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- 大腸ポリープ、胃ポリープ、胆嚢ポリープ。良性だけど取ったほうがいいのはどれ?
「ポリープがあるって言われたのよ。」 我々、中年以降の友人や同僚同士の会話で、健康よもやま話の一つとして結構聞いたり言ったりするセリフですよね。 じゃあ、ポリープって何でしょう? 医学的にはざっくりと言えば 「粘膜から異常な細胞が増生してできる隆起」 と定義されます。 ただし、出来る臓器によってそのポリープの顔つき(細胞の種類)はだいぶ違うのです。 子宮頚管ポリープ、鼻茸(鼻にできるポリープ)、声帯ポリープ・・・身体の至る所にポリープはできますが、ここでは、消化器由来のポリープ、大腸・胃・胆嚢ポリープについて紹介します。 大腸ポリープ、カメラで取ってもらったよ、という方は周りにも結構いらっしゃると思いますが、胃のポリープ(生検ではなくて)取ったよ、とか胆嚢ポリープ取ったよという方には滅多に出会わないと思います。 なぜでしょう? 発生率の差、ももちろんあるでしょうがこの3つのポリープには大きな違いがあるのです。 胃のポリープ・胆嚢のポリープが癌化することは滅多とありません。 (無いわけではないのですが) しかし、大腸のポリープは切除することで癌化を阻止する重要な役割があります。 胆嚢ポリープとは ほとんどがコレステロールポリープというポリープに分類されます。 ポリープという名前は付いていますが、どろどろっとした胆汁が胆嚢壁にこびりつき、マクロファージという細胞がこれを掃除してできた、いわばコレステロールのカスがたまってできたゴミ山のようなものです。 なので、他のポリープのように細胞が増生してできたポリープとは厳密には異なります。 このタイプのポリープはきれいな球形で数ミリ程度、胆嚢壁に数個あることが多いです。 これらを放置しても癌化することはありませんのでポリープに対する治療は必要ありません。 もちろん、定期的に経過をみることや 脂肪分の多い食事の是正・高コレステロール血症 があればその治療などは必要に応じて行います。 また、少数ながら他のタイプのポリープや胆嚢癌の初期像の可能性はありますので、上記のような典型的なコレステロールポリープの画像でない、10mm以上と大きい場合は注意が必要です。 胃のポリープとは これも、よく胃のポリープがあったとは聞くものの、切除した、という方はあまり聞かないのではと思います。 胃のポリープは病理学的に大きく 胃底腺ポリープと過形成性ポリープ という2種類に分けることが出来ます。 胃底腺ポリープがあった場合は、確認目的に一部をつまんで顕微鏡でみてもらう(生検)をすることはあっても 切除をすることはまずありません。 胃底腺ポリープは、(議論の余地はあるものの)胃の分泌腺の細胞が異常増殖してできる隆起です。 胃カメラでは、半球形で表面がつるんとしたφ5mm前後のものが多く見られます。 多発することも多く、何十個とできることもたまにあります。 滅多にない、よりは多いです。たまに、おられます。 このポリープはピロリ菌の感染していない胃粘膜にできる事がわかっていて、昔は私の上司は 「幸せのポリープ」 なんて呼んでました。 今ほど、健診でピロリ菌を調べたり、慢性胃炎があるだけで保険でピロリ菌が調べられる時代でもありませんでしたので、このポリープがあればピロリ菌はまずいないから安心、だったわけですね。 ピロリ菌感染が胃癌を引き起こすリスクをあげることは昨今、テレビなどでもよく取り上げられていますが、それはまた別コラムに譲るとして、 要は、このポリープは癌とは関係ないので「幸せのポリープ」なんて呼ばれていたのです。 厳密には症例報告レベルで癌化はあり得るのですが、基本的に癌化しないと考えていただいて結構です。 一方、過形成性ポリープ。 こちらは、ピロリ菌感染に伴い生じてくるポリープです。 胃カメラでは、赤みのあるブロッコリーのようにブツブツ・もりもりっとした隆起が特徴です。 こちらは胃底腺ポリープよりは癌化率が高いのですが、それでも2cm以下のポリープではほぼ心配がありません。 また、不思議なことに、ピロリ菌の除菌に成功すると過形成性ポリープはだんだんと小さくなり消えてしまうことが多いため、ポリープがあっても切除せずにまず除菌をすることが多いです。 ただし、2-3cmの大きなポリープで癌化を疑う時や、胃に入った食べ物でこすれて慢性的な出血を起こし、貧血の原因となっている場合は胃カメラから道具を用いて切除を行います。 ピロリ菌除菌の広まってきた最近では切除する必要のあるポリープに出会うことは稀です。 大腸ポリープとは これは小さくても要注意です。 なぜなら胃や胆嚢のポリープと違って、今は良性のポリープであっても将来的に癌化する可能性があるからです。 大腸ポリープの癌化については、別コラムで詳細をお話する予定です。 ここでは、消化器内視鏡学会のガイドラインを軽く引用するにとどめます。 ガイドライン上は、径6mmを超えるものは将来の癌化、もしくは既に顕微鏡レベルで一部癌の成分のある可能性があるため切除が望ましいとなっています。 といっても、実際は径10mm以下のポリープで癌化しているものに出会うことは非常に稀ですのでむやみに不安になる必要はありません。 5mm以下のポリープをどうするのか(切除するのか、数年後に様子をみるのか)は、施設によって対応が違うと思いますので、こちらも別コラムで述べさせていただきますね。 当院では基本的に切除を行っております。 また、大腸ポリープは数個同時にできたり、数年後にまた別の場所にできたり・・・ということがよくありますので定期的な大腸カメラ検査が欠かせません。 今回のポイント 胃・胆嚢ポリープがあると言われてもそこまで心配することはない。大腸ポリープは、今は良性であっても定期的に検査もしくは大きさによっては切除をしてもらったほうがよい。 ポリープと一言にいっても、色々です。
- 自分で大腸カメラを操作、自分自身に大腸内視鏡検査を施行、座った姿勢が一番痛くないことを発見|これこそまさにイグ・ノーベル賞受賞にふさわしい研究だよ
2018年のイグ・ノーベル賞が発表され、昭和伊南総合病院、堀内朗先生が受賞されたニュースの報道がありました。内視鏡を専門とする私には、衝撃的なニュースです。自分で自分に大腸カメラをするという発想への畏敬の念です。 ■イグ・ノーベル賞とは イグ・ノーベル賞ご存じでしょうか 人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞です。文字通りノーベル賞のパロディーです。 「イグ」は英語のignobleから取っています。 ignobleはnoble(気高い、崇高な)の反対の意味をもつ形容詞です。考え・行為などが恥ずべき、不名誉なをあらわす言葉がignobleです。 過去にも多数の研究で日本人が受賞しています。犬の言葉を翻訳するおもちゃ「バウリンガル」の開発、わさびのにおいを使った火災報知器の開発などです。昨年は天橋立のまたのぞきの研究でした。 まさに、人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞がイグ・ノーベル賞です。 ■自分で大腸カメラを操作、自分自身の大腸内視鏡検査は可能なのか そういえば、バナナを踏んでつるっと滑り人がこけそうになる、抵抗を測定した研究の受賞もありました。人を笑わせ、考えさせる研究に贈られる賞がイグ・ノーベル賞です。 今年のイグ・ノーベル賞はほんとスゴイです。内視鏡を専門とする私からするとイグ・ノーベル賞でなくノーベル賞の間違い?ではないかと感じるぐらいのインパクトです。 朝日新聞デジタルの見出し 座って大腸検査「苦痛少ない」自ら試しイグ・ノーベル賞 (citaton: https://www.asahi.com) 内視鏡をする医師たちの間でたびたび話題になるのが、胃カメラは自分で自分にできるのだろうか、大腸カメラは自分で自分にできるのだろうか、です。 胃カメラを自分で操作して、自分自身の検査をすることはそんなに難しいことではありません。 一方大腸カメラは、操作が複雑で自分自身の検査を行うのは無理だろうというのが、内視鏡をする医師のほぼ共通見解です。 自分自身のお尻からカメラを挿入して、左手で左右上下の内視鏡操作を行い、同時に右手で内視鏡を左右にトルクをかけて前進させる、とても出来そうにない動作です。 **内視鏡センターの**先生は大腸カメラを自身にしたらしい、などいううわさは聞いたりしたことはありましたが。都市伝説レベルのうわさ話でした。 ■自分で大腸カメラを操作、自分自身の大腸内視鏡検査を施行することは可能 大腸カメラ検査を自身で行うことは、ほぼ無理だろうと専門家のあいだで考えられていたのですが、この常識を覆すニュースが飛び込んできました。、 朝日新聞デジタルにイグ・ノーベル賞受賞ニュースの詳細にこのように書かれています。 『米消化器内視鏡学会誌に体験談を発表。腸内をきれいにする前処置をした上で、右手で内視鏡の端をつまんで肛門に挿入しながら、左手でカメラを動かすつまみを操作。モニターに映し出された自分の腸内を見つめる姿をイラスト付きで紹介した』 衝撃的なニュースです。大腸カメラ自身に施行することは可能だったのです。しかも体験談を学会誌に発表するスゴさ。 人を笑わせ、考えさせらえるイグ・ノーベル賞にふさわし過ぎる研究です。 内視鏡を専門とする医師の永遠の命題?、自身に大腸内視鏡検査ができるかどうかに終止符が打たれました。どうやら自身で大腸内視鏡検査できるようです。
- 過敏性腸症候群IBSと便中カルプロテクチン値の関係
昨年末から(2017年12月)日本でも、 便中カルプロテクチンが測定できるようになりました。 潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の状態を便をしらべることでチェックできます。 カルプロテクチンの特徴 カルプロテクチンは、 便を採って測定する簡便な検査です。 好中球から分泌されるカルシウム結合タンパク質でです。 好中球の腸管への移行に比例してカルプロテクチン値が上昇します、 腸に炎症があると上昇します。 腸管の炎症鋭敏な数値で、 潰瘍性大腸炎など腸にキズが出来る病気が 落ち着いていれば低下 炎症が強ければ上昇 さらに、 潰瘍性大腸炎が悪化する前にも、値が高くなる特徴があります。 落ち着いていたカルプロテクチンの値が急に上がったときには、 食事内容など生活を改善して潰瘍性大腸炎が悪化することを予防したり 薬を増量して再燃を未然に防ぐなど、 治療に有用です。 カルプロテクチンの値は240μg/g未満が、基準値です 過敏性腸疾患と炎症性腸疾患の区別、カルプロテクチン値の関係 保険診療の適応は「慢性的な炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病等)の診断補助又は潰瘍性大腸炎の病態把握」です。 潰瘍性大腸炎やクローン病等以外には、保険診療でカルプロテクチンを測定できません。 過敏性腸疾患(IBS)とカルプロテクチンの話は、研究レベルの話です。過敏性腸疾患(IBS)に対して保険診療でカルプロテクチン測定は出来ませんのでご留意ください。 海外では、 潰瘍性大腸炎と過敏性腸症候群を鑑別(どちかの病気か判断)するのに カルプロテクチンが活用できないか 研究されています。 (参考記事)カルプロテクチンによる、大腸カメラを極力しない試み|潰瘍性大腸炎と過敏性腸症候群の鑑別 潰瘍性大腸炎か過敏性腸症候群判断つかない時 便カルプロテクチン測定して ・カルプロテクチン 150μg/g以上 大腸内視鏡(大腸カメラ)で精密検査 という診断アルゴリズム(診断手順)を提唱している方もあります。 内視鏡技術が発達していない国、 医療費が高すぎて大腸カメラを容易に受けられない国 ではカルプロテクチンをまず測定するのも 診断手順として、あり、かもしれません。 潰瘍性大腸炎か過敏性腸症候群の区別は、 大腸カメラで腸を直接調べれば分かることですので、 わざわざカルプロテクチンの値で判断する必要は 日本においてはありません。 大腸カメラで確認でよいでしょう。 過敏性腸症候群でもカルプロテクチンは軽度上昇 過敏性腸症候群は 便秘や下痢を繰り返す、 腸の動きが過敏になりすぎる病気です。 腸の粘膜にキズ(潰瘍)ができる、潰瘍性大腸炎やクローン病とちがい、粘膜は正常です。 粘膜が正常である、 腸の動き(蠕動)に異常がある 過敏性腸症候群では、 カルプロテクチンは正常だと思っておりました。 この報告をみるかぎりは、そうでもなさそうです。 (CitationMelchior C et al. Does calprotectin level identify a subgroup among patients suffering from irritable bowel syndrome? Results of a prospective study. United European Gastroenterol J. 2017 Mar;5(2):261-269.) 正常な方がカルプロテクチン値 20μg/g前後過敏性腸症候群では 50μg/g前後 基準値が240μg/g以下ですので、基準範囲内ではありますが、過敏性腸症候群でやや高めの数値を呈しています。 ときどき、過敏性腸炎の方で、明らかな病気はないものの、ちょっとだけあれているところ(非特異的な発赤)が散在していることがあります。 このようなごく軽度の炎症が、カルプロテクチンが少し高めの数値を呈している原因でしょう。 まとめ ・便中カルプロテクチンは炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の病状把握に有用・過敏性腸疾患では、カルプロテクチンの値が基準範囲ないであるが、やや高めを呈する
- 経口骨粗鬆症薬で食道がんリスクが高くなる|ビスホスホネート製剤を長期服用している人は、胃カメラで食道チェック
食道がんのリスクとして、悪名高いのは、お酒とタバコです。とくにアルコール度数が高いお酒。 ウオッカなどは直接食道粘膜を刺激、障害して食道がんの要因となります。要注意です。 お酒をのんで顔が赤くなる「フラッシャー」は食道がんハイリスク お酒を飲んだら顔が赤くなる人は要注意です。アルコールを飲むと脱水素酵素により、体内にアセトアルデヒドが蓄積します。アセトアルデヒドを分解する酵素であるアルデヒド脱水素酵素が強い弱いでお酒に強い弱いがきまります。アルデヒド脱水素酵素が弱い人は、アセトアルデヒドを分解する力が弱く、お酒をのむと動悸がしたり、顔があかくなったりします。 お酒を飲んで顔があかくなる人、「フラッシャー」は食道がんのリスクが高いことがわかっています。 ビスホスホネート系薬剤とは ビスホスホネート系薬剤は、骨を破壊する細胞(破骨細胞)の働きをおさえる薬です。骨は再生と破骨を繰り返してバランスをとっています、破骨を抑えて、骨をつよくする、骨粗鬆薬です。 骨粗鬆症の治療薬として有用な薬剤で、多くのかたが服用されています。毎日飲む製剤、週に1回の製剤、4週に1回の製剤などがあります。 ビスホスホネート系薬剤は服用方法が、他の薬と違い特徴的です。朝起きた時に(食事の前に)服用。コップ1杯ほど(約180ml)の多めの水で服用。薬が食道にのこらないように、薬を飲んだ後30分は横になないようにするひつようがあります。 服用方法が特殊であるため、十分な効果を得るためまた、副作用をおさえるために、正しい飲み方がひつようです。 経口ビスホスホネートには、ボナロン、ホサマック、ダイドロネル、ボノテオ、リカルボン、アクトネル、ベネット 特許が切れてジェネリック(後発品)としては、アレドロンサン錠(フォサマック、ボナロンのジェネリック)、リセドロン酸Na錠(アクトネル、ベネットのジェネリック)などがあります。 経口骨粗鬆症薬と食道がんの関係 骨粗鬆症薬と食道がん、全く関係なさそうなのですが、関連があることがわかってきています。 (Citation:Green J et al. Oral bisphosphonates and risk of cancer of oesophagus, stomach, and colorectum: case-control analysis within a UK primary care cohort.BMJ. 2010 Sep 1;341:c4444. doi: 10.1136/bmj.c4444.) 2010年にBMJに報告されたケースコントロール研究で大規模な症例数からの最初の報告です。 経口ビスホスホネート製剤を服用している人は、服用していない人と比べ1.30倍食道癌が多かったのです。(95%CI 1.02~1.66)。 食道、胃、大腸それぞれの癌と経口ビスホスホネート製剤の関連を調べても、食道癌だけが相対危険度増多、胃がん、大腸がんは駅強ありませんでした。 BMJに掲載された論文はカルテからデータを抽出しており、処方箋枚数での、食道がんリスクも調べています。 処方箋枚数 1-9枚 相対危険度 0.93 10枚以上 相対危険度 1.93 1処方箋あたりの処方期間はまちまちですが、1処方箋約1ヶ月とするとビスホスホネート系薬剤を1年以上服用で食道がんリスクが高まることになります。 さらに、経口ビスホスホネート製剤の服用している期間にも比例して相対リスクは高まっています。 1年未満の服用 相対危険度0.98 1年から3年 相対危険度1.12 3年以上 相対危険度2.24 経口骨粗鬆症薬(ビスホスホネート製剤)でなぜ食道癌が増えるのかメカニズムは不明ですが、同じ消化管である胃がん大腸がんは増えないことから考えると、食道へのビスホスホネートの直接刺が食道がんのリスクファクターとなっているようです。 ビスホスホネート製剤服用は、服用後30分の起座(横にならない)指導を遵守していくことが大切です。服用方法遵守とともに必要なことは、1年以上長期間経口ビスホスホネート服用中の方は胃カメラによる食道の定期的な検診です。 まとめ ・経口骨粗鬆症薬(ビスホスホネート製剤)食道がんのリスク高まる ・正しい服用、服用後少なくとも30分は横にならずに過ごすことの厳守 ・胃カメラでの定期的な検診(食道がんスクリーニング)
- 苦しくない大腸検査 負担の少ない前処置方法の模索
ライフスタイルの変化によって、大腸がんが近年急増してきています。男性では肺がん、胃がんに次いで、がん死因の第3位、女性では大腸がんは1位となっています。 早期発見のために大腸内視鏡検査を受けることが大切ではあるのですが、辛い検査の代表のように思われている風潮もあり、受けることへの精神的な敷居がやや高い検査であるもの事実かもしれません 大腸検査について検索したら、やはりありました、こんなコメント 「大腸の内視鏡検査はお産よりつらいって本当ですか?」 ネット上の質問に対して、こんなコメントも 「辛いのは、検査前に腸の中を出し切らないといけない事ぐらいかなぁ」 「2リットルの下剤を飲むのはちょっと大変でしたが(味がいまひとつ)、検査そのものはあっさりと終わりました」」 そうなんです。検査がお産よりつらいことはあり得ないですし、複雑な癒着などがある場合を除いて痛い検査でもないんです。これに関しては大腸カメラ挿入手技、術者などに依存する要素がやや大きいのですが。 いずれにしても、大腸内視鏡は、世間で言われている100倍ぐらい楽な検査です。 1点だけ避けられない、ややしんどい準備過程があります。 大腸検査前に腸をからっぽにするために飲む下剤です。 この避けられない準備過程を少しでも楽にするために、中島クリニックでは、さまざまな方法で検査準備をしてきました。 ニフレック 最初はニフレック2リットル服用でした。当時はこれが標準的な大腸検査前の準備方法でした。味がまずいのが最大の難点でしょうか。便秘が強い人などでは、ニフレックだけでは前処置が不十分な時がありました。 ニフレック+前日眠前ラキソベロン ニフレックだけだと前処置不十分なときがあり、改善するために検査前日にラキソベロン(下剤)併用しました。 ラキソベロン追加のおかけげ、前処置良好なのが特徴です。しかし、検査前日にラキソベロン(下剤)の影響で夜中何度もトイレ通いすることがあるのが難点でした。 ビジクリア(錠剤) 味がまずいニフレックの代わりに錠剤であるビジクリアへ前処置法に変えた時期があります。錠剤なので味はなく飲みやすいのが最大のメリットでした。 大腸に結晶セルロース残が多く、視野を確保するためにセルロースを内視鏡で吸引して取り除く必要があるのが難点でした(今は製品が改良され水溶性セルロースとなり、前処置良好です)。 若い方からは錠剤は好評だったのですが、高齢の方からは錠剤が飲みにくいとの声があったのが難点でしょうか。ちなみに検査準備のために服用する錠剤は「50錠」です。 マグコロールP +前日眠前ラキソベロン ニフレックにかわって前処置に使ったのがマグコロールPです。マグコロールPはスポーツドリンクのような爽やかな味で飲みやすいのが最大の特徴です。飲みやすい上に、前処置も良好です。眠前ラキソベロンの影響で夜中に何度もトイレ通いすることがあるのが唯一の難点です。 マグコロールP +前日眠前ラキソベロン、は飲みやすい上に、前処置効果も十分であり、この方法を標準的に使ってきました。 マグコロールP +前日眠前ラキソベロンは素晴らしい前処置方法なのですが、唯一の難点が、前日眠前に服用するラキソベロン(下剤)です。眠前にのむ下剤の影響で、夜中何度もトイレに行くため睡眠不足になってしまうのです。 少しでも患者さんの負担を減らせるよう、「眠前ラキソベロンなし」で、良好な前処置が得られる方法を確立したいと思い取り組んできました。 その思いを形にしたのが、日本大腸検査学会誌に受理掲載された論文「クエン酸マグネシウム等張液(マグコロールP)とポリエチレングリコール高張液(モビプレップ配合内用剤)の大腸内視鏡検査前処置効果のランダム化比較および各薬剤の特性検討」です。
- 便がスムーズにでる姿勢「ロダンの考える人」
おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。 【質問】 便秘で困っています。何かよい方法ありますでしょうか? 【答え】 便がスムーズにでる姿勢を紹介します。キーワードは『足台』と『ロダンの考える人の姿勢』です。膝をまげて、少し前かがみの姿勢。足台に足を置いて膝を深く曲げる。これがスムーズにするっと便が出やすくなる理想の姿勢です。前屈みの姿勢が理想の排便姿勢なのです。おしりと直腸(おしりから入ってすぐの腸)は真っ直ぐ姿勢を正していると、おしりと直腸が鋭角に折れ曲がっています。まっすぐな姿勢ではいきんでもなかなか便は出ません。前かがみの姿勢になると緩んで出やすくなるのです。さらにこの角度を緩めるために足台をつかうと効果的です。ロダンの考える人のように少し前屈みの姿勢。そして足台を使ってかがむ姿勢を深くする。ちょっとした工夫。効果あります。トイレでいきむ時間が短くなり残便感も減ります。ロダンの考える人の姿勢 ↓↓↓ 写真と詳しい説明をリンク先に書きました。よろしければどうぞ。 https://www.nakajima-clinic.com/column/3073/ 今日もスッキリ快便。今日も素敵な一日でありますように。 中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ) https://www.nakajima-clinic.com/
- 【質問】毎日決まった時間に寝られません。10時に寝たり深夜1時過ぎに寝たり、私の寝る時間はバラバラです。
おはようございます。中島クリニック院長の中島敏雄です。 【質問】 毎日決まった時間に寝られません。10時に寝たり深夜1時過ぎに寝たり、私の寝る時間はバラバラです。 【ワンポイントアドバイス】 寝る時間を気にしなくても大丈夫です。大切なのは、起きる時間を一定に保つことです。毎朝同じ時間に起きることを心がけると、自然と寝る時間も安定してきます。 週末も例外ではありません。週末に寝坊しないようにすることが重要です。週末だからといって長く寝ると、体内時計が狂い、平日のリズムも崩れてしまいます。週末にかためて寝る。寝だめはリズムを崩し逆効果です。週末も平日と同じ時間に起きるようにしましょう。「起きる時間を一定にする」シンプルですが効果的です。 私はスマホの目覚まし時計で毎朝起きています。そして、日曜日も同じ時間にセットしています。週末も寝坊せず、10年以上平日と同じ時間に起きるようにしています。この生活習慣のおかげで深い睡眠がとれて、毎朝さわやかなめざめを体感できています。ぜひ試してみてください。 今日も素敵な一日でありますように。中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ) https://www.nakajima-clinic.com/
- 超加工食品とは。日常でとりくめる食事の工夫。
おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。超加工食品という言葉を聞いたことがありますでしょうか。超+加工+食品。なんどなくイメージがわくような、わかないような言葉ですね。 【質問】 超加工食品とは何ですか? 【答え】 超加工食品とは、糖分、塩分、脂肪を多く含む加工済みの食品のことです。 具体的には清涼飲料や炭酸飲料、ポテトチップスなどのスナック菓子、菓子パン、インスタント食品、ケーキ、クッキー、ドーナツ、ミートボール、チキンナゲットなどです。美味しいものばかりですね。 これらの食品は、硬化油、添加糖、香味料、乳化剤、保存料などの添加物を付与して、工業的な過程で製造され、常温でも保存できる特徴があります。美味しくて便利な一方で、糖分や塩分が多く含まれています。食べ過ぎないように注意する必要があります。 日常生活でできる工夫としておやつをケーキやクッキーをヨーグルトや果物にかえてみる。お腹すいたときに食べる菓子パンやカップ麺などをおにぎりにする。食べるものや食べる量を少し変えるだけで、生活習慣病のリスクを軽減することができます。一度見直してみてはいかがでしょうか。 今日も素敵な一日でありますように。中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ) https://www.nakajima-clinic.com/
- 鼻からの胃カメラと口からの胃カメラの違い
胃カメラを受ける際に、口から入れる方法と鼻から入れる方法のどちらが楽なのか悩んだことはありませんか?口から入れると気持ち悪くて吐き気を感じることが多い一方で、鼻から入れると痛みが心配ですよね。胃カメラにはこの2つの方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。 この記事では、鼻から入れる胃カメラと口から入れる胃カメラの違いについて詳しく解説します。胃カメラを受ける予定がある方や医師から鼻から入れる方法を提案された方は、ぜひ参考にしてください。 胃カメラとは 胃カメラ、正式には上部消化管内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸を観察するための検査です。口や鼻から細いカメラを挿入し、内部の状態を直接見られます。この検査は、胸焼けや腹痛、食欲不振、貧血などの原因を調べるために行われます。 検査の準備として、前日の夕食後から絶食しないといけません。水分摂取は水のみ可能です。検査当日は、のどや鼻の麻酔を行い、必要に応じて鎮静剤を使用します。検査は通常5〜10分程度で終了します。 検査後は、飲食の再開や運動について医師の指示に従ってください。組織を採取した場合は、激しい運動や刺激の強い食事を避けましょう。検査の結果は後日説明がありますが、異常が見つかった場合は、さらに詳しい検査や治療が行われることがあります。 鼻からの胃カメラとは 上部消化管内視鏡検査は、通常、口から内視鏡を挿入して行います。この方法では、内視鏡が舌の付け根を通るため、吐き気を感じることがあります。しかし、技術の進歩により、内視鏡が細くなり、鼻から挿入する方法も可能になりました。この方法では、内視鏡が舌の付け根を通らないため、吐き気を感じにくく、検査時の負担が軽減できます。 しかし、全ての人に適しているわけではありません。たとえば、鼻づまりがひどい方や、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の方は、この検査が難しい場合があります。鼻の粘膜が腫れていると、内視鏡が通りにくくなります。 また、鼻の構造がもともと曲がっている方も注意が必要です。鼻中隔湾曲症という状態で、鼻の中が狭くなっているため、内視鏡が通りにくく、痛みを感じることがあります。これは、内視鏡が鼻の中で動く際に、強く接触してしまうことが原因です。 鼻からの胃カメラの強み 検査による不快が少ない 検査中も会話ができる 心肺機能への負担が少ない 鎮静剤なしでも検査ができる 鼻からの胃カメラ検査は、吐き気が少なく、呼吸がしやすく、コミュニケーションも取りやすいというメリットがあります。直径が細いため画像は口からの胃カメラに劣ります。ただし、最近の経鼻内視鏡は画質や解像度が大幅に向上しており、口からの胃カメラと同等の画像が得られるようになりました。 検査による不快が少ない この方法の大きな利点は、検査中の不快感が少ないことです。内視鏡が細いため、喉の奥に触れることが少なく、吐き気や不快感が軽減されます。 検査中も会話ができる 鼻からの方法だとマウスピースの使用も必要がなく口が自由に使えるため、医師や看護師と会話しながら検査を進められます。もし痛みや不快感を感じた場合も、すぐに伝えられるため安心です。 心肺機能への負担が少ない 鼻から入れた場合、口で呼吸ができるため、検査中でも深呼吸ができリラックスできます。口から入れる場合は鼻でしか呼吸できないため、息苦しさを感じることがあるかもしれません。また、心拍数や血圧の変動が少ないため、心肺機能への負担も軽減できます。 鎮静剤なしでも検査ができる 鼻からの胃カメラは、鎮静剤で眠るのが怖い方に向いています。口からの胃カメラでは、吐き気などの不快感を軽減するために鎮静剤や麻酔を使用することがあります。それに対して鼻からの胃カメラは痛みや反射が少ないため、検査前に鼻腔に十分な麻酔を行うことで鎮静剤を使用せずに検査を行うことも可能です。 鎮静剤を使用しない場合には副作用の心配がなく、検査後にふらつきや注意力の低下といった影響もありません。鎮静剤を使用する場合、検査当日は自動車やバイクの運転が禁止になりますが、その必要がなく、検査後すぐに説明を受けて帰宅できる点も大きな強みです。ただし、鼻からの胃カメラでも鎮静剤の使用はできます。希望される場合はご相談ください。 口から胃カメラの強み 観察性能が高い 様々な処置が可能 短時間で終わる 経口内視鏡検査は直径が大きい分、操作性の良さ、高い観察性能と処置するための機能が備わっているため、病変の早期発見や治療に有効です。 観察性能が高い 通常より太めのスコープを使用するためカメラの性能が高く、鮮明な画質で内部を観察できます。病変をしっかりと捉えられ、より正確な診断が可能です。また、拡大機能がついているため、病変を拡大して観察ができ、良性か悪性かの判断がしやすくなります。 様々な処置が可能 口からの胃カメラでは、さまざまな処置が行えるのが特徴です。吸引口が大きいため、水などを効率よく吸い取れます。また、生検時に使用する道具を通す部分も広く、送水機能がついている機種もあります。これにより、病変の組織を採取する生検や、ポリープや早期胃がんの切除、出血があった場合の止血処置などが可能です。 短時間で終わる 検査を行う側にとって、器具の取り扱いが簡単で状態の観察がしやすいため、処置がスムーズに進みます。鼻から胃カメラをする場合より、検査が短時間で完了することがほとんどです。ただし、鎮静剤を使った場合には、検査後に一定の休息時間が必要になります。 鼻からの胃カメラと口からの胃カメラの違いのまとめ カメラの太さ 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 直径 8~9mm 5~6mm 検査にかかる時間 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 5~10分 10分~15分 会話 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 会話は出来ない 会話ができる 検査による苦痛 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 吐き気や痛み、息苦しさを感じる可能性がある 吐き気や痛みが少ない 注意点 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 鼻で呼吸する必要がある 鼻腔が狭いと通らない(女性は注意) 観察しやすい場所 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 上咽頭が観察できる 咽頭・喉頭が観察しやすい 上咽頭が観察できない 操作性 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 操作性がよい 口からのカメラに劣る 画像 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ カメラの性能が良く画質がきれい 拡大観察機能がある 口からのカメラに劣る (技術の進歩により同等のものが出てきた) 処置 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 生検、ポリープや早期胃がんの切除、 止血処置などが可能 止血処置などが可能生検は可能 ポリープやがんの切除などはできない 検査による合併症 口からの胃カメラ 鼻からの胃カメラ 生検、ポリープや早期胃がんの切除、止血処置などが可能 止血処置などが可能生検は可能ポリープやがんの切除などはできない 鼻からの胃カメラの検査時間 口からの胃カメラ検査 口からの胃カメラ検査は、通常5分程度で終わります。口からの検査は、カメラが太くて幅広いため短時間で詳細な検査が可能です。ただし、苦痛を伴うことが多いと言われています。 鼻からの胃カメラ検査 一方、鼻からの胃カメラ検査は、通常10分から15分程度かかります。これは、カメラが細くて柔らかいため、操作が難しく時間がかかることが理由です。また、鼻からのカメラは吸水口が小さいため、胃を洗浄する際の効率が低く、さらに時間がかかることがあります。 検査中に異常が見つかった場合、組織の一部を取って病理検査を行ったり、内視鏡で止血や切除などの治療を行うことがあります。これらの処置が必要な場合、鼻からの胃カメラ検査は検査時間がさらにかかるかもしれません。 前処置にかかる時間にも違いがあり、口からの内視鏡検査では、のどの麻酔が約2分で完了します。一方、鼻からの内視鏡検査では、鼻腔を広げる薬も使用するため、約5分必要です。 当院の胃カメラについて 口からのカメラに比べて経鼻かめらはカメラが細く えづきが少ないために圧倒的に楽です。 15年前に経鼻カメラが開発された当初はカメラが細いために口からのカメラに比べて画質が低いデメリットがありました。 しかし、その後技術の劇的な進歩により、経鼻カメラもハイビジョンの画質となり、現在では画質的に経鼻と経口同じレベルになりました。 最新の経鼻カメラは細くてえづきづらい、そして解像度が高い精密な検査ができるようになりました。当院で導入している経鼻カメラは大学病院や癌センターでも導入されているハイエンドの機械です。口からのカメラに比べえづきづらい、楽に検査を受けることができる経鼻カメラですが、検査に対する不安感は多かれ少なかれあるものです。 そこで当院では「意識下鎮静法」という方法をで検査を行っております。 鎮静剤を併用して検査することで、うとうとと昼寝をしているような状態で恐怖心をもつことなく検査をうけていただくことができます。鎮静剤の効果は個人差がありますので、昼寝のように寝てしまうかたから、少し眠気を感じる程度の型まであります。鎮静剤をもちいることで、検査に対する恐怖心がなくなり、楽に検査をうけていただけます。 当院では「経鼻カメラ」「意識下鎮静法」の両方を組み合わせることで、えづきや反射などの少なく楽な、そして検査に対する不安感もなく受けていただけるようにしています。 経験豊富な内視鏡専門医が施行する、楽で精密な検査をこころがけております。 胃カメラ関連動画
- 胃カメラ検査後にコーヒーを飲んでも大丈夫ですか?
おはようございます。中島クリニック院長 中島敏雄です。 ようやく過ごしやすい季節になってきましたね。 気候の変わり目、体調を崩しやすいのでお気を付けください。 胃カメラ検査後に「コーヒー」についてよく相談を受けます。 今日はコーヒーについて詳しくお答えします。 【質問】 胃カメラ検査後にコーヒーを飲んでも大丈夫ですか? 【答え】 はい、問題ありません。 ただし、検査の「前」にコーヒーを飲むと、胃の中が見えにくくなってしまうため控えてください。 検査「後」はコーヒーを飲んでも問題ありません。 コーヒーにはいろいろな健康効果があります。たとえば、1日に2杯ほどコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて糖尿病のリスクが低くなるとされています。また、1日2~3杯のコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて死亡率が約15%低くなるという研究結果があります。 メリットだけでなくデメリットもあります。飲みすぎると、カフェインの影響で眠れなくなったり、動悸を感じることがある人もいます。コーヒー1日2-3杯が適量ですね。 カフェインが苦手な人は、カフェインレスコーヒーを選んでも良いでしょう。海外の研究によると、カフェインレスコーヒーにも体に良い効果があることがわかっています。 コーヒーのある生活をお楽しみください! 今日も素敵な一日でありますように。 中島クリニック(内科、消化器内科、胃カメラ、大腸カメラ) https://www.nakajima-clinic.com/
- 大腸カメラ検査で見つかる可能性のある病気
大腸カメラ検査とは、大腸の内部をカメラで観察する検査です。 この検査によって、大腸に異常がないかどうかを確認できます。 しかし、食事制限や下剤の内服など検査のための準備が大変です。 そして、検査自体も楽ではないため、できるなら検査をしたくありませんよね。 今回は、大腸カメラ検査で見つかる可能性のある病気について説明します。 これらの病気は、放置すると重篤な合併症や死亡に至る可能性があります。 大腸カメラ検査には、腸の健康を確認できるメリットがあります。 定期的に大腸カメラ検査を受けて、早期発見・早期治療を心がけることが重要です。 大腸カメラ検査とは 大腸カメラ検査とは、肛門から先端にカメラがついた内視鏡を挿入し、 大腸の内部を詳しく観察する検査です。 大腸カメラ検査でわかることは? この検査でわかることは以下のとおりです。 大腸がんや大腸ポリープの有無や状態 大腸炎や潰瘍の有無や程度 大腸憩室や大腸メラノーシスなどのその他の異常 この検査は、重大な病気を早期に発見するために有効な方法です。 大腸カメラ検査はどこまで見られる? 大腸カメラ検査は、大腸の内部を詳しく観察する検査です。 肛門から内視鏡を挿入し、盲腸まで到達した後、 内視鏡を抜きながら大腸の粘膜をくまなく調べます。 大腸カメラ検査では、小腸の一部も観察できます。 小腸は非常に長いため、全てを観察できませんが、 大腸に続く小腸の最後の部分である回腸末端は観察可能です。 大腸カメラ検査を受けた方がいい人 大腸は食物の消化吸収や排泄をしているため、常に刺激を受けています。 そのため、異変が起こることも少なくありません。 血便、下痢、便秘、腹痛などの自覚症状がある方 大腸がん検診で便潜血反応が陽性だった方 家族に大腸がんなどの大腸の病気を持っている方 40歳以上になった方 リスクのある方は、定期的に大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。 大腸カメラ検査で発見できる病気 大腸カメラでわかる病気は、以下のように分類できます。 腫瘍性疾患 炎症性疾患 先天性・遺伝性疾患 機能性・代謝性疾患 外傷・異物 それぞれの分類について、代表的な病気をわかりやすく説明します。 腫瘍性疾患 大腸に良性または悪性の腫瘍が発生する病気です。 大腸カメラ検査では、異常な部分から組織を採取して病理検査を行えます。 これにより、がんやポリープの種類や程度を判定ができます。 大腸がん 大腸の内側の膜(粘膜)にできる悪いしこり(悪性腫瘍)です。 このしこりは、大きくなると大腸の穴をふさぐことがあります。 また、しこりの一部がはがれて血液やリンパ液にのって他の臓器に移動することがあります。 これが、がんの転移です。 大腸がんは、早く見つけて治療すれば、完治する可能性が高くなります。 しかし、症状が出るのは進行してからになるため、定期的な検査が必要です。 大腸ポリープ 大腸の粘膜がぶつぶつと盛り上がった良いしこり(良性病変)です。 このしこりは、ほとんど症状がありませんが、放っておくと大腸がんに変わることがあります。 これが、がん化です。 腺腫性ポリープと呼ばれるものは、大きくなるとがん化する恐れがあるといわれています。 一方、非腫瘍性ポリープは、ほとんどがん化する心配はありません。 大腸ポリープは、大腸カメラ検査で見つけたら、その場で取り除けます。 カルチノイド 大腸では直腸にできることが多い、珍しいがんです。 粘膜にあるホルモンを出す細胞(神経内分泌細胞)からできる腫瘍です。 ほとんど症状がありませんが、腫瘍からの出血による下血があります。 直腸カルチノイドは小さくて平坦なことが多いので、 大腸カメラ検査では見逃しやすい場合もあります。 大腸脂肪腫 大腸脂肪腫とは、大腸の粘膜下層に発生する脂肪細胞からなる良性の腫瘍です。 消化管の腫瘍の中では、比較的まれで原因は不明になります。 一般的には無症状で、偶然検査や手術によって発見されることが一般的です。 しかし、腫瘍が大きくなると、腹痛や腹部不快感、便秘、下血が現れることがあります。 大腸内視鏡検査では、黄色調で表面が滑らかな正常粘膜に覆われた柔らかい病変として見つかります。 炎症性疾患 大腸の粘膜や壁が炎症を起こす病気です。 大腸カメラで、大腸の粘膜をみることで診断へとつながります。 潰瘍性大腸炎 潰瘍性大腸炎は、原因不明の炎症性腸疾患の一種です。 大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができることで、血便や下痢などの症状を引き起こします。 病変は直腸から始まり、上行性に広がることが多く、全大腸に及ぶこともあります。 大腸カメラ検査の所見は、診断や重症度の判定に重要です。 粘膜の赤みや腫れ、出血や粘液の付着、びらんや潰瘍などが見られます。 クローン病 クローン病は、消化管のどの部位にも炎症や潰瘍ができる難病です。 原因ははっきりとは分かっていません。 免疫機能の過剰や異常が炎症を引き起こし、腹痛や下痢、血便、体重減少などの症状を引き起こします。 また、腸の壁に穴が開いたり、腸が狭くなったり、膿の塊ができたりすることもあります。 大腸カメラ検査では、粘膜が赤く腫れたり出血したりしていることや、 非連続性の潰瘍があることが特徴的です。 また、大腸カメラ検査で採取した組織を顕微鏡で調べることで、 他の検査とあわせて確定診断します。 大腸憩室症 大腸憩室症は、大腸の壁の弱い部分が外側に突き出した袋状の憩室ができる病気です。 原因は不明ですが、食物繊維の摂取不足や高齢化などが関係していると考えられています。 主な症状は、下血(血便)、下痢、便秘、腹部不快感などです。 重度化すると、憩室内に便がたまって憩室炎(憩室に感染が起こること)や出血を起こしたり、穿孔や膿瘍が生じます。 内視鏡で見ると、大腸の壁に小さな穴があって、そこから憩室が見えます。 粘膜が赤く腫れたり、出血がある状態が憩室炎です。 先天性・遺伝性疾患 生まれつきまたは遺伝的に大腸に異常がある病気です。 これらの病気は、大腸カメラ検査でポリープの数や形を見たり、切り取って検査したりすることで診断できます。 巨大結腸 巨大結腸症は、生まれつき結腸の一部に神経細胞がなくて、便やガスが通りにくくなる病気です。 生まれつきのものと、後天的に起こるものがあります。 便秘や腹痛、吐き気や嘔吐などが主な症状です。 また、水分を吸収する大腸が正常に働かなくなるため、脱水症状になることもあります。 大腸カメラ検査で、結腸内に異常なガスや便がたまっていることや、結腸が拡張していることが確認できます。 家族性大腸腺腫症(FAP) FAPとは、遺伝子の一部に変異が起こって、大腸にポリープが100個以上できる病気です。 ポリープは良性ですが、時間がたつと悪性に変わって大腸がんになる可能性が高くなります。 この病気は、親から子に遺伝することが多いのですが、新しく変異が起こることもあります。 便に血が混じったり、下痢や便秘、腹痛が主な症状です。 診断は、大腸カメラ検査の場合ではポリープの数や形を見ます。 ポイツ・イエガース症候群 ポイツ・ジェーガース症候群は、消化管にポリープと呼ばれる腫瘍が多発する病気です。 ポリープは良性ですが、大きくなると出血や腸閉塞などの合併症を起こすことがあります。 また、ポリープ以外にも、皮膚や粘膜に茶色の斑点ができることも特徴です。 この病気は遺伝性のもので、STK11という遺伝子に異常があることが原因です。 この遺伝子は細胞の増殖を制御する役割を持っていますが、 異常があるとその機能が失われてしまいます。 そのため、ポリープだけでなく、消化管や乳房、卵巣などの悪性腫瘍の発生リスクも高くなります。 ポイツ・イエガース症候群の診断方法の一つが大腸カメラ検査です。 大腸カメラ検査では、大腸に多発する過誤腫性ポリープを観察できます。 ポリープは、肉眼で他のポリープと区別できるほど、特徴的な形をしています。 また、ポリープの一部を切除して、病理学的診断や遺伝子検査を行うことも可能です。 ただし、大腸カメラ検査だけではポイツ・ジェーガース症候群の 診断には十分ではありません。 この病気では、小腸にもポリープが多く見られることが多いため、 上部消化管内視鏡検査や小腸内視鏡検査も必要です 悪性腫瘍の発生リスクも高いため、消化管以外の部位も含めて定期的に 検査を受けて早期発見・早期治療を目指すことが重要です。 機能性・代謝性疾患 大腸の形や構造に異常はなくて、機能や代謝に問題がある病気です。 ただし、診断には、大腸カメラだけではなく、他の検査や症状なども考慮する必要があります。 大腸偽閉塞 大腸偽閉塞とは、大腸の動きが悪くなって、食べ物や便が詰まってしまう状態です。 これにより腹痛や腹部の膨らみ、吐き気などの症状が起こります。 機械的な原因で、腸が詰まる腸閉塞とは異なります。 さまざまな全身性の病気や手術後の合併症などによって、大腸の神経や筋肉の働きが低下することが原因です。 大腸偽閉塞は、急性型と慢性型に分けられます。 大腸カメラ検査では、大腸偽閉塞の状態を見ることが可能です。 大腸は太くなり大腸の壁には水と空気の境界線ができて、大腸の動きも弱くなります。 これらの所見を見つけることで、大腸偽閉塞の診断に役立ちます。 過敏性腸症候群 過敏性腸症候群とは、ストレスや自律神経の乱れなどによって腸の働きが異常になり、 便秘や下痢、腹痛などの症状が長く続く病気です。 過敏性腸症候群は日本人の約10%に見られると言われており、若い女性に多くみられます。 原因ははっきり分かっていませんが、感染性胃腸炎や食生活の乱れ、 睡眠不足などが関係していると考えられています。 大腸カメラ検査では、大腸に器質的な異常がないことが特徴です。 大腸の形や色、粘膜の状態などを観察し、 癌やポリープ、潰瘍、出血などの異常がないかを確認します。 ただし、それだけでは過敏性腸症候群と診断することはできません。 大腸メラノーシス 大腸メラノーシスとは、大腸の粘膜が褐色から黒色に変色する状態のことです。 これは、アントラキノン系という種類の刺激性下剤を長期間服用することで起こります。 大腸の粘膜にリポフスチンという色素が沈着し、メラノーシスを引き起こします。 大腸メラノーシスには、症状がありません。 大腸カメラで見ると、粘膜が黒っぽくなっているのがわかります。 そのため、大腸カメラ検査で偶然発見されることが一般的です。 粘膜の一部だけでなく、全体に黒くなっていることもあります。 ポリープも見つかることがあり、その場合には切除や生検をする可能性もあります。 虚血性腸炎 虚血性腸炎とは、大腸の粘膜に十分な血液が行き届かなくなることで、 炎症や潰瘍などの障害が起こる病気です。 虚血を引き起こす原因には、血管側の要因と腸管側の要因があります。 主な症状は、突然の強い左側腹部から下腹部の痛み、下痢、血便です。 これらの症状は、大腸の粘膜が損傷し、はがれ落ちたり出血したりすることによって起こります。 また、吐き気や冷や汗などが伴うことがあります。 虚血性腸炎の診断は、主に大腸カメラ検査です。 大腸の粘膜が、血液が足りなくなって炎症や壊死を起こし、赤く腫れたり出血します。 また、傷や穴、黒い変色がみられます。 外傷・異物 外力や異物によって大腸にダメージを受けることで起こる病気です。 腸アニサキス アニサキスとは、アニサキスという寄生虫が食いつくことで発症する病気です。 アニサキスは、サバやイカなどの魚介類に寄生している細長い白い虫で、 生の魚介類を食べると感染する可能性があります。 アニサキスは胃酸や消化液に弱く、胃や小腸で死んでしまうことがほとんどです。 まれにアニサキスが小腸から大腸に移動することがあります。 食後数時間から数日後に、強い下腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱などが腸アニサキスの症状です。 重症化すると、腸閉塞や腸穿孔を引き起こすこともあります。 診断は、大腸カメラ検査で行われアニサキスの虫体を確認し、除去することで治療します。 内痔核 内痔核は、直腸粘膜の下にある静脈叢がうっ血して膨らんだものです。 排便時の出血や脱出が主な症状です。 下血や排便時出血が続く場合は、大腸癌の可能性も否定できないため、 大腸カメラ検査を受けてみてください。 内痔核は自分ではなかなか気づきにくい部位で、気軽に人に相談できない部分です。 しかし、気になる症状はそのままにせずに医師に相談しましょう。 大腸カメラ検査で健康を守ろう 大腸カメラ検査は、大腸がんや炎症性腸疾患などの重大な病気を早期に発見するために必要な検査です。 この検査では、内視鏡を使って大腸の内部を見ることが可能です。 また、異常な部分を切除したり、組織を採取できます。 この検査は、苦痛や恐怖を感じる人も多いかもしれません。 しかし、大腸カメラ検査は鎮静薬や鎮痛剤の使用、 医師や看護師のサポートによって安全かつ快適に受けられるようになってきています。 自覚症状や家族歴がある場合は、大腸カメラ検査を受けることがおすすめです。 自分の健康を守るためには、大切な検査になります。 【参考サイト】 大腸カメラ(大腸内視鏡検査)で見つかる病気|東松戸の加賀谷正クリニック 大腸がんの原因と症状|MedicalNote 大腸がんとポリープの関係は?病理検査で悪性の場合についても解説! 大腸がんとポリープの関係は?病理検査で悪性の場合についても解説!|胃と大腸の内視鏡ナビ 大腸神経内分泌腫瘍(カルチノイド) | みんなの医療ガイド | 兵庫医科大学病院 大腸脂肪腫とは 大腸脂肪腫とは|えぞえ消化器内視鏡クリニック 潰瘍性大腸炎(指定難病97)|難病情報センター クローン病(指定難病96)|難病情報センター 大腸憩室症 (だいちょうけいしつしょう)とは|済生会 巨大結腸症について | メディカルノート 家族性大腸ポリポーシス(FAP) 家族性大腸ポリポーシス(FAP) | 日本遺伝性腫瘍学会 ポイツ・ジェーガース症候群について | メディカルノート 慢性特発性偽性腸閉塞症(指定難病99)|難病情報センター 過敏性腸症候群について | 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- 高齢者の栄養状態がわかる簡単なアンケート| MNA-SF(Mini Nutritional Assessment-Short Form)簡易栄養状態評価表)
高齢の方が健やかに過ごせているか 食事、排泄、入浴などADL(日常生活動作)が保てているか 確認するために、 体重が減っていないか、 食事をとれているか、 外に散歩にでかけたりしているか、など 診察では、日常生活のようすを問診します (おすすめ記事) ・肝硬変とサルコペニアの関係|サルコペニアって何だ。筋肉量低下による生活の質が低下 高齢者の栄養状態簡単な問診で分かるアンケートフォームがありますので紹介いたします。 MNA-SF(Mini Nutritional Assessment-Short Form)簡易栄養状態評価表)です。 6項目の点数を足して評価します。 14点満点で、高い方が栄養状態良好です。 12-14 ポイント 栄養状態良好 8-11 ポイント 低栄養のおそれあり 0-7 ポイント 低栄養 6項目は ・食事量 ・体重増減 ・日常の動作 ・ストレスの有無 ・精神、認知症の有無 ・BMI(身長と体重から計算する肥満度) からなります。 精神的ストレスの有無の項目は、漠然とした主観的なものではありますが、採血の必要なく、簡単に評価できるのがMNA-SF特徴です。 http://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch1-5/z3.pdf 上記アドレスから、日本語問診票がダウンロードできます。 英語版しかありませんが、iPhone用のアプリもあります。アップルストアで「MNA」で検索するとみつかります。 MNA-SF、是非ご活用ください。 採血が必要となりますが、アルブミン(ALB)やコレステロール(T-Cho)などの測定、コリンエステラーゼ(ChE)のような肝臓の蛋白合成能を示す数値などもチェックすると、非常によい栄養の指標となります。 MNA-SF(Mini Nutritional Assessment-Short Form)簡易栄養状態評価表) (Citation: http://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch1-5/z3.pdf) A 過去3 ヶ月間で食欲不振、消化器系の問題、咀嚼・嚥下困難などで食事量が減少しましたか? 0=著しい食事量の減少 1=中等度の食事量の減少 2 = 食事量の減少なし B 過去3 ヶ月間で体重の減少がありましたか? 0=3 kg 以上の減少 1=わからない 2 = 1~3 kg の減少 3 = 体重減少なし C 自力で歩けますか? 0=寝たきりまたは車椅子を常時使用 1=ベッドや車椅子を離れられるが、歩いて外出はできない 2=自由に歩いて外出できる D 過去3 ヶ月間で精神的ストレスや急性疾患を経験しましたか? 0=はい 2=いいえ E 神経・精神的問題の有無 0=強度認知症またはうつ状態 1=中程度の認知症 2=精神的問題なし F BMI 0=19 未満 1=19 以上、21 未満 2=21 以上、23 未満 3=23 以上 合計ポイント 12-14 ポイント 栄養状態良好 8-11 ポイント 低栄養のおそれあり 0-7 ポイント 低栄養







