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慢性胃炎とは?症状・原因・治療を徹底解説

  • たかの
  • 9月2日
  • 読了時間: 7分
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慢性胃炎は長期にわたり胃粘膜に炎症が生じる状態を指し、症状が進行すると生活の質にも大きく影響します。ここでは、慢性胃炎の定義から原因、検査・治療法、予防策までを幅広く解説していきます。


慢性胃炎は主にピロリ菌感染や生活習慣の乱れなど、多岐にわたる要因が関与するため、静かに進行して気づかないケースも珍しくありません。胃の働きが衰えると栄養の消化や吸収にも支障が出る可能性があり、全身の健康を損ねるリスクがあります。


本記事では初心者でも理解しやすい言葉を用いて、慢性胃炎の基本的な知識から具体的な対策までを分かりやすく解説していきます。ぜひ健康管理の参考にしてみてください。


慢性胃炎の定義と特徴


慢性胃炎は、持続的な胃粘膜の炎症が特徴です。その背景にはさまざまな要因が存在します。

慢性胃炎とは、胃の粘膜に炎症が長期間にわたり継続して起こる状態をいいます。初期段階ではほとんど症状がない場合もありますが、炎症が繰り返されるうちに胃粘膜が萎縮し、胃酸の分泌量や消化機能に影響が及ぶことがあります。萎縮が進むと栄養の吸収効率が落ち、全身の健康状態にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の発見と対処が重要です。


また、慢性胃炎には体質や生活習慣など、複数の要因が重なっているケースが多く見られます。本人が「いつもの胃もたれ」程度に感じていても、実は慢性的にダメージが蓄積している場合があります。定期的なチェックと適切な治療によって、より深刻な病気へ発展するリスクを抑えられます。



慢性胃炎の種類


慢性胃炎にはいくつかの型があり、それぞれ特徴や症状が異なるため正しい理解が重要です。

慢性胃炎は、胃粘膜の炎症が起こる部位や病態の違いによって分類されます。大きく分けると表層性胃炎、萎縮性胃炎、鳥肌胃炎の3種類が代表的とされ、それぞれ原因や症状の程度も異なります。正確な診断を行うためには内視鏡検査をはじめとする専門的な検査が欠かせません。



表層性胃炎

胃粘膜の最表層の部分に炎症が集中して起こるタイプで、初期段階の胃炎として発症することが多いです。比較的軽度の胸やけや胃もたれなどの症状が見られることが一般的ですが、放置していると炎症が深部にまで広がる可能性があります。定期的な検査と胃に負担をかけない生活を意識することが症状悪化を抑えるポイントです。



萎縮性胃炎

長期にわたる炎症が原因で、胃粘膜が次第に薄くなり萎縮した状態を指します。腺細胞が減少し、胃酸分泌の低下や栄養吸収機能の衰えを招くことがあります。この段階になると、無症状でも将来的に胃がん発症リスクが高まるため、原因療法や定期的な内視鏡検査が重要になります。



鳥肌胃炎

内視鏡で観察すると、胃粘膜に鳥肌が立ったような凸凹した変化が認められることからこの名がつけられています。ピロリ菌感染が大きく関わっている場合が多く、炎症の程度や菌の活動性によって治療方針が変わります。状態によっては粘膜の細胞レベルで検査を行い、悪性化の可能性を慎重に判断することもあります。



慢性胃炎の主な症状


慢性胃炎の症状は多様で、症状がはっきりしない場合もあります。

一般的にみぞおちの痛みや胃の不快感、胸やけ、吐き気などが見受けられますが、明確な痛みを感じにくい人も少なくありません。軽い胃もたれや微妙な食欲不振など、ちょっとした違和感にとどまることもあります。そのため自覚症状だけでは発見が遅れがちになるため、気になる症状があれば医療機関を受診し、検査を受けることが大切です。



慢性胃炎の原因


慢性胃炎の主な原因として、感染や自己免疫異常などさまざまな要因があります。

慢性胃炎の原因は多岐にわたりますが、その中でも特に注目されるのがピロリ菌の感染です。同時に、自己免疫の異常や過度なストレス、食習慣などが重なることで炎症が長期化しやすくなります。複合的な要因が絡み合って発症するケースも多いため、どの原因が主に関係しているのかを絞り込むのが治療の第一歩となります。


ピロリ菌感染

ピロリ菌は強い酸性の胃内でも生息できる特殊な菌で、慢性胃炎や胃潰瘍だけでなく、胃がんの主要なリスク要因と考えられています。長期間住みつくことで胃粘膜を傷つけ、炎症が慢性化しやすくなります。早期に検査を受け、感染が確認された場合は除菌を行うのが一般的な対策です。


自己免疫性胃炎

自己免疫反応が原因で胃粘膜が傷つけられ、慢性的な炎症が続くタイプの胃炎です。比較的まれな疾患ですが、萎縮性胃炎への移行リスクが高い場合があり、結果的に胃の蠕動や消化機能に影響を及ぼすことがあります。早期の診断と的確な治療によって症状の進行を抑えることが可能です。


過度なストレスや生活習慣

日々の生活習慣やストレスは胃粘膜に大きな影響を与えます。過度のストレスで自律神経のバランスが乱れると、胃酸の分泌や粘膜の修復力に悪影響を及ぼします。また、飲酒や喫煙、塩分の多い食事や刺激物の摂取なども炎症を悪化させる要因となるため、見直しが必要です。



慢性胃炎の検査・診断方法


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慢性的な胃炎が疑われる場合、いくつかの検査を組み合わせて総合的に診断します。

慢性胃炎の疑いがある場合には、まず問診や触診を行い、症状の経過や強さを確認します。その後、より正確な診断を行うために胃カメラ検査やピロリ菌検査などを組み合わせ、炎症の部位や程度を把握します。特に内視鏡検査では胃粘膜を直接観察できるため、早期発見やリスク評価にも非常に有用です。



胃カメラ検査(上部内視鏡検査)

細長い内視鏡を口から挿入し、胃の内部を直接観察できる検査です。炎症の広がりや萎縮の程度、鳥肌状の変化などを視覚的に確認できます。また、必要に応じて組織を取り、病理検査を行うことで微細な損傷や悪性の可能性をチェックすることも可能です。一時的に苦痛がある検査ではありますが、診断の正確性は非常に高い方法です。



ピロリ菌検査

尿素呼気試験や抗体検査(血液・尿・便)を行い、ピロリ菌の有無を調べます。ピロリ菌が原因の場合、除菌治療を行うことで慢性胃炎の進行を抑えられるケースが多いため、非常に重要な検査といえます。早期に対応することで胃がんなどのリスクを低減できるため、定期的な検査でのフォローが推奨されます。


慢性胃炎の治療法

原因や炎症の程度に応じて適切な治療法を選択し、症状の改善と再発予防を目指します。

慢性胃炎の治療は大きく分けて、ピロリ菌除菌、薬物療法、そして生活習慣の改善の3つに分けられます。どの治療法も炎症を抑え、胃粘膜を保護することを目的としており、併用することでより効果が高まることもあります。症状の原因や進行度合いに合わせて医師と相談し、最適な治療を選択することが大切です。


ピロリ菌除菌治療

複数の抗生物質と胃酸分泌抑制薬を組み合わせることで、胃内のピロリ菌を除去する治療法です。一般的には1週間程度の服用期間を経て、再度検査を行い除菌の成功を確認します。除菌が成功すれば胃粘膜の炎症が軽減し、将来的な胃がんリスクの低減にもつながる重要な治療策です。


薬物療法(胃酸分泌抑制薬など)

プロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカーなどを使用して、胃酸の分泌を抑制する方法です。胃酸の攻撃性を軽減することで、粘膜の修復を促し、症状の緩和に効果があります。慢性的な胃炎を抱えている方は、症状の変化を見ながら薬の種類や量を調整し、長期的に胃機能をサポートすることが求められます。


生活習慣の改善とストレス管理

暴飲暴食や喫煙、飲酒の習慣を見直すことはもちろん、塩分や脂質の多い食事を控えることも大切です。また、ストレスがかかりすぎる環境に身を置くと、胃酸の分泌や粘膜の防御機能が乱れやすくなるため、適度な運動や趣味などでリラックスする時間を確保しましょう。生活習慣の改善は再発を防ぐ上でも欠かせない要素です。



慢性胃炎の予防策と日常生活で気をつけること


慢性的な炎症の進行を防ぎ、再発を抑えるためには、日々の生活習慣が重要です。

まずは定期的に内視鏡検査を受けることで、症状のない初期段階の炎症を見逃さないようにすることが予防のポイントです。ピロリ菌検査を併せて実施し、感染が確認された場合には早めに除菌治療を行いましょう。さらに、ストレスをためない生活環境を整え、食生活に気をつけることで、胃粘膜に余計な負担をかけないよう心がけることも大切です。



まとめ・総括


慢性胃炎の理解と適切なケアは、日常生活の質を維持する上で不可欠です。

慢性胃炎は症状が乏しくても、放置すると萎縮性胃炎やさらなる合併症のリスクを高める疾患です。定期的な内視鏡検査による早期発見と、ピロリ菌感染があれば除菌治療を行うことで、炎症の進行を抑えられます。あわせて生活習慣やストレス管理にも配慮し、総合的なアプローチで健康的な胃を保っていきましょう。

 
 

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