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16時間断食は本当に効果がある?医学博士が語る、科学的根拠に基づく実践方法

  • 執筆者の写真: HEIWA SOTOMURA
    HEIWA SOTOMURA
  • 5月20日
  • 読了時間: 6分
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16時間断食とは何か


16時間断食とは、24時間のうち16時間を食事を摂らない時間として過ごし、残りの8時間のみで食事をとるという時間制限型のファスティングです。この方法は、食事時間を意識的に限定することで、胃腸を休ませ、体内の代謝リズムを整えることを目的としています。近年、断食時間に体内でオートファジーが活性化し、細胞内の老廃物の分解が促されることから、美容や健康面でのメリットが注目されるようになりました。


このオートファジーという機能は、空腹状態がある程度続くことで働きが強まり、体内の不要なたんぱく質や損傷した細胞成分を処理する役割を担います。こうした仕組みが明らかになるにつれ、単なるダイエット法としてではなく、内臓の機能回復や免疫力向上、腸内環境の改善といった目的でも16時間断食が取り入れられるようになってきました。



正しく理解したい「16時間断食」の位置づけ


近年、SNSやテレビなどで紹介されることの多い16時間断食は、確かに実践しやすいダイエット方法のひとつとして注目を集めていますが、実はそれ自体が体重減少や健康改善に特別な効果をもたらすという明確な科学的根拠は現時点では確認されていません。


特に医学的に重要なのは、「何を食べるか」「どれだけのカロリーを摂るか」といった栄養と摂取量の管理であり、食べない時間を延ばすことそのものが直接的に脂肪を減らしたり、健康を劇的に改善したりするという証拠は不十分です。


そのため、16時間断食を行う際は、それを「魔法の方法」と過信するのではなく、あくまで摂取カロリーを抑えるためのひとつの手段として冷静に位置づけることが大切です。体調に不安のある方や特別な配慮が必要な方は、自己判断で始めるのではなく、医師に相談のうえで取り入れるべきです。


以下に16時間ダイエットについての情報をまとめました。上記位置づけをしっかりと理解した上で取り入れるので、あれば以下の情報を参考に取り組んでみて下さい。



実際のスケジュールと断食中の過ごし方


16時間断食の基本的なやり方は、たとえば夕食を20時までに終えて、翌日の12時まで何も食べないというシンプルなものです。こうすることで自然に16時間の断食時間が確保されます。午前中は食事をとらずに、コーヒーや白湯、炭酸水などを飲んで過ごす方が多く、ブラックコーヒーのようなノンカロリーの飲み物であれば断食を妨げることなく摂取可能とされています。


この時間帯に空腹感を覚えることはありますが、体内では脂肪が分解され、エネルギーとして利用されるプロセスが進んでいます。最初は12時間程度から始め、徐々に14時間、16時間と伸ばしていく方法も効果的です。急激に断食時間を伸ばしてしまうと、ストレスやドカ食いの原因になる可能性もあるため、自分の生活リズムや仕事とのバランスを見ながら調整することが大切です。



断食中に口にできる飲み物や注意点


断食中の水分補給は非常に重要であり、水や白湯、無糖のお茶などが基本となります。特にブラックコーヒーは空腹感を抑える効果もあるため、実践者の間では支持されています。ただし、カフェインの摂取が多くなりすぎると、睡眠に悪影響を及ぼすことがあるため、摂取量やタイミングには配慮が必要です。


一方で、砂糖を含むジュースや清涼飲料水は血糖値を急上昇させ、断食の効果を損なうだけでなく、オートファジーの働きを止めてしまう可能性があります。また、アルコール類は肝臓への負担を大きくし、内臓の休息という断食の目的に反するため、控えた方がよいとされています。



食事の質とタイミング


断食後に最初に摂取する食べ物は、その後の吸収や血糖値の変動に大きな影響を及ぼします。空腹状態の胃にいきなり脂っこいものや糖質の高い食品を入れてしまうと、血糖値が急上昇し、インスリンの過剰分泌を招くことがあります。このため、断食明けの最初の食事には、ヨーグルトやスムージー、野菜スープなど消化の良いものが適しています。


その後、昼食や夕食ではタンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく取り入れた食事を心がけることが、筋肉量を維持し、代謝を落とさないためには必要不可欠です。プロテインやナッツ類、野菜、海藻、良質な脂質を含む食材などを取り入れることで、腸内細菌の多様性も高まり、腸活の面でも良い影響が期待できます。



16時間ダイエットのメリット・デメリット


16時間断食によって期待されるメリットとしては、体重の減少だけでなく、体脂肪や内臓脂肪の減少、中性脂肪の低下、糖代謝の改善などがあります。また、腸内環境の改善により便通が整うことや、肌荒れが軽減し美肌につながるケースも少なくありません。さらに、消化器の負担が軽減されることで睡眠の質が向上し、体内時計のリズムも整ってくるという報告もあります。


一方で、断食によるストレスや低血糖症状、集中力の低下を感じる方もおり、無理をして継続しようとすると心身に悪影響を及ぼす可能性もあります。特に、妊娠中や授乳中の女性、持病のある方、薬を服用している方、40歳を過ぎて基礎代謝が落ち始めた方などは、専門医との相談のうえで実施することが望ましいです。



16時間ダイエット体験者の声と変化


実際に16時間断食を取り入れた人々からは、数字としての体重や体脂肪の減少に加えて、お腹の張りが軽減したことや便秘が改善されたという感想も多く寄せられています。中には「肌の調子が明らかに良くなった」「毎朝の目覚めがスッキリするようになった」と語る人もおり、生活全体の質が向上したと感じるケースもあります。


こうした変化は一時的なものではなく、継続することで定着しやすい傾向にあります。そのためには、過剰な制限に頼らず、日々の生活の中で自然に断食時間を組み込み、食べる時間と質に意識を向けていく姿勢が求められます。



まとめ「最強のダイエットは、自分に合った“継続できる習慣”である」


16時間断食は、ただ食事を制限するのではなく、体内の仕組みを活かしながら自律的に健康を整えていく方法です。成功のカギは、やり方を正しく理解し、自分に合ったスタイルで継続することにあります。断食は目的ではなく、あくまでも生活改善の手段のひとつであり、無理なく実践することで初めて、体質改善や美容、ダイエットといった成果につながっていくのです。


もし始め方に不安がある方や、体調との兼ね合いに悩まれている方は、ぜひ当院までご相談ください。内科的視点から最適なアドバイスをご提供いたします。あなたにとって“無理なく続けられる健康習慣”を一緒に見つけていきましょう。


医師からのアドバイスと注意点


目的は“体重を落とす”ことより“体質を改善する”ことと捉えることが大切

断食は“習慣”として無理なく続けられるかが成功の分かれ道

急激な体重減少や体調変化がある場合はすぐに中止を



自分に合った方法で継続することが最強のダイエット


16時間断食は「魔法」ではなく、「仕組みと工夫次第で効果的な習慣」です

大切なのは「無理せず、自分のライフスタイルに合った方法で取り入れる」こと

体調に不安がある方は、医師に相談してから始めましょう



よくある質問(Q&A)


Q. 断食中にどうしても空腹感がつらいときは?

→ ナッツ類や素焼きのチーズを“少量”摂るのはOKです。ただし、カロリーオーバーに注意しましょう。


Q. 断食明けにおすすめの食べ物は?

→ ヨーグルトや温野菜、スープなど消化にやさしい食材を選びましょう。いきなり糖質や脂質の多い食事は控えるべきです。


Q. 断食って本当に健康にいいの?

→ 個人差がありますが、血糖値や中性脂肪の改善、便通や代謝の向上など、多くの報告があります。ただし、糖尿病や肝臓疾患などがある方は必ず医師にご相談を。

 
 

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