医療コラム

2021.07.13医療コラム

おしりから出血?わかりにくい痔と大腸がんの見分け方

トイレにいって便をしたら出血をした。

この場合、どういった直腸が痔からの出血や大腸癌からの出血にはあるのでしょうか?

大便時の出血には大きく分けて2種類あります。

  1. 下血:主にコーヒー色のような黒っぽい色の便の事を言います。
    要は黒色便、ですね。
    胃や十二指腸といった消化管の口側にある組織からの出血が原因となることが多いです。血液の中の鉄分が胃液で酸化されるので黒っぽくなるのですね。
  2. 血便:黒よりは赤に近い色の出血を言います。
    こちらは大腸や肛門といった消化管の下部からの出血でよく見られます。

ですので、今回は血便の中で出血の原因がわかるかどうか、です。

典型的な痔出血は、

  • 排便をして、トイレをみたら水が真っ赤だった。茶色い便があった。
  • 排便時は出血に気づかなかったが、ティッシュで拭いたら真っ赤な血が少量ついていた。
  • 排便時に肛門痛があった。
  • 普段便秘症、もしくはよく下痢をする(直腸内圧が上がるため)

こんな感じでしょうか。
特徴は、便には血がついていないor付いていても表面にごく少量ということです。
痔はもちろん、肛門にできますので大腸の中を通ってできた便自体は血が混ざっていないからです。

では、大腸がんによる出血はどうでしょうか。
概ね、排便自体に血が混じっていて赤黒いようなまだら模様の便がでる事が多いです。

とはいっても、小腸が終わってすぐの上行結腸にがんがあった場合は、全体が赤黒い便になることが多いでしょうし、肛門付近の直腸にがんがあった場合は、痔出血と鑑別することが難しいこともあります。

ですので、血便の性状では出血がどこで起こっているかとうい判断は大体可能なのですが、その原因は何かとなるとやっぱり大腸カメラで出血部位を見るしかないのですね。

便に血が混じっていた方、諦めて?大腸カメラを一度は受けましょう。

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