医療コラム

2021.08.18大腸

便潜血検査と大腸がん

ドックや職場健診で便潜血検査が陽性で「要精密検査」と判定された時に、極端な反応をしてしまう場合がしばしば見受けられます。

両極端な反応として
その1 便潜血検査陽性「陽性」=イコール 私は大腸がんだと思いこんでしまう
その2 気にせずほったらかしにする

その2は「健診でコレステロールが高かったのですがどうしたらよいでしょうか」と相談に持ってこられた健診結果に記載された便潜血検査陽性を私が見つけて指摘するような場合さえもあります。健診結果が自宅へ郵送されることもあるのが一因かもしれませんが、患者さんは必要以上に平然としていて、逆に私が驚きます。

消化器がん検診全国集計の結果では、
便潜血検査陽性となった方のうち56.54%
6割の人しか精密検査を受けていないのが現状です。

便潜血検査「陽性」となり、大腸カメラで精密検査を受けられた方で、大腸がんが見つかる確率は約3-5%です。

表現をかえると便潜血検査陽性になった人全員が大腸がんであることはなく、大腸がんが見つかるのは大腸カメラで精密検査を受けた20-30人に1人となります。便潜血検査は大腸がんそのものを調べる検査ではなく、可能性の高い方を選ぶ(スクリーニングにかける)検査です。

便潜血検査で「陽性」となった時に精密検査をうける事はもちろん大切です。
便潜血検査の意味を知ることで、私は癌だと思い込んで日々悶々と過ごす事を避けられます。

大腸がんの便検査で陽性の時、20人に1人大腸がんが見つかります。放置するのは危ないことも分かっていただけたと思います。

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