、薬や生活改善が必要です。 医学的エビデンスの現状 現在のガイドラインでは、逆流性食道炎の第一選択薬はPPIやP-CABとされています。マヌカハニーがこれらと同等の効果を持つというエビデンスは存在していません。 マヌカハニーはピロリ菌に効くのか? ピロリ菌除菌の標準治療とは ピロリ菌の除菌には、2種類の抗菌薬と胃酸を抑える薬を組み合わせた治療が標準です。一定期間、決められた方法で内服することで高い除菌率が得られます。 マヌカハニー単独では除菌できない理由 基礎研究レベルでは抗菌作用が示唆されていますが、ヒトで確実にピロリ菌を除去できるという証拠はありません。実際、抗菌薬との比較試験では、マヌカハニー単独で除菌できたという結果は示されていません。 除菌治療を遅らせるリスク 「蜂蜜で治る」と信じて医療機関の受診を遅らせることは、胃炎や将来的な胃がんリスクを見逃すことにつながります。ピロリ菌を指摘された場合は、必ず専門医の治療を受けてください。 実は危険?マヌカハニーで症状が悪化するケース 間食による胃酸分泌の増加 逆流性食道炎の治療では、間食を控えることが推奨されます。マヌカハニーを間食として摂取すると、その刺激で胃酸分泌が増え、逆流症状が悪化することがあります。 甘味刺激と逆流悪化の関係 糖分は胃酸分泌を刺激する場合があります。とくに就寝前の摂取は、横になった際に逆流が起こりやすくなるため注意が必要です。 血糖スパイク・虫歯などの副作用リスク マヌカハニーは糖分が多く、血糖値の急上昇や虫歯のリスクもあります。健康に良いイメージだけで多量摂取するのは避けるべきです。 中島院長による「逆流性食道炎」解説動画はこちら マヌカハニーに頼りすぎることの本当のリスク 適切な治療開始が遅れる危険性 症状を蜂蜜でごまかしているうちに、炎症が進行する可能性があります。 バレット食道など重大疾患を見逃す可能性 慢性的な逆流はバレット食道を経て食道がんへ進展することがあります。症状が続く場合は内視鏡検査が重要です。 自己判断の落とし穴 自己判断で治療を中断することは、症状の長期化や再発につながります。 逆流性食道炎の正しい治療法 PPI・P-CABとは何か PPI(プロトンポンプ阻害薬)やP-CABは、胃酸分泌を強力に抑える薬です。現在の標準治療の中心となっています。 薬はどのくらいの期間必要か 症状が改善しても、食道粘膜が治癒するまで一定期間の内服が必要です。通常は数週間から2か月程度の継続が推奨されます。 生活習慣改善の具体策 食後すぐ横にならない 食後は最低1時間は横にならないことが大切です。 左側を下にして寝る 左側を下にすると、胃の構造上、逆流が起こりにくくなります。 脂質・アルコール制限 脂っこい食事やアルコールは逆流を悪化させるため控えましょう。 マヌカハニーとの賢い付き合い方 嗜好品としての位置づけ マヌカハニーはあくまで嗜好品として楽しむものです。 取り入れるなら守るべきポイント 少量にとどめ、間食や就寝前の大量摂取は避けましょう。 医療治療を最優先にする重要性 症状がある場合は、まず医療機関での診断と治療を優先してください。 マヌカハニーは「治療」ではなく「補助」 マヌカハニーは逆流性食道炎の根本治療ではありません。補助的な役割はあっても、治療の中心にはなり得ません。胸やけやのどの違和感が続く場合は、自己判断せずに専門医へ相談してください。正しい治療と生活改善を行えば、多くの方は改善が期待できます。

  • フレイルのセルフチェックシート

    おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。 つい先日まで暑くてクーラー入れて半袖で過ごしていたのに、もう強い北かぜ木枯らし1号が吹いて冬です。夏の次がいきなり冬で、寒暖差に体がついてけませんね。「フレイル」という言葉きいたことありますか?年をとって筋力や認知機能が減ったり、社会とのつながりが減ったりした状態のことです。こけやすくなったり、体力が落ちている状態です。口腔ケア、運動、知りあいとの交流などの社会参加をすることで、フレイル状態から健康な状態にもどれます! 簡単にできるセルフチェックを紹介します。 □半年前より2-3kg体重が減った □以前よりつかれやすくなった □出かけるのがおっくうになった □青信号の間に横断歩道を渡りきれなくなってきた □ペットボトルのキャップが開けにくくなった □人と会話をする機会が減った 生活習慣の改善にとりくんでみましょう。いつからでも、何歳からでも効果があります。「食事」1日3食たべる。毎日決まった時間にたべる「運動」今より10分多く体をうごかす。階段を積極的に利用する「社会参加」1日1回以上外出する。地域のつどいやサロンに参加してみる。フレイルを予防して健やかに過ごしましょう。 中島院長による「フレイル」解説動画はこちら 今日も素敵な一日でありますように。中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ)https://www.nakajima-clinic.com/

  • フレイル予防で健康長寿をめざす

    おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。 最近、体力や気力が低下していると感じることはありませんか?次のような症状が見られる場合は、フレイルのリスクが高まっているかもしれません。 【質問】 フレイルとはなんですか? 【答え】 フレイルは、年齢とともに体力や気力が弱まり、放置しておくと要介護状態に繋がりやすい状態のことです。しかし、早期に気づいて適切な対策を取ることで、健康な状態に改善することが可能です。フレイルを防ぐために、適度な運動、バランスの取れた食事、そして社会的な交流が非常に重要です。 フレイル簡易テスト □半年間で2-3kgの体重減少 □以前より疲れやすくなった □出かけるのが億劫になった □ペットボトルのふたを開けにくくなった □青信号の間に横断歩道を渡りきれなくなった これらの症状が一つでも当てはまる場合、フレイルのリスクがあると考えられます。健康長寿を目指し、日々の生活にフレイル予防を取り入れていきましょう。何か心配なことや疑問があれば、遠慮なく診察のときにご相談ください。今日も素敵な一日でありますように。 中島院長による「フレイル」解説動画はこちら 中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ)https://www.nakajima-clinic.com/

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