カンピロバクター腸炎・食中毒

腹痛、下痢、発熱、カンピロバクター腸炎にご注意

腹痛、下痢、発熱、カンピロバクター腸炎にご注意熱がでて、お腹が痛い、下痢もつづく。
「こんなしんどいのははじめて、風邪ぐらいで病院にいったことないのですが、つらくて」こんな症状で来院されることがあります。海外出張していないか、食事内容などを確認します。
何か十分に火の通っていないものをたべてないか聞くと「2日前に焼き鳥屋で生ものを食べました」、典型的なカンピロバクター腸炎の症状です。
カンピロバクター腸炎の症状は下痢、発熱、腹痛、嘔気、嘔吐、頭痛、倦怠感などです。他の感染性腸炎と症状は似ていますが、潜伏期間が2日から5日(平均3日)比較的ながいのが特徴です。
季節を通じてカンピロバクター腸炎の発生報告がありますが春秋に多い傾向があります。
治療は他の感染性腸炎と同じく安静、休腸、補液が中心となりますが、症状がつよいときには抗菌薬が必要となることもあります。予防のためにお肉類(特に鶏肉)は十分に加熱しましょう。

カンピロバクター腸炎症状と潜伏期間

カンピロバクター腸炎症状と潜伏期間カンピロバクター腸炎の症状は下痢、発熱、腹痛、嘔気、嘔吐、頭痛、倦怠感などです。
他の感染性腸炎と症状は似ています。
症状だけで原因を特定するのは難しいので食中毒が疑われる場合には前日から場合によっては1週間前まで食べた内容を問診が重用となります。
十分に火の通っていない鶏肉や、とり刺身、とりレバーなどを食べたことがあればカンピロバクター腸炎を疑います。便を培養して原因菌を特定します。
カンピロバクター腸炎は、水のような下痢を伴うことが多いのですが、水様下痢であるとは限らず、下痢に粘液が混ざった便や血便のこともあります。
下腹部を中心としたしぶるような腹痛を伴います。
痛みは右下腹部につよくでる傾向がありますので、盲腸(急性虫垂炎)と区別がつきにくい時もあります。

潜伏期間は2日から5日(平均3日)と他の感染性腸炎に比べて比較的長い傾向があります。
長い場合には潜伏期間が7日間ぐらいの時もあります。
カンピロバクター腸炎が疑わしいときには、症状が出る前日から1週間前間までの食事内容を思い出して確認する必要があります。
年間を通じてカンピロバクター腸炎の発生があり、特に季節性はありません。

カンピロバクターとは

カンピロバクターとはカンピロバクターとはトリ、イヌ、ネコなどの腸に存在するらせん状の形をした雑菌です。
おもな感染源は鶏肉です。
鶏肉のカンピロバクター汚染率は50%前後と報告があるほどです。
カンピロバクターは低温に強い菌で冷蔵保存しているので安心とはいえず、十分な加熱をすることが大切です。
カンピロバクターに汚染した食品を見た目や味で判断することはできず、においや味は変わりません。
見た目では判断できず、鶏肉は十分な加熱調理が基本です。

カンピロバクター腸炎の診断

カンピロバクター腸炎の診断は腹部症状、なまの鶏肉などの食事内容、集団発生していないかなどから総合的に判断します。
便の培養検査からカンピロバクターを検出することで、確定診断します。

カンピロバクター腸炎の治療

カンピロバクター腸炎の治療カンピロバクター腸炎は下痢、38度を超す発熱、腹痛、嘔気、嘔吐、頭痛と症状は激しいのですが、下痢で失う水分補給を中心とした、安静、休腸、補液治療です。
下痢がひどいときには、脱水予防のためにゆるやかな下痢止めを併用します。
水分補給や食事療法など対症療法で軽快します。
吐き気や腹痛がつよくて口から水分をとれない時、脱水が強いときは点滴による補液をおこないます。
食事は状態が安定するまでは控え、おかゆなどの炭水化物を中心とした消化の良いものとします。
重症の場合はマクロライド系抗菌薬やニューキノロン系抗菌薬が必要となることもあります。
敗血症や重症化しなければカンピロバクター腸炎の多くは数日で軽快します。

カンピロバクター腸炎の合併症
ギランバレー症候群

重症化しなければ、カンピロバクター腸炎はそれほど恐ろしい病気ではありません。
対症療法にて数日で軽快します。注意する必要があるのは合併症です。
非常に頻度は低いですが(0.1%)、手足や全身の力が入らなくなるカンピロバクター腸炎にギランバレー症候群が合併することがあります。
ギランバレー症候群がおこりうるのはカンピロバクター腸炎にかかって数週間経ってからです。

生の鶏肉などを食べて腹痛が起きたら、
カンピロバクターを疑おう

十分に加熱されていない鶏肉などが原因でおきるカンピロバクター腸炎は、対症療法にて数日で軽快します。
しかし、免疫が落ちる病気や慢性の病気、例えばステロイド内服中、免疫抑制剤内服中、糖尿病、潰瘍性大腸炎、血液透析などの基礎疾患がある場合、敗血症(からだの中にバイ菌が入って血液のなかを流れる状態)を超すことがあります。
早期に抗菌薬投与を視野にいれて治療する必要があります。
免疫が落ちる病気や慢性の持病がある方は、これぐらいは大丈夫だろうと過信せず、体調不良のときは当院までご相談ください。

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